事業には「生きざま」が不可欠だ

劣等感やコンプレックスは事業を興す人には宝です

2018年9月4日(火)

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 新規事業はいつも失敗と隣り合わせ。有名起業家も数々の失敗を経て今がある。起業家、あるいは起業家の支援者は、失敗をどのように捉えているのか。『起業の科学』著者である田所雅之氏に、2人の人物と語り合ってもらう。
 今回は、ヤフー コーポレートエバンジェリストでYahoo!アカデミア学長の伊藤羊一氏。

事業を興す人に求められる能力は何だと思いますか。

伊藤:ある人に「考えがぶれないようにするには?」と質問を受けたことがあります。そのとき、ハッと気付いたんですね。確かに真のリーダーは発言がぶれない、と。言い方は変わっても基本的なスタンスはぶれません。

伊藤羊一(いとう・よういち)氏
東京大学経済学部卒。1990年に日本興業銀行入行。2003年プラスに転じ、12年よりバイスプレジデント。15年にヤフーに移り、次世代リーダー育成を担当。多くの大手企業やスタートアップ育成プログラムでメンター、アドバイザーを務める(写真:菊池一郎、以下同)

 それはなぜか。事業のストーリー、さらに言葉や行動もすべて、その人の生きざまに紐づいているからです。「この事業をしたい」ではなく、「この事業をこの私がしなければならないのだ」という信念を持っているんです。

田所:起業家も経営者もストーリーテラーとして人に伝える力が必要ですね。特にスタートアップはヒト、モノ、カネが限られる中、ビジョンとミッションを松明にして、仲間や投資家を集める必要があるので、自分の思いを伝える力がなおのこと求められます。

 生きざまには、その人の弱さも含まれます。劣等感やコンプレックスはその人の宝なんです。私が『起業の科学』という本を書いたのも、自分が起業して失敗した劣等感があるから。

 例えば、世の中に構造的な問題がある場合、本人が頑張っても失敗を強いられる。けれど、そこにこそ事業の芽がたくさんあります。自身の失敗や劣等感と向き合って、それを引き起こす理由を明確にするのがポイントです。

浮き沈みこそが必要

伊藤:人を動かすのは大変。うまく動かせない経営者は、そもそも何をやりたいのか覚悟が決まっていないことが多いですよね。

田所:私が起業家に最初に尋ねるのはミッションや使命感。「Why you?」「Why your team?」という問いが大事です。あなたがこの事業をする必然性は何か、なぜあなたのチームでなければならないのか、に答える必要がある。

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「事業には「生きざま」が不可欠だ」の著者

田所 雅之

田所 雅之(たどころ・まさゆき)

ベーシック CSO

1978年生まれ。日米で起業を経験し、帰国後はベンチャーキャピタルのパートナーを務めた。起業家と投資家の両面からスタートアップの世界を見た経験を生かし、現在は、スタートアップの育成支援に取り組む。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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