第3話 実践編 「浦島太郎」でも感想文が書ける!の巻
◆今回は、みなさんがよく知っている「昔話」を題材にして、感想文の書き方を具体的にお話ししてみようと思います。選んだ題材は「浦島太郎」。 えーっ! そんなの感想も何もないよ! と言うようではまだまだ修業が足りません。第1話でお話ししたように、書くのは「自分の生活」であって、「浦島太郎」ではありません。「浦島太郎」は自分をふり返るための単なる素材にしか過ぎません。ですから「浦島太郎」だろうが「桃太郎」だろうが何でもかまわないのです。ただ素材が違えば、それを通して見えてくるあなたの生活は違いますので、書く内容は違ってきます。前置きはこのくらいにして、さっそく「浦島太郎」で感想文を書いてみましょう。ただし今回は、第1話や第2話と違って、少々長くなりますのでそのつもりでお読み下さい。
注)まだ、第1話、第2話を読んでない方は、まずそちらから読まれることをお勧めいたします。そのほうがわかりやすいですから…第1話へ…第2話へ
第3話
第1時間目 材料を集めよう
第2時間目 肉付けをしよう
第3時間目 何が書けるか考えよう(テーマと結論)
第4時間目 組み立てを考えよう(設計図)
第5時間目 さっそく書いてみよう(下書き)
第6時間目 清書をしよう
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第1時間目 材料を集めよう
●さあ、今から実際に感想文を書いてみましょう。題材は「浦島太郎」でしたね。まず、ノートを用意してください。次に 「浦島太郎」の内容を思い出して、印象に残った場面をいくつか抜き出します。私は次の4つの場面を取り上げることにしました。
- (場面1)
- 浦島太郎は、子供たちにお金を与えて、亀を逃がしてやった。
- (場面2)
- 太郎は亀の背中にのって海の中の竜宮城へ行った。
- (場面3)
- 浦島太郎は、竜宮城でのぜいたくな生活に3年で飽きて、故郷に帰りたくなった。
- (場面4)
- 故郷に帰ってみると、3年だと思っていた竜宮城での生活が、実は300年で、村には誰も知っている人がいないで、太郎は絶望のあまり玉手箱を開けてしまった。
これで1時間目は終わりです。印象に残った場面はいくつ書き出してもかまいませんが、ポイントになりそうな場面、テーマとして使えそうな場面を中心に集めましょう。
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第2時間目 肉付けをしよう
●この時間は、前の時間に選んだ各場面について肉付けをします。つまり下のような材料ノートを作るんでしたね。
① | 登場人物の行動や体験 | |
② | 「①」に対する自分の考え | |
③ | 「②」からわかる自分の性格、生活、考え方 | |
④ | 「③」の具体例、失敗談、その他素材として使えそうなもの |
「浦島太郎」による具体例 (場面1~場面4)
場面1
① | 登場人物 | 浦島太郎は、子供たちにお金を与えて、亀を逃がしてやった。 |
② | 自分の考え | ・浦島太郎は優しい。子どもたちをしかって亀を取り上げてもいいのに、ちゃんとお金を与えて不満が出ないようにしている。自分ならそんな物好きなことはしないだろう。お金がもったいないし、かかわり合いになってめんどうなことになるかも知れない。 |
③ | 自分の性格 | ・自分はケチなのだろう。 また困っている人を自分から進んで助ける勇気はないのかも。 |
④ | 例・その他 | ・この前電車でおばあさんに席を譲らなかった。 (周囲の視線が何となく冷たかった。) |
場面2
① | 登場人物 | ・太郎は亀の背中にのって海の中の竜宮城へ行った。 |
② | 自分の考え | ・竜宮城は海の中にあったのか?それじゃ息が出来ないじゃないか。 ・そういう非科学的なところがあるから おとぎ話はきらいだ。 |
③ | 自分の性格 | ・非科学的なことは受け付けない性格だ。見たことがないものは、あまり信じられない。親からよく情緒がないといわれる。なぜ「科学的に見る」ことが「情緒がない」ことになるのか分からないが… |
④ | 例・その他 | ・幽霊がいるかいないかで 友人とけんかになったことがある。 |
場面3
① | 登場人物 | ・浦島太郎は、竜宮城でのぜいたくな生活に3年で飽きて、故郷に帰りたくなった。 |
② | 自分の考え | ・ぜいたくで楽しい生活も、ずっと続けばいつかは飽きるだろうな。 ・でも、もとの貧しい生活に戻ってしまうのもいやだなあ。 |
③ | 自分の性格 | ・楽しいことも毎日続けば飽きてくるのは、太郎だけでなく自分もそうだ。他の人も皆そうだろう。 |
④ | 例・その他 | ・去年、母が入院したとき2週間、外食ばかりだった。はじめの2,3日は好きなものが食べられて嬉しかったがそのうち飽きてきて、毎日苦痛だった。 ・家族で旅行するとき、楽しいのははじめの1,2日だけ。早く家に帰って、ゲームでもしたいと思うことが多い。 |
場面4
① | 登場人物 | ・故郷に帰ってみると、3年だと思っていた竜宮城での生活が、実は300年で、村には誰も知っている人がいないで、太郎は絶望のあまり玉手箱を開けてしまった。 |
② | 自分の考え | ・要するに、年月が過ぎ去るのは早いということを言いたいのだろう。(それとももっと深い意味があるのかな?) |
③ | 自分の性格 | ・楽しいことに熱中していると時間のたつのを忘れてしまう。それが何か意味のあることに熱中していたのならいいが、無意味なことに没頭していたときは、後でむなしい気持ちになる。 |
④ | 例・その他 | ・テレビゲームをよくやるが、気がつくと何時間もやっている。 やっているときは楽しいから、無駄な時間を過ごしたとは思はないが、長い目で見たとき、何か役に立っているのかなと思うことはある。 ・父親の口癖:光陰矢のごとし、(父がよく僕たちに言う) ・ところで、その後浦島太郎はどのように生きていったのだろう? |
●以上で、各場面についての肉付けが終わりました。これが「材料ノート」です。ところでこの「浦島太郎」の例では選んだ場面が4つだけですが、実際はもっとたくさんあってもいいんですよ。そのたくさんの材料の中から、出来るだけテーマを1つに絞り、そのテーマに使えそうな場面をいくつか選べばよいのです。 さあ、けっこう疲れましたね。 次のステップは休憩の後ということにしましょう。
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第3時間目 何が書けるか考えよう(テーマと結論)
●第1~2時間目に、場面1から場面4までの「材料ノート」を作りました。今度はこのノートを見ながら「感想文」のテーマとしてふさわしいものはないか、おもしろく書けそうなものはないかを考えます。つまり手元に集まった食材でどんな料理が出来そうか考えるのです。第1~2時間目に書いた「材料ノート」を見てみましょう。
材料ノートを開くならこちら
ここで私なりに考えをまとめると、
場面3(竜宮城での生活に3年で飽きて、故郷に帰りたくなった場面)と,
場面4(故郷に帰ったら、300年がたっていたという場面)を主な材料にして
「楽しいことはいつか飽きるし」…「時間がたつのも早い」
というあたりをテーマとし、結論は(学校の先生も喜ぶように)
「だから、毎日の時間を大切にしなければならない」
というあたりに持っていくと良いだろう、ということになります。
注1)「学校の先生も喜ぶように」というところは特に大切なことです。文章を書く以上、できれば読者が喜ぶようなものを書きたいですよね。学校でもよく言われるでしょ、「相手の立場に立ってものを考えろ」って!間違っても結論を「私たちの人生もあっという間なんだから、勉強しても無駄だ」などという、先生に対して挑戦的なものにしてはいけません。
注2)場面1(子供にお金を与えて亀を逃がす場面)と場面2(竜宮城に行く場面)はテーマと無関係なので 思い切って切り捨てます。 ただし、字数が足りないときは 場面1を予備で使うことにしましょう。
●さて、材料を選び、テーマと結論が決まったところで、第3時間目は終わりです。「浦島太郎」でも何とか感想文が書けそうな気になってきましたか?
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第4時間目 組み立てを考えよう(設計図)
●第4時間目は設計図を描きます。「設計図なんて必要なの?…めんどうくさい!」と思う人もいるかも知れませんが、絶対に必要なものです。家を建てるとき、必ず設計図を描き、それに従って家を建てていくのと同じように、文章を書くにも設計図が必要です。といっても感想文の設計図を描くのには10分もあれば充分です。しかも、これがあるだけで下書きが楽に書けるので、結局早く出来上がりますし、「途中で書くことがなくなってしまった」なんてことも防げます。必ず描きましょう。
… 急がばつくれ設計図 … です。
●まず第3時間目に考えた「テーマと結論」そして「材料」を確認しましょう。
テーマ : 楽しいことはいつか飽きるし…時間がたつのも早い
結 論 : 毎日の時間を大切にしなければならない
材 料 : 主に場面3,場面4、予備で場面1
でしたね。そこで原稿用紙5枚(2000字)の感想文を書くとして設計図を描いてみました。ポイントは、
(ア)段落分けをきちっとやる。
(イ)段落ごとに、書く内容を個条書きする。
(ウ)字数を決める。
(下の序論のように、 細かく決めた方が書きやすいです。)
<浦島太郎の設計図>
青字の部分は、「材料ノート」に書いてあるので書かなくてよい部分です。
展開 | 書 く 内 容 | 予定字数 | ||
序論 | ・テレビゲームのこと ・父親の言葉「光陰矢のごとし」 (場面4の④の書き込みから) |
100字 | 400字 | |
・「浦島太郎」のあらすじ (よく知られている本であれば、あらすじは不要です。) |
200字 | |||
・結論の予告 | 100字 | |||
本論 | 場面1 | ①浦島太郎は、子供たちにお金を与えて 亀を逃がした。 ②浦島太郎は優しい。自分ならそんな物好きなことはしない ③自分はケチ (カット) ④おばあさんに席を譲らなかった。(カット) |
200字 | |
場面3 | ①竜宮城に3年いたら、ぜいたくな生活に飽きた。 ②ぜいたくな生活も、いつかは飽きる ③自分も、他の人も、皆そうだろう。 ④母の入院と外食 家族旅行のこと |
500字 | ||
場面4 | ①3年だと思っていたら、実は300年だった。 ②年月が過ぎ去るのは早い ③熱中していると時間のたつのを忘れる ④テレビゲームのこと 父親の口癖:光陰矢のごとし… |
500字 | ||
結論 | ・毎日の時間を大切にしなければならない ・自分の生活の反省→いつもだらだらと日を過ごさない。 |
200字 |
●これで設計図が出来上がりました。次の時間はいよいよ「本文」を書いていきます。
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第5時間目 さっそく書いてみよう(下書き)
●さていよいよ「下書き」です。ここでまた皆さんの中には「下書きなんて必要なの?面倒くさーい!」とだだをこねる人もいると思いますが、それは考え違いです。皆さんは、「原稿用紙に清書すること」を「感想文を書く作業」だと思っているかも知れませんが、それは違います。感想文を書く作業というのは「下書き」が出来た時点で終わりなのです。その後の「清書」は単なる付録です。なぜなら、きちっとした下書きが出来ていれば、「清書」はあなたの妹に書いてもらうことも出来るでしょ? でも逆に「下書き」を妹に書いてもらうことは出来きませんよね?つまり「下書き」こそが、あなたにしかできない「あなたの感想文」作りなのです。
●さてそれでは下書きです。「設計図」と「材料ノート」を見ながら下書きをしますが、書いているうちに、付け足したいことや削りたいことが出てきます。そのときは字数を見ながら、書きたいように変更していきましょう。
●さてこのような過程で下書きをした後、いろいろ手直しをしたものが下の文です。あまり良い文章ではありませんが、夏休みの宿題として出すには十分かな、と思います。あとは、第6時間目に最終チェックをして原稿用紙に清書していくだけです。
<浦島太郎の下書き>
......................................
<400字詰め原稿用紙:1枚目>
私と弟が何時間もテレビゲームをしている
と、父は決まって「光陰矢のごとし。勉強、
勉強!」といって私たちを机に向かわせよう
とする。私が「浦島太郎」を読み終えたとき
最初に思い浮かんだのが、この「光陰矢のご
とし」という父の口癖だった。 (父の言葉/120字)
主人公・浦島太郎は、ある日、子供たちに
いじめられていた亀を助けたのが縁で、亀に
連れられて竜宮城に行く。そこには美しい乙
姫様がいて、毎日ぜい沢なもてなしをしてく
れる。しかしそのうちに、ぜい沢な毎日にも
飽きてきて、故郷が恋しくなった浦島太郎は
「玉手箱」をおみやげにもらって竜宮城を去
り、故郷に戻る。しかし、そこは300年後
の世界で、誰も知った人がいない。絶望した
太郎が「玉手箱」をあけると、白い煙が出て
きて、太郎は白髪の老人になってしまう…。(あらすじ/220字)
およそこのようなお話だけれども、おとぎ
話なので非現実的な部分もある。しかしその
中には、日頃の私たちの生活を見つめ直す良
......................................
<2枚目>
い材料が含まれているように思う。 (結論の予告/80字)
まず物語の初めの方で浦島太郎は、亀を助
けてあげるが、これは太郎がとても優しい人
だということをよく表していると思う。彼は
亀を救うだけでなく、子供たちにもちゃんと
お金を与えて不満が出ないようにしている。
ケチの私にはちょっと真似出来ないことだ。(場面1/140字)
そんなごく優しい若者が、竜宮城という不
思議な世界に引き込まれ、運命を狂わせてし
まう。せっかく手に入れたぜい沢で楽しい生
活だったが、やがてそんな生活にも飽きてき
て故郷に帰りたいと思うようになる。最初読
んだ時、なぜ貧しい元の家に戻りたいのか、
太郎の気持ちが理解できなかった。しかしよ
く考えてみると、このことは私たちの日常生
活でもよく感じることだと思えてきた。
去年、私の母が2週間ほど入院したことが
あるが、このとき、夕ご飯はすべて外食にな
った。私の家は滅多に外食をしないので、私
......................................
<3枚目>
と弟は最初非常に喜んだ。「毎日好きなもの
が食べられるぞ。」といっては毎回、焼肉定
食だとか豚カツ定食だとか好みのものを競う
ように食べていた。しかし、毎日毎日そのよ
うなものばかり食べていると、だんだんおい
しさは感じなくなるもので、最後には臭いを
かぐのもいやになってきた。この時初めて母
の作る夕食のありがたさを実感した。日頃は
「きょうのコロッケおいしくない!」だとか
「焼き魚は嫌いだから食べたくない!」だと
か勝手なことを言っているが、嫌いなものや
おいしくないものがあって初めて、おいしい
ものをおいしいと感じることができるのだと
思うようになった。家族旅行でも、楽しいの
は初めの1,2日で、そのうち自分の家にい
る方がいいと思うようになることが多い。こ
れも同じことだろうと思う。平凡な毎日の生
活があって初めて、旅行などの特別なイベン
トが待ちどおしかったり、楽しかったりする
のではないだろうか。浦島太郎が毎日のぜい
......................................
<4枚目>
沢な生活に飽きてしまったのも、私たちが日
常普通に感じていることだったと思う。 (場面3/680字)
しかしその後の浦島太郎を待っていた運命
は、普通の人間では体験できないような悲劇
だった。わずか3年だと思っていた竜宮城で
の生活が、実は300年だったのだからさあ
大変だ。あっという間におじいさん…。現実
には考えられないようなこの悲劇を、その後
の太郎がどのように受け入れたのか、とても
気になるところだが、よく考えてみるとこの
悲劇も、私たちの日常でよく繰り返されてい
ることを物語っているような気がする。
私たちは普通、楽しいことに熱中している
とつい時間のたつのを忘れてしまいがちだ。
そして、ふと気がつくととんでもない時間が
過ぎ去ってしまっているのにびっくりする。
それが何か意味のあることに熱中していたの
なら充実感もわくけれども、無意味なことに
熱中していたようなときは、むなしさだけが
残るような気がする。私はよくテレビゲーム
......................................
<5枚目>
をやるけれど、気がつくと夜中の2時、なん
てこともよくある。うまくクリアーできたり
得点がアップするとその日は「ああ楽しかっ
たなあ」と単純にに思う。しかし、そんな日
が毎日続くと、何となくむなしくなったり、
将来の自分に何か役に立っているのかな、と
不安になったりする。そして、そんな時に限
って父がやって来ては「光陰矢のごとし…」
と言うのだ。だから反発を覚えながらも納得
させられてしまう。(といって勉強をするわ
けではないのだけど…。) (場面4/580字)
浦島太郎は、私に2つのことを教えてくれ
た。楽しいこともいつかは飽きること、そし
て、知らないうちに時間は過ぎ去っていると
いうことだ。一日一日を大切に生きるように
と太郎は忠告しているように思う。毎日ゲー
ムばかりやって、気がついたら中学生活が終
わっていたというような、中学生版「浦島太
郎」にだけはならないようにしなければなら
ない、とこの物語を読んで思い始めた。 (結論/180字)
..................................... (合計2000字)
注1)もし「あらすじ」を書かなくても良い場合は、1枚目の青色の部分をカットして、少し修正すればできあがりです。
注2)場面3の字数が設計図(500字)よりかなりオーバー(680字)していますので、場面1(赤色の部分)は実際には書かない方がテーマがしぼられて良いと思います。
●さあ、やっと下書きが出来上がりました。疲れましたね。今日はもうゆっくり休んで、明日の清書に備えましょう。
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第6時間目 清書をしよう
●さあ、いよいよ仕上げです。料理を食卓に出す前に最後の味見をするように、清書の前に最終チェックをします。つまり今までの「書き手の立場」を離れて「読み手の立場」で「下書き」を通読して下さい。読んでいて「変だな」と感じる箇所があればそれを修正しましょう。特に問題がなければそのまま清書して良いでしょう。ちなみに上の「浦島太郎」の下書きにも、誰が見ても間違いとわかる箇所が1ヶ所ありましたよね、気づきましたか? (5枚目の4行目です) 清書する前に、出来るだけそのような間違いは訂正しておきましょう。
●第5時間目にも書きましたが、「清書」そのものは付録のようなものです。妹にでも書かせておけば充分です。しかし、妹もそんなにすんなりとは書いてくれないでしょう。やはりここはもうひとがんばり、あなた自身で書き上げましょう。それでも今までのように頭を使う作業はありませんから楽ですよね。ひたすら字を写すだけです。でも「字はその人を表す」といいますから、ていねいに書きましょう。
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最後に…
●いやー、良くここまで読んで来てくれましたね。敬意を表します。ところで少しは役に立ちそうですか?長々と書いてきましたが、要するに、読書感想文とは、その本を通して自分を振り返り、将来の自分を考える、という作業ではないでしょうか?もし、あなたの国語の担当の先生が、「○○君、これじゃ感想文になってないじゃないか!、ただの生活作文だよ!」とあくまで「本の感想」にこだわるようであれば、次のことを質問してみてください。
- どうすれば感想だけで原稿用紙を4枚も5枚も埋めることができるのか
- 模範的な「読書感想文」(とやら)をぜひ見せてもらえないか?
そして、もし模範的な「読書感想文」を手にすることが出来たら、ぜひ、このサイトにメールで送って下さい。私も参考にしたいと思います。
●では、皆さんの「読書感想文」がより良いものになりますように…。心から健闘を祈ります。
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