【ライブブログ】時系列でみる北海道地震
最終更新:14:20
白井伸洋撮影(朝日新聞デジタル)
2018年9月6日午前3時8分ごろ、北海道胆振地方を震源とする地震があり、震度6強を観測しました。朝日新聞デジタルの記事を元に、タイムライン形式(時系列)で情報をまとめています。
(見出しの時間は記事の配信時間です)
【空撮映像】土砂崩れが起きた北海道厚真町の様子
【13時32分】「地震で市内全域断水」はデマ 札幌市水道局が注意促す
「札幌市内全域が断水している」との情報がSNSを中心にネット上を駆け巡っている。朝日新聞が同市水道局に取材したところ、断水は震源地に近い同市清田区、厚別区の一部、約1万4700世帯で起きているが、市内全域とのネット情報は誤りだという。対象地域以外で水道が出ない原因は、停電でポンプが停止していることなどが考えられる。その場合は市内に設けられた応急給水拠点を利用してほしいという。
【13時13分】泊原発、非常用電源で対応 異常確認されず
原子力規制委員会によると、北海道電力泊原発1~3号機(北海道泊村)の外部電源が喪失した。正午過ぎに3号機への電気供給が復旧した。3基はいずれも運転停止中で、原子炉内に核燃料はなかった。1、2号機は4台の非常用ディーゼル発電機を起動して電気を供給し、使用済み燃料プールにある核燃料の冷却を続けている。発電機の燃料は、少なくとも7日分は確保されているという。泊原発から震源地は100キロほど離れている。原発の安全にかかわる機器や、所内の放射線量を測るモニタリングポストの数値に異常はないという。
【13時04分】2人死亡、重傷3人 避難者は2400人超
総務省消防庁によると、北海道胆振地方を震源とする地震による死者が6日午前11時55分現在、むかわ町で1人、新ひだか町で1人確認された。重傷は苫小牧市で2人、北広島市で1人。軽傷は千歳、恵庭、北広島、石狩、日高、函館、栗山、由仁の8市町で22人。このほか程度不明の負傷者が札幌、厚真、江別の3市町で98人、安否確認中が厚真町で30人。午前11時時点の避難指示(緊急)は、安平町で14世帯18人。避難所は厚真町や札幌市などの333カ所で開設しており、2463人が避難しているという。
【13時03分】震源近くでは6~8日に降雨予想 倒壊や土砂災害に注意
気象庁は5日午前10時半から、この日2度目の緊急会見を開いた。最初の激しい揺れ以降、午前10時までに震度1以上を観測した地震は44回発生。最大震度4も2回あった。同庁は活発な地震活動が続いているとし、家屋の倒壊や土砂災害に十分注意するよう呼びかけた。胆振地方では6日午後から8日にかけて降雨も予想されており、「地震ですでに土砂災害が発生しているが、雨でさらに崩れやすさが増す。自治体からの情報と我々の注意喚起に留意して十分注意してほしい」とした。
【12時46分】北海道の全域停電「完全復旧まで1週間以上」 経産相
世耕弘成経済産業相は6日午前、運転停止した北海道電力の最大の火力発電所である苫東厚真火力発電所が運転を再開するのに、少なくとも1週間ほどかかる見通しを明らかにした。他の火力発電所を動かすなどするが、ピーク時の電力需要は満たせないため、「北海道全域が完全に復旧するまでには少なくとも一週間以上かかる見通し」と話した。
【12時01分】20m流された実家、連絡取れぬ両親 厚真で30人不明

山肌が大きく崩れていた=2018年9月6日午前7時34分、北海道厚真町、朝日新聞社機から、山本壮一郎撮影
30人を超える住民の安否が分からない北海道厚真(あつま)町。同町朝日では、土砂崩れで数十メートルにわたって茶色い山肌がむき出しになった。倒木がふもとの民家を巻き込み、倒れた電柱から電線がたれさがっている。江別市から駆けつけた道庁職員畑島久雄さん(54)が、壊れた家から20メートルほど離れた路上にいた。実家の父武司さん(86)と母富子さん(81)と連絡が取れていない。「1階の山側に寝室があって、両親は普段そこで寝ている。とにかく救助を頑張って欲しい」と言葉少なに話した。
【11時49分】消えた信号、駅は閉鎖 旅行者「本州に出られる港どこ」
札幌駅のコンコースには、スーツケースを抱えて座り込む旅行者の姿があちこちで見られた。長野県松本市の大学生の女性(21)は札幌から小樽に向かい、フェリーで本州に戻る予定だった。「バスも混んでいるし、本州に出られる港を探し、最悪タクシーで向かうことになるかもしれない」と話す。勤続30年の記念旅行で北海道めぐりをしていた宇都宮市の会社員の女性(51)は函館経由で北海道新幹線を使い、帰宅しようとした矢先だった。「とりあえず家族に無事を伝えられた。どうやって帰ったらいいのか」と頭を抱えた。
【11時08分】高速で崩れる流動地すべりか、台風影響も
北海道の内陸部は一般的に、東西から押され、中央部に日高山脈が形成されている。気象庁によると、今回の地震も東西から押される力でずれ動く「逆断層型」だったとみている。今回の震源の近くには、活断層の「石狩低地東縁断層帯」が南北に走るが、気象庁は「距離は離れており、関係性はわからない」としている。厚真町の土砂崩れについて、京都大防災研究所の釜井俊孝教授(応用地質学)は「火山灰に含まれる軽石が引き金になったのでは」と指摘する。軽石は水を含みやすく、地震の揺れによって高速で崩れる「流動地すべり」になったとみられるという。台風21号による降雨も影響した可能性もある。
【11時03分】サッカー日本代表戦、札幌開催可否は午後6時までに決定
日本サッカー協会は6日午前、北海道で最大震度6強を観測した地震を受け、日本代表とチリ代表との国際親善試合(7日、札幌ドーム)について、6日午後6時までに開催の可否を判断すると発表した。すでに札幌入りしている両チームの無事は確認できたという。
【10時55分】震度5強の札幌市北区、救急車の要請20件

停電のため表示が消えた信号機=6日午前5時14分、札幌市中央区、豊間根功智撮影
震度5強を観測した札幌市北区。区役所によると、庁舎や周辺の建物で目立った被害は確認できていないが、6日午前5時現在で救急車の要請が20件あった。また、明け方前から近隣住民が避難してきたため、ロビーを開放している。近隣の集合住宅では水が出ていないといい、トイレを利用するために訪れる人もいるという。周辺の商店街やコンビニの電気、信号は消えており、警察官が交通整理をしている。
【10時54分】トヨタ北海道、稼働を停止
トヨタ自動車によると、変速機をつくるトヨタ自動車北海道(北海道苫小牧市)は6日朝から操業を見合わせている。建物や設備への被害を確認中で、再開できるかどうかの判断は午後以降になる見通し。トヨタ北海道は変速機やハイブリッド車部品などの生産拠点。東北や東海、九州をはじめとする国内外のトヨタ工場に部品を供給している。稼働停止が長引けば、自動車生産に影響が出る可能性もある。
【10時35分】道内の工場や物流、各地でストップ

火災が起きた三菱製鋼室蘭特殊鋼=2018年9月6日午前5時20分、北海道室蘭市仲町、三上修撮影
三菱製鋼によると、北海道室蘭市の新日鉄住金室蘭製鉄所の構内にある子会社「三菱製鋼室蘭特殊鋼」の工場で6日午前4時ごろ、火災が起きた。火災はごく小規模といい、午前6時ごろには鎮火したという。従業員にケガはなかった。工場は一時操業を止めた。
【10時31分】心肺停止1人、けが人多数 家屋倒壊23件

周辺の山一帯が土砂崩れを起こし、山肌が露出していた=2018年9月6日午前7時21分、北海道厚真町、朝日新聞社機から、山本壮一郎撮影
総務省消防庁によると、北海道胆振地方を震源とする地震で6日午前8時40分現在、苫小牧市で心肺停止した人が1人、重傷者が1人いることを確認。土砂崩れが起きた厚真町で11人の安否確認をしているほか、むかわ町で軽傷4人、札幌市で軽傷20人、南空知消防本部管内で軽傷3人。家屋倒壊は厚真町で17件。安平町で3件、むかわ町で2件、苫小牧市で1件起きており、さらに増える見込み。室蘭市の石油コンビナート施設で火災が1件発生したが、鎮圧した。避難者は厚真町と札幌市などで333人。
【10時23分】道内の百貨店、臨時休業 停電などで従業員出社できず
北海道内にある百貨店も臨時休業が決まった。三越伊勢丹ホールディングスは6日、三越札幌店や傘下の丸井今井札幌本店、函館丸井今井の3店を休業する。建物が崩れるなどの被害はないが、停電や交通機関の混乱で従業員が出社できないため。大丸札幌店やさっぽろ東急百貨店も、同様の理由でそれぞれ休業するという。
【10時22分】新千歳空港、6日は全便欠航 国内線・国際線ともに

地震の影響で、運航を停止している新千歳空港=2018年9月6日午前8時1分、朝日新聞社機から、山本壮一郎撮影
新千歳空港の6日の発着便は、国内線、国際線とも全便欠航となった。旅客ターミナルビル内で壁の損壊や水漏れが複数確認されたため。国土交通省新千歳空港事務所によると、滑走路や管制塔の設備に異常は確認されていない。地震発生後、同ビル内のホテルなどの利用客は従業員や警備員の誘導で1階に避難した。国土交通省によると、新千歳空港を除く道内の空港は使える状態で、全日空は函館や稚内を発着する便を通常通り運航する予定という。
【10時22分】北海道全域の停電「午前中に復旧のメドを」経産相が指示
北海道での大規模停電を受け、世耕弘成経済産業相は6日午前、北海道電力に対し午前中をメドに復旧のメドを立てるよう指示した。また、同社の泊原発(北海道泊村)では非常用ディーゼル発電機で燃料プールにある使用済み核燃料の冷却を続けている、という。世耕氏は同日午前、経産省内で記者団に「北海道電力は何時間以内に復旧できると明確にできていないが、経産省としては数時間以内に電力復旧のめどを立てるよう指示した」と述べた。北海道電力は「できるだけ早く(やりたい)」と答えたという。
【9時45分】サッポロビール北海道工場、製造停止
サッポロビールの北海道工場(北海道恵庭市)は停電のため製造ラインを停止。出荷も見合わせている。工場見学も中止。サッポロビール博物館(札幌市東区)では6日休業し、再開時期は未定という。キリンビールの千歳工場(千歳市)も一般客の見学を中止している。
【9時43分】北海道新幹線、地震で全線運転見合わせ
北海道新幹線は6日始発から、新青森―新函館北斗駅間の全線で運転を見合わせた。JR北海道などによると、青函トンネルなどの新幹線設備に異常はなかったが、停電が続いているためという。東北新幹線は北海道新幹線への直通運転をとりやめ、新青森駅での折り返し運転を続けた。
【9時41分】道内9町の一部で固定電話が不通 携帯もつながりにくく
NTT東日本によると、北海道胆振地方を震源とする地震の影響で、道内の9町(厚真、むかわ、平取、日高、新冠、新ひだか、浦河、様似、えりも)の一部で、アナログの固定電話が約2万4千回線、光回線を使った「ひかり電話」が約1万回線、利用できなくなっている。また、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの携帯電話も、道内の一部でつながりづらくなっているという。
【9時38分】厚真の土砂崩れ、自衛隊が住民ら5人救助

地震で山肌が崩れ、巻き込まれた住宅=2018年9月6日午前7時53分、北海道厚真町、朝日新聞社機から、山本壮一郎撮影
厚真町の土砂崩れ現場で活動中の自衛隊が住民ら5人を救助した。山本朋広防衛副大臣が明らかにした。容体などは不明という。午前6時に北海道知事から災害派遣要請を受け、隊員4千人を被害の大きい厚真町を中心に派遣を開始。最終的に全国から隊員を集め、2万5千人規模で救助や支援にあたる方針。
【8時21分】北海道の全戸停電、復旧めど立たず
厚真町などで多数の家屋の倒壊や土砂崩れが発生し、生き埋めの人がいる模様だ。北海道電力によると、道内のすべての火力発電所が停止し、道内全戸の約295万戸が停電している。
【7時41分】厚真町で家屋倒壊6件以上、土砂崩れ4件 菅長官が会見
菅義偉官房長官は6日午前6時39分、2回目の臨時記者会見を開き、厚真町で6件以上の家屋倒壊と4件の土砂崩れの発生を確認していると明らかにした。人的被害の詳細報告はないとしたうえで「まだ全容の被害状況については明確に確認していない」と述べ、調査中とした。菅氏によると、安否不明や倒壊、土砂崩れに関する110番通報が約810件、119番通報が多数寄せられている。
【6時26分】厚真町で生き埋め情報、10棟が倒壊

地震で山肌が崩れ、土砂に巻き込まれた住宅=2018年9月6日午前7時20分、北海道厚真町、朝日新聞社機から、山本壮一郎撮影
地震で山肌が崩れ住宅が土砂に巻き込まれていた=2018年9月6日午前7時18分、北海道厚真町、山本壮一郎撮影、朝日新聞社機から
北海道厚真町消防に入った情報によると、町内で10棟が倒壊しており、生き埋めになっている。人数は不明。同町の吉野地区で土砂崩れが発生している。
【6時13分】安倍首相「人命第一で政府一丸となって対応」

北海道で発生した地震を受け、取材に応じる安倍晋三首相=2018年9月6日午前5時49分、首相官邸、岩下毅撮影
北海道胆振地方を震源とする震度6強を観測する地震が発生したことを受け、安倍晋三首相は6日午前5時49分、首相官邸に出邸し、記者団に「心肺停止、土砂崩れ、家屋の倒壊、大規模な停電が発生し、被害が出ているという報告を受けている。人命第一で、政府一丸となって災害応急対応にあたる。危機管理のためしっかりと対応していきたい」と語った。
【5時58分】北海道内全域で295万戸停電
日未明に起きた地震で、北海道電力によると、道内全域の全295万戸で停電している。北電によると、大きな被害が出ている北海道厚真町の苫東厚真発電所(石炭火力)がダウンし、電力の需給バランスが崩れ、ほかの火力発電所などが連鎖的にストップしたという。復旧のめどは立っていない。北電は水力発電所を立ち上げ、電力供給の再開を急いでいる。
【5時52分】厚真町で多数の住宅倒壊 道路寸断も
厚真町役場によると、14軒がある吉野地区で多数の住宅が倒壊したという情報があり、職員が現地に向かっている。胆振東部消防組合(厚真町)によると、午前5時半現在、民家が倒壊しているという情報が厚真町美里や本郷、東和などで6件、土砂崩れによる民家倒壊の情報が厚真町吉野などで3件あるという。道路が液状化で寸断されている場所があり、救助にいけない場所もあるという。停電が続く中、119番通報が相次いでいる。
【5時40分】82歳男性、転落し心肺停止
この地震で、札幌市中心部は停電が発生。信号機はほとんどが消え、コンビニ店も営業を取りやめ従業員が陳列棚から落ちた商品を並べ直していた。また、苫小牧市役所によると、市内に住む82歳男性が地震により階段から転落し心肺停止となっている。このほか、苫小牧市立病院には男性が骨折で搬送されている。市内ではガス臭がするとの情報も入っているという。市役所職員は自宅で大きな揺れを感じ、立っていられないほどの強さだったという。揺れは1分ほど続いた。その後、外に出ると信号は全て停電していたという。
【4時26分】泊原発、非常用電源で対応 異常確認されず
原子力規制委員会や北海道電力によると、6日未明に北海道で発生した地震により、北海道電力泊原発(北海道泊村)の外部電源が喪失した。ただ、1~3号機は再稼働に向けた規制委の審査中で運転を停止しており、原子炉内に核燃料はない。非常用ディーゼル発電機により、燃料プールにある使用済み核燃料の冷却は継続している。6日午前4時現在、異常は確認されていないという。ディーゼル発電機の燃料は、少なくとも7日分は確保されているという。
【4時08分】役場職員「食器が散乱、タンス倒れた」
安平町役場によると、午前3時半現在、被害状況の把握を進めている最中だという。職員の一人は「自宅で就寝中に大きな揺れで目が覚めた。自宅は停電して、棚の食器は外に散乱し、タンスが倒れている状況」という。同町東早来にある陸上自衛隊早来駐屯地の当直担当者は「グラ、グラ、グラと揺れたと思ったら、テレビが落ちたり、ベッドがずれたりした。施設や人的の被害は確認していない」と話した。
【3時08分】北海道で震度6強

各地の主な震度(朝日新聞デジタル)
北海道胆振地方を震源とする地震があり、震度6強を観測した。気象庁などによると、震源の深さは約37キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・7と推定される。