家の中で服を体の前に密着させて、鏡の前で「STANFORD」の文字を眺める。
何か物語に出てくる貧しい召使の女の子が、貴族か金持ちの娘の服をバレないように着て鏡の前で色々な思いに耽る場面みたいだ。
高校生の時に知能指数を測ったら88で道理で家庭教師を大量につけても理系科目が赤点スレスレだったのだと納得した思い出が湧いてくる。
そうして入ったのが、関関立の底辺学部だった。もうどうにもならない感がある。
四年間で何を考えていたかと言えば結局のところ自分の醜い容姿と低い知能故の学歴などについてだった。
整形したりもしたかったが、持病や服用薬の都合で出来る見通しは立たない。
さらに全く学部に関係ない経済やら格差、マルクスやらが好きなので留学もしたいが英語もボロボロである。
もうどうすればいいのか。
就職先は無い。
正直辞めたい気持ちでいっぱいである。とてもバカバカしい気分だ。
世の中全体を見ていても五輪やらと呑気に言っている。
今後格差やらは激しくなるだろうし、今でも権力による大不正が行われたりしている。
それを冷笑していたり、何故か権力者持ち上げる権威主義的な若者を見ることがある。
長いものに巻かれたいのだろう。
このままでは不味いから自分は日本を出たほうがいいと焦燥感すら感じる。
小金があるならいいでしょ。介護もお金がある人は全然違うよね!!