Bose、睡眠専用のワイヤレス耳栓 Sleepbuds 発売。いびきや不快音を内蔵ヒーリング音でマスク
音楽再生は非対応
オーディオ機器の老舗 Boseが、「快適に眠るためのワイヤレス耳栓」なる新発想の製品 Noise-Masking sleepbuds (スリープバズ)を国内で発売しました。
BoseといえばノイズキャンセルヘッドホンのQuietComfort (QC) が乗り物などの騒音対策に人気ですが、sleepbuds はアクティブノイズキャンセルではなく「ノイズマスキング」を採用する製品。
いびきや近隣の話し声、通過する自動車など入眠を妨げる騒音に対して、波の音や風にそよぐ木の葉の音など特別にチューニングした環境音を重ねることで、「聞こえても聞こえない、意識に上らない」状態を作り、快適な眠りを助けることをうたいます。
イヤホン本体は1cmにも満たない超小型で、横向きに寝ても耳に突き刺さらず寝返りがうてる形状。遮音イヤーチップも柔らかく装着感が軽いため、比較的大きなノイズキャンセルヘッドホンとは異なり、着けたまま眠りやすいことも特徴です。
音楽再生機能なし。新発想の「ヒーリングサウンド」専用耳栓
新しいカテゴリの製品なので「そもそも何なのか」をもう少し説明すると、「(一般的な耳栓と同じく)ケーブルのない完全ワイヤレスで、内蔵のノイズマスキング環境音だけが流せる超小型イヤホン」。
スマートフォンアプリとBluetooth接続で連携しますが、外部音源と接続するワイヤレスイヤホンとしての機能はありません。
では何のためにスマホに接続するかといえば、ノイズマスキング環境音の選択、ボリュームやオフタイマーの設定、着けていても起きられるアラーム設定など。
ノイズマスキング用にチューニングされたという環境音「ヒーリングサウンド」は、打ち寄せる波、川のせせらぎ、風にそよぐ木の葉、パチパチという焚き火、虫の声など10種類。
なかには条件反射で眠れる人向けか、飛行機の音やエアコンなどのファンノイズも含まれています。ヒーリングサウンドは今後のアップデートでさらに追加予定。
イヤチップ自体の耳栓としての物理的な遮音性で騒音を一段遠ざけたうえで、この心地良いヒーリングwサウンドを流すことで、不快な音が意識の上では聞こえなくなり、気にならなくなる仕組みです。
不快音を脳から隠す「マスキング」
「マスキング」と聞くと、うるさい環境でイヤホンを着けて音楽などをさらに大きな音で被せるイメージがありますが、Boseによれば「ヒーリングサウンド」は夜間に安眠の妨げとなるノイズ、特にいびきや近隣の話し声、通過する自動車のエンジン音などにあわせて特別にチューニング済み。
あまり大きな音にしなくても、快適な音のなかに不快な音が紛れて意識に上らなくなり、入眠の妨げにならないという説明です。
ヒーリングサウンドの再生は内蔵バッテリーで連続 約16時間。満充電までは最大8時間。バッテリー内蔵ケースでは最大3時間の充電が可能です。
Bose sleepbudsは本日より国内向けに販売中。想定価格は税別3万円。
音楽のためのオーディオ機器ではなく、オーディオのノウハウを応用した健康機器というべき製品です。魔法の完全無音テクノロジーではなく、耳の中に入るQuietComfortでもありませんが、スマホの安眠支援リラックス音アプリを愛用していて、寝返りで耳に刺さらないイヤホンを探していた向き、周囲のノイズが気になって眠りにくい人は、Bose店頭で試す価値はあります。