2018-09-06

たとえ原発が動いていても今回の道内全域停電が避けられない理由

まず、北海道電力泊原発は207万kWのBWRが1基。一番でかい火力の苫東厚真発電所が165万kW。今回は苫東厚真発電所が大ダメージを受けた。

んで、泊原発震度2が感知されている。もちろんこの程度で緊急停止はしないが

「外部電源喪失」をしているということは、つまり発電していても送電ができないので全く意味がない。

(泊の立地。端っこにあり一応大きな送電網は2系統繋がってはいる) https://web.archive.org/web/20180816083741/http://www.hepco.co.jp/corporate/company/img/map_zoom.gif

泊原発苫東厚真発電所よりもはるかに出力がでかいので、これが寸断されると電源周波数は当然一気にイカレる。

そもそも、でかい出力のプラントを少数組んで電力網を構築するモノリシック構成だと今回の災害の時にどうしてもSPoFになって被害がでかくなってしまう。

発電量が少量でも、プラント送電網を地理的分散すれば何の問題も起きなかった。

電力分散化と都合のいい技術がある。再エネや燃料電池だ。

風力や太陽光地震には弱そうだが、なにせコストが下がり続けているので、地理的分散が容易だ。

再エネで分散化するには出力の平滑化が課題なので、これから時代災害に強いエネルギー戦略としては再エネ(風力、太陽光地熱、潮力)+蓄電(フライホイールリチウムイオン電池)+揚水などが適するだろう。燃料電池としてはMCFC、SOFCが良い。過渡期のつなぎとしては、火力の助けを借りることになるだろう。

まだ技術成熟していないが、原発もんじゅにかけてきたコストこちらに投入しておけばなにか知見が得られていたかもしれない。廃炉にかけるコストも何の"生産性"もなく無意味技術だ。

というわけで、原発がたとえ稼働していたとしても、巨大だが少数しか作れないプラント災害に弱すぎる。今回の地震で、それが改めて浮き彫りになったといえる。

  • anond:20180906150754

    ソーラーパワアーがやはり正しい 中央集権型の巨大発電機は自然災害に弱いし戦争が起きたら標的になる 各家庭で個別に太陽光で電気を各自バラバラに確保したほうが強い

    • anond:20180906150926

      テスラのPowerwallとかいい線いってると思うんだよな そういえば、マイクロ水力発電とかも微々たる電力だが分散化に向いている

  • anond:20180906150754

    いいから黙って泊動かせ

    • anond:20180906151224

      現時点でのその場しのぎの対策としてあり得るが、その後のどうするって話よ また地震が来たら死ぬわけで。泊村に震度5がくると、一発停止だぞ?そうなったら、周波数が一気にずれて...

      • anond:20180906151518

        既に全域停電してんだから、復旧後に また全域停電したところで同じじゃね?

        • anond:20180906151627

          ん、いや、ちょっと数年とか長期的な視点で語っていた いまもし法律が許す範囲ですぐに原発が動かせるなら、災害の混乱をさけるために動かしてもいいと思う。次の定期点検くらいま...

          • anond:20180906152124

            そんなん数年の間に対策せーやって話だろ。 今の話してんのに、数年後同じ様に停電して困るかもよ! って何言ってんだお前。

            • anond:20180906152256

              今の電力網が分散化に向いていない。数年でできるレベルじゃない。 なので、長期的に分散化に向けて動く必要があるわけ。これはもう巨大な火力や原発のプラントを前提とした構造に...

      • anond:20180906151518

        今稼働してない原発を稼働させて電力出すまでには(復旧作業無視しても)一か月くらい掛かるんじゃなかろか。その頃にゃ流石に全域復帰してるだろ。あんま意味ない仮定。

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