孫崎享
著者のコラム一覧
孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

翁長知事の遺志継ぎ 沖縄知事選は玉城デニー氏が勝利する

 翁長知事を支える「オール沖縄」は、17年1~4月に行われた宮古島、浦添、うるまの3市長選で全敗。今年2月の名護市長選でも、基地移転が大きな争点にならなかったため、3期目を目指した稲嶺進氏が、自民、公明推薦の渡具知武豊氏に敗れた。

 この流れは当初、11月の予定だった知事選挙でも続くとみられていたが、翁長知事の急逝で新たな流れが出てきた。

 具体的に挙げると、①翁長知事の遺志を継ぎ、辺野古の新基地建設を阻止する②沖縄県が翁長知事の遺志を継ぎ、辺野古埋め立て承認の取り消しを決定。政府が対抗策として裁判を起こす方針を固めたため、埋め立ての是非が課題となった――ことだ。

 今の司法、裁判所は「三権分立」とは程遠く、権力の一機関と揶揄されている。その裁判に県の決定を持ち込むという手法は、地方に与えられた権限(地方自治)を国が否定する行為そのものだ。沖縄県民の多くはこうした政府の傲慢な姿勢に対して憤りを感じているに違いない。つまり、知事選では玉城氏に投票する可能性が高い。

 県知事選前に政党やメディアが世論調査を行っている。結果は次の通りだ。▽玉城氏が佐喜真氏を10ポイント以上リード(自公調査)▽玉城氏がダブルスコアでリード(全国系リベラル紙)▽玉城氏56・8、佐喜真氏21・3(保守系議員の調査)。もはや、この流れは止まらない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

今、あなたにオススメ
PR(kurojiru on gokulabo)
PR(beauty-news)
(2013年4月5日)
PR(メビウス製薬)
(2018年2月8日)
PR(trend-news)
PR(cosmetimes.net)
PR(株式会社メビウス製薬)
PR(グローバルピッグファーム株式会社 on 暮らしニスタ)
PR(健康美人研究所)
(2018年1月17日)
PR(keana)
PR(GIRLS LOG編集部)
PR(rosemand)
PR(Emilie)
PR(beauty-news)
(2018年8月31日)
Recommended by
三十路にして「太った」という理由で振られた私が痩...
PR
続きを読む
こちらの記事もオススメ
(2018年8月30日)
PR(GLAM LENS on アイメイク東京)
PR(News Monster)
(2016年1月30日)
(2018年9月4日)
(2017年7月2日)
(2017年3月26日)
PR(株式会社it`s)
PR(News Monster)
(2018年8月8日)
(2016年2月3日)
(2015年6月30日)
(2018年9月4日)
PR(Keeps編集部)
PR(はぐくみプラス)
(2018年7月11日)
Recommended by

最新の政治・社会記事

Ads By BEYOND X
  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    池谷幸雄氏が激白 “女帝”塚原本部長が集めた疑惑のカネ

  2. 2

    平身低頭は表向き 塚原夫妻がメディアに見せた“悪あがき”

  3. 3

    世田谷「塚原御殿」周辺から聞こえる“かかあ天下”の実態

  4. 4

    池谷幸雄氏が激白 塚原夫妻“権力の実態”と体操協会の暗部

  5. 5

    北海道大地震の次は千葉 専門家が指摘する「震度7」の予兆

  6. 6

    朝日生命体操Cが塚原夫妻“排除”へ 速見氏の暴行映像で加速

  7. 7

    体操・宮川の弁護士に聞く “塚原謝罪”受け入れ拒否の真意

  8. 8

    新たに靱帯損傷の大谷に肘の権威断言「手術焦る必要ない」

  9. 9

    翁長知事の遺志継ぎ 沖縄知事選は玉城デニー氏が勝利する

  10. 10

    プロか進学か…金足農・吉田輝星に巨人・広島の4番が助言

もっと見る