朝鮮総連の大会より―自民党も馳浩議員が来賓祝辞 |
5月22,23の両日、朝鮮総連が東京で大会を開いた。約10日前の話になるが、記録のため、「満場一致で採択された」という許宗萬(責任副議長)の報告から一部引いておこう。
全体は、「金正日総書記の賢明な指導と教えの正当性と生活力、慈しみの高貴な結実」云々に始まり、「金正日総書記がいれば必ず勝利するという信念」を強調して終わるかなり長いものだ。
朝鮮高校を「授業料無償化」の対象に加えると(親が受け取る「子ども手当」と違い、学校にまとめて給付される)、そのカネは、下記のごとき認識に立つ朝鮮総連の活動に流用されることになる。
総書記は、世界の経済動向と日本の経済状況に対する科学的な分析と深い洞察力で、在日同胞商工人たちが企業経営で活路を見出す方向を明確に示してくれた。……
総書記の不眠不休の指導のもと、強盛大国へと変ぼうしていく祖国の輝かしい姿と朝鮮を取り巻く情勢の趨勢に対する宣伝広報活動を大々的に行い、同胞たちに総書記を戴く民族的矜持と祖国の将来に対する信念を与える。……
総連は、総書記の偉大性に関する対外宣伝を主なものにしながら、朝鮮の対外政策を知らせる対外宣伝活動を力強く推し進める。……
総連は、主席の遺志を継いで祖国の繁栄と人民の幸福のために心血を注いでいる総書記の愛国献身の歩みに心臓の鼓動を合わせ、強盛大国建設偉業の実現に物心両面からの愛国至誠をすべて捧げていく。……(『朝鮮新報』2010.5.28より)
大会当局によれば、次の日本人が来賓として挨拶している。
http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/j-2010/01/1001j0523-00002.htm
民主党副代表・石井一参議院議員
社会民主党副党首・又市征治参議院議員
国民新党幹事長・自見庄三郎参議院議員
自由民主党総務会副会長・馳浩衆議院議員
公明党副幹事長・高木美智代衆議院議員
日本共産党国際委副責任者・笠井亮衆議院議員
日朝国交促進国民協会・和田春樹事務局長
朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会・清水澄子代表
平和フォーラム・福山真劫代表
金日成花金正日花普及委員会・デヴィ・スカルノ名誉会長
この内、自民党・馳浩議員のブログ「はせ日記」(5月22日)を見ると、次のようにある。
……北区十条台の朝鮮高校へ。第55回、朝鮮総連総会に出席し、自民党代表として来賓祝辞。と、いうよりも、ごあいさつ。
「両国がこういう厳しい関係の時代だからこそ、政治家には、常に膝を交えて意見交換する責任がある。民族教育を大切にしていただきたい!」と、ごあいさつ。公明党は、高木美千代さん。
講堂満場の代議員。全国の総連から終結。金沢からも、総連幹部がお見えだった。……
見事なまでに何の問題意識も感じられない文章である。「民族教育を大切にしていただきたい!」とエールを送ったそうだが、総連が定義する「民族教育」が「総書記の愛国献身の歩みに心臓の鼓動を合わせ」ることだという点を少しは意識していたのだろうか。
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