Apple Watchに常時画面オンモードが実現?アップルが2つの特許を出願
バッテリーの保ちはどうするんでしょう
先週末、アップルがApple Watchに応用可能と思われる2つの特許を出願していることが明らかとなりました。
1つはエッジが湾曲したディスプレイ上で、端の丸まった部分でも画像を滑らかに表示できるハードウェアベースのアンチエイリアス技術。もう1つは有機EL(OLED)ディスプレイを長時間表示していると起こる「焼き付き」を調整するための方法です。
うち後者は「Apple Watchのディスプレイ表示を常時オンにできるようになる?」との憶測を呼び、海外ネット大手掲示板Redditなどで活発な議論がかわされています。
今月12日のイベントで発表が予測されているApple Watch Series 4(仮称)。先日、アップル系うわさサイト9to5Macがリークと称した画像では、本体サイズはそのままにエッジトゥエッジ(本体の前面をディスプレイが覆う)により、画面が大型化したと思しき姿が披露されていました。
アップルのアンチエイリアス特許出願は、こうした予想図と符合したもの。画像端のギザギザした部分を湾曲したエッジに沿ってピクセルを配置することで、滑らかな視覚効果を実現するとしています。
もう1つの「OLEDディスプレイにおける焼き付き対策の圧縮技術」と題された特許出願は、OLEDにつきものの焼付きを視覚的に和らげようとするもの。OLEDは画素自体が発光する上に、同じ色を表示し続けた場合にはRGBのうち特定の画素が劣化しやすく、特定の部分が「焼き付き」(輝度の低下やカラーバランスの崩れなど)となって現れるわけです。
OLEDの焼き付きは仕組み上完全に避けることはできず、本特許でも所与の条件として扱われています。そこでOLEDの使用履歴データを「焼付き統計」として保存しておき、これに基づいてディスプレイの動作を調整することで、見え方の均一性を実質的に回復するとのこと。特許のタイトルにある「圧縮」とは、焼付き統計データのサイズを小さくして効率的に保存する方法です。
Apple Watchでの「焼き付き」対策からは、一部で待望されている「常時画面オンモード」が連想されます。限られたバッテリー容量との兼ね合いで実現しにくい機能ですが、他社のスマートウォッチの中には随時、白黒表示に切り替えて実装している製品もあります。
Redditユーザーの間では早くも賛否の議論が盛り上がり「見るときにはオンになるので必要ない」「いや、違う角度でチラ見したい」「暗闇の中では気が散るよ」「アップルが合理的な明るさに調整してくれる」など、様々な意見が飛び出しています。
アップルは数多くの特許を出願していますが、製品化されるものはごく一部にすぎません。これら特許もApple Watch Series 4(仮称)に実装されるとは限りませんが、もし実現する場合はバッテリー容量や充電方法のさらなる進化も期待したいところです。