国立博物館で大規模火災、貴重な収蔵品が焼失 ブラジル
(CNN) ブラジルのリオデジャネイロにある200年前に建てられた国立博物館で2日、火災が発生した。建物全体に火の手が回り、数世紀前にさかのぼる貴重な収蔵品の数々が失われたとみられる。
博物館には7つの消防署から消防隊員が駆けつけて消火活動に当たっている。しかしテメル大統領はすでに、火災がもたらした損失について、計算不可能なほどの規模だと発表。ツイッターで「過去200年にわたる調査、研究、知識の蓄積が失われた」「全ブラジル国民にとって悲しい日だ」と述べた。
政府が運営する通信社によると、博物館の収蔵品は少なくとも2000万点。ブラジルの歴史にまつわる希少な品々で構成されており、コロンブスの「新大陸発見」以前に起源をもつものも数千点含まれるという。
博物館の現館長は、火災の被害について「取り返しがつかない」との認識を示した。
1818年6月6日に建てられ、ポルトガル王室の住居にも使用された博物館は、歴史に関係する国内最古の施設として知られる。