□■□day2□■□
今日は富良野へ向かって、美瑛町で折り返すコース。
昨日の反省を踏まえて、雨具は厚手のものを。と言ってもワークマンで3000円足らずで売っていたものですが。
(さすがに次の機会があったらもっと高いものを買うつもりですガシガシ働きます)
寝起きの、まだ体が完全に走るモードになっていない30キロほどの間は、夫が一緒に走ってくれました。
コンビニ休憩で今回の補給食のメインに選んだのは「柿の種七味マヨ味」。
ほどよい辛さとマヨネーズの風味が食欲をそそります。
いつも夫は、私の速度が落ちたりテンションが下がってくると
「ちゃんと食べてる?飲んでる?」と聞いてくれます。
そしてちゃんと食べるとたいてい解決します。
最近は一緒に走っていなくても脳内に定期的に「ちゃんと食べてる?」と言う係の夫が現れるようになりました。
夫とは、登りの手前で互いの健闘を祈りつつ、ここからは単独走へ。
登りが苦手な私には「今日は登り多めのコース」と聞いていたので、
試練の一日になる予感はうっすらとしていました。
まずは狩勝峠。登りが辛すぎてすでに記憶がほとんどありません。
写真もありません。撮ってる余裕がありません。
途中途中に「狩勝峠 ○合目」という看板があるのですが、
「えーまだ3合目ー?!」
「5合目ってーねえもう5合目で頂上ってことでいいでしょキリもいいしー」と
脳内で弱音を吐いていました。口に出ていたかもしれません。
雨だったので、熱中症にならなかったことだけが幸いとも言えます。
余談ですが、「雨女・雨男と呼ばれている人には、龍神の加護がある」という考え方があるようです。
雨が降っている間は守られている、と思ったらちょっと前向きな気分になれますね。
ちょっと心配してくれすぎな気もしますが…!
そして現実的に雨天ライドを安全に走るコツは、
当サークルの同人誌「雨天ライド攻略本」を
ご覧いただけましたら幸いです。
やっとこさ、狩勝峠を登り終えたら今度は雨の中のダウンヒル。
他の参加者さんが凄い勢いで下っていきます。やはり皆さんテクニックが凄い。
登りで使ってしまった時間を取り戻したいところですが、ここは安全第一でマイペースに。
大変だった峠をなんとかかんとか抜けてほっとしながら富良野方面へ。
雨とはいえ、あの有名な富良野。
きっと絵に描いたような美しい景色が見られるのでしょう。ワクワク。
…が!あの、小高い丘が重なり合うような壮大な景色はつまり、
走るとアップダウンが凄い、ということなのですね…
想像した以上の美しい北海道の景色でした。
でも悲しくなるほどのアップダウンの連続でした。
とはいえブルベ。登りが多いことに疑問を抱いても仕方がありません。
PCに到着すると、そこにはフォロワーさんであるKさんの姿が。
どうやら別のイベントで北海道に来ていたようで、
夫からの「チェーンオイルを注すように」という伝言を預かって、寒い中待っていてくださっていたようです。
「二人の完走を信じています」という心強いお言葉を頂きリスタート。
チェーンオイルもバッチリです。
帰りの狩勝峠登り返しの前にコンビニに立ち寄ると、何人か参加者の方が集まっています。
久しぶりに参加者の方と…というか人と話してちょっとホッとします。
どうやらこの先は、天候と気温を考えると、
DNFをするかしないか真剣に検討するべき難所の模様。
というわけで、切れるカードが残っていなければ
ここは退くことも考えないとならない局面でしたが、
単独走だったこと、
コンビニで使い捨てカイロが手に入ったため寒さ対策に余裕ができたこと、
運動音痴ゆえに?少し登ったり踏んだりするだけで体温が上がってしまうので、
食べられさえすれば問題がないことから、
ザンギ棒(セブンイレブンのからあげ棒の北海道バージョン)と
おにぎりとホットコーヒーでお腹を満たし、
食料を買い込んで続行することにしました。
結局、私と、あとから来たお二人が狩勝峠に入ったあとすぐ通行止めになったそうです。
狩勝峠をなんとか抜けて、
寒さが最高潮に達してきた感もあったので
途中のセイコーマートで今日もタオルを購入し、雨に濡れた装備を拭いて、
カペルミュールの薄手レインウェアを追加投入。
リスタートの準備をしていると、お店のお兄さんが話しかけてくれました。
「今日はこれからどちらまで行かれるんですか?」
「帯広まで走ります!」
「そうなんですか~ヤバいっすね~あっ水筒持ってますか?」
「水筒?(ボトルのことかな)」
「寒いんでポットのお湯、水筒に入れていくといいですよ~寒さヤバいっすから」
「いいんですか???!」
「大丈夫ですよ~今日こんな感じでヤバいっすから他にお客さんあんまりこなくて」
こうして私はボトルいっぱいの熱湯と、
「北海道の方から見てもどうやらヤバい天気らしい」
という情報を入手できました。
さて、ありがたく頂いたボトルの熱湯をどうしようか走りながら考えます。
試しに口をつけてみましたが、さすがにまだ熱い!
ちょっと舌を火傷しました…
雨でグローブのかわりにずっとゴム手袋をはめているので、その上にお湯をかけてみます。
足湯の手バージョンみたいなもので、末端を温めるとかなり気分が違ってきます。
気分が和みました。
だんだんとお湯も温度が落ち着いてきたので、次は口に含んでみます。
お湯をしばらく口に入れて、吐き出す、を繰り返してみました。
(道でうがいのようなことをするのは少し抵抗がありましたが、
そもそも滝のような雨だったので道を汚すほどではないかな…と自分に言い訳をしつつ)
もちろんゴクゴク飲んだほうが温まるとは思ったのですが、トイレが近くなってしまうのは避けたかったので…
トイレに行く回数を増やしてしまったら、そのぶん貴重な体温も外に出してしまうことになりますしね。
こうしてお湯と戯れつつ頑張って走るも、次なるピンチが私を襲い掛かります。
霧の多い一日だったので、日中もライトを点灯している機会が多く
ここへきて前照灯2本が次々、バッテリー残量が少ないことを示す赤ランプ状態に。
夫から「夜間走行が多いからこれを貸してあげる」とのことで借りた、
前輪クイック部分に取り付けたライトは活きのいい状態だったので、
そちらのバッテリーを移動してライド続行。
いざとなったら電池式の予備ライトがあったので道路交通法的には大丈夫なのですが、
街灯のない道では光量の少ないライトではだいぶ心許ないですからね。
迫りくるバッテリー切れにビクビクしつつ辛うじてもってくれて、
無事に市街地に到着。
それにしても路肩に妙に大きな破片がたくさん落ちている…?と辺りを見回すと、車同士の交通事故があった模様。
不幸中の幸いにして、怪我をしている人はいなさそうだったのでホッとしましたが、車が激しい炎を上げて燃えている横を、
破片を踏まないように押し歩きするというなかなかの状況でした。
消防車がやってくるのを見届けて、早く解決することを願いつつ宿へ急ぎます。
予定よりだいぶ遅くなりましたが、さすがにこの天気では仕方がないですし登りですし。
宿に到着後、急いでお風呂に入って、
野菜ジュースとサプリとお菓子を少しつまんで、今日も倒れ込むように就寝。
なんだか今日は色々ありました。
夫が私のウェア類の洗濯をしてくれていたようで、乾燥したウェアがベッドに置かれていました。
ちなみに、食堂に寄らなかったためシャーブさんに「Pink Girlはちゃんと食べてるの?!」とご心配をおかけしていたそうです。
すみませんシャーブさん…