約500年前の琉球王朝時代に整備された軍用道路「真珠(まだま)道」の石畳が、道の起点となる那覇市首里の守礼門近くで見つかった。首里城公園内での真珠道の石畳の発見は初めてで、調査する県立埋蔵文化財センター文化財調査専門員の田村薫さん(30)は「起点から最も近い石畳。真珠道の道幅が確認できたという意味で大きな発見だ」と説明する。
真珠道は第二尚氏王統第3代・尚真王(在位1477~1527年)の首里王府が守礼門の東側隣接地を起点に真玉橋までの約4キロ整備し、1553年には那覇港まで延長された石畳。
今回は6月中旬から実施する外路整備に伴う発掘調査で発見。石畳は幅約3・5メートル、長さは4~5メートルで、両端に排水路の溝がある。
これまでも守礼門近くや首里城公園内で発掘調査はされてきたが、石畳は開発などで破壊されており、見つかっていなかった。
14日ごろまで調査、記録し、その後は埋め戻して現地保存するという。