■□■day3■□■
今日から制限時間がゆるくなるようです!ヤッター!と思いきや控えているのはラスボス三国峠。
夫が峠の登りの手前まで一緒に走ってくれることになりました。
今回のブルベは、真水のボトルと、粉飴+BCAAをミックスした特製ドリンクのボトルという2本体制で挑んでいたのですが、
三国峠手前で、補給の買い増しをする場所がなかったので、夫の提案で粉飴の濃度を二倍にすることに。
おかげでハンガーノックのリスクをだいぶ減らせることができたと思います。夫の機転に感謝です。
峠の手前で互いに健闘を祈りつつ単独走へ。
いやもう三国峠強すぎます。
普段だったら峠ギリギリ手前まで輪行で近づいて、峠だけやっとの思いで登って、
あとは温泉にでも入って焼き肉とかを食べてベッドで力尽きないとやってられないタイプの峠です。
私は登りがとても遅いので、後続の方々がどんどん抜いていきます。
自分がいかに遅いかがよくわかってしまうひとときですね…
ただ、すれ違いざま、お互いに激励の言葉をかけあえるので、自然と元気が湧いてきます。
(撮影:クローバー1200スタッフ様)
斜度はそれほどでもないらしいですが、とにかく長い登りと、
美しく壮大な景色とを感じながらとうとう山頂へ。
そこにはスタッフ女性陣の皆さんの姿が!
皆さん長い登りをとっても労ってくださいました。
シャーブさんも「You’re Super Girl!」的なことを言ってくださって、
非常に喜んでくださいました。
登りの辛さから(?)なぜか猛烈にねじれてしまった反射ベストの乱れを
さりげなく直してくださったスタッフさんの優しさも忘れません。
私は登っているから暑いけれど、
スタッフの皆さんは雨の中の山頂で、とても寒かったでしょうに…頭が下がる思いです。
山頂のカフェのカレーのおいしそうな匂いに心惹かれつつも、
さすがにカレーを食べる時間はなさそうだったので、
とりあえず温かいコーヒーでも!と思って自販機で缶コーヒーを購入しましたが、
まさかのここで「つめた~い」を買ってしまうベタなミスをやらかしました。
つめた~い。
買ってしまったものは仕方がないので冷たいコーヒーを飲み干してダウンヒルへ。
寒さでの低体温に警戒しつつ峠を下っていましたが、今度は結構な登り返しゾーンに。
思った以上の長い登り返しに圧倒されてトボトボ走っていると、
通りすがりの参加者さんが
「大丈夫?もうちょっとですよ」
と粉飴ジェルを差し入れてくださいました。
その暖かいお心遣いと、一気に体に満ちていく糖分に元気を取り戻し、
いつか私もこんなことができる人になりたい!と心に誓いました。
そういえばサドルバッグに、襟裳岬観光センターで買って入れっぱなしだった板チョコがあったな、と思い出して
それも食べてカロリーを多めに補給。
もうちょっとは、私にとってはもうちょっとではなかったけれど、
さっきまでよりも少しだけ速く走れるようになりました。
市街地に入ってからの大雨と向かい風も無事にクリアして、最初に見つけたコンビニに駆け込みます。
どうしても食べたかったスパイシーチキンをお腹に入れると元気がみなぎってきました。
食べたいものが思い浮かぶ限りは大丈夫!
そう信じてもう少しだけ走ってPCへ。
もう他の参加者さんは先行しているかDNFをしているかで、エールを交わす相手がいなかったのを少しばかり残念に思いつつ、
夫から届いていた
「カップ麺でもお弁当でも、温かいものを食べると凄く回復するよ」
というメッセージを読んで
早速好物のトマトチリヌードルを完食。
Flèche(フレッシュ)という、チームで走るブルベでも終盤に食べて、
「そこからのサメハル氏の動きが全然違った」
とチームメンバーからも証言を得た最終兵器、
それがトマトチリヌードルです。
とはいえここから夜間のアップダウン。
ここ2日の経験から、
冷え込みには十分すぎるほどの対策をとっておかないとならないように思えます。
というわけで、「使えるものはなんでも使う」の精神で、
コンビニにあるもので防寒力を強化することにしました。
ローソンでハンドタオルとバスタオルを買って、
ハンドタオルで装備をくまなく拭いて装備の水濡れを拭き取った後、
バスタオルをジャージの上からぐるっと胴体に一巻き。
ずれてこないようにカペルミュールのタイトなレインウェアをその上から着用。
最後に厚手のレインウェアを着用します。
温かくてスパイシーなものを食べたことの相乗効果もあって、
寒くないを通り越してもはやポカポカ。
ローソンのバスタオルは柔らかくて、かなり質がいいとみえます。
若干動きやすさは損なわれたものの、
予想以上の快適性を手に入れたことにウキウキしつつ走っていると、
雨も次第に落ち着いてきました。
雲の間からほんの僅かな青空すら見えます。
3日ぶりの青空に、ちょっと泣きそうになりました。
今日は大きな登り区間がもう1個。
左右が森のようになっていたので、ひょっとして憧れのエゾリスに会えたりしないかな…?
とソワソワしながら走っていたのですが、残念ながらエゾリスにはお目にかかれず、
今度は長い長い下りへ。
バスタオル作戦のおかげで、ここでも低体温の心配はなく無事に下りを終えることができました。
スタッフの皆さんの拍手に出迎えられながら宿に戻ると、
今日も夫がウェア類を洗濯、乾燥してくれていました。
私より遥かに強いとはいえ、夫も毎日300キロ走っていて疲れていないわけがないのに。
本当に有り難いです。
今日も思った以上に予定がズレ込んでいたので、
夫の提案で翌日の出発時間を遅らせて、睡眠時間を確保する作戦に。
まだまだ走りたい!という気持ちではあるけれど、
明日、体力が戻っていなければ安全のためにDNFも考えないとならないな、と思いつつ、
自分の回復力を信じながら床につきました。