オーバーロード最終章~転移から100年後の世界~ アルベド、そしてアインズの戦い   作:やみ もとよし
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第4話 対決、至高の三人 前編

『ルベド!』

アルベドの真後ろに完全不可知化で潜んでいたルベドが姿を現し、たっち・みーの左手側にいるタブラに襲い掛かる。

「テキ・・テキィィーーッ!」

 

たっち・みーがタブラの前に出て盾でルベドの拳を受け止める。3mほどたっち・みーが後方に飛ばされる

タブラは既に大穴の空いたナザリックを挟んで後方に転移していた。

 

ルベドが両の拳を握り力を貯めると、周辺に緑色の光が発生し腹部に収束されていく。

 

「鎧強化(リーンフォース・アーマー)、竜の力(ドラゴニックパワー)」

 

同時にパンドラズアクターからルベド、アルベドに強化魔法が飛ぶ。

 

ルベドにはたっち・みー様を抑えてもらって私はタブラ様を相手するべきね。

残ったペロロンチーノ様はパンドラズアクターと僕達で。

 

「光輝緑の体(ボディ・オブ・イファルジェントベリル)」

 

既にタブラも強化魔法を味方にかけ始めている。

 

ペロロンチーノがパンドラズアクターと後方に配置していた僕達に牽制攻撃を仕掛ける。

(完全不可知化など御方々の前では無意味ね。)

 

パンドラズアクターは弓が向けられたと同時に詠唱を中断しすんでのところで攻撃を躱す。

僕達は2体が逃げ遅れたが障壁を展開しダメージを軽減したようだ。

 

ルベドが地面を蹴り再びたっち・みーに突進する。1足でたっち・みーの間合いに踏み込むと

両拳の連打を繰り出す。たっち・みーは全ての攻撃を盾と剣で防いではいるが、

反撃に転じる余裕はないように見える。

 

ルベドを盾としてアルベドは後方に控えるタブラに接近する。

ギュン、ギュンとたった2歩、稲妻のような動きでタブラを射程に捉える。

しかしタブラはすぐさま転移で更に距離を取り魔法を放ってくる。

 

「時間停止(タイムストップ)」

 

アルベドはほんの僅かに動きが止まるがアルベドを含むこの場にいる者たちは時間対策済みだ。

時間対策は必須だとアインズ様に口を酸っぱく言われている。

 

とはいえ転移が厄介ね。

転移妨害もできるがパンドラズアクター扮するアインズ様と僕達も使えなくなるので現時点で封じるべきではないわね。

それなら。

 

アルベドは世界級アイテム、ギンヌンガガプを形態変化させる。

それは2m後半ほどの巨大な鎌であった。刀身は1m50cmほどあり

漆黒の柄と刀身、その腹には紫色にぬらぬらと光る溝が血管のように脈動している。

 

「魔法三重化大溶岩流(トリプレットマジック、ストリーム・オブ・ラヴァ)」

ドルイドが習得できる信仰系魔法の第10位階魔法だ。

アルベドの正面、左右から溶岩流が飛んでくる。

アルベドは大きく飛びあがり回避。

 

溶岩はナザリック地下内に流れ込み、あらゆる物を飲み込んでいく。

 

「魔法最強化現断(リアリティ・スラッシュ)」

空中のアルベドを最強化された魔法が襲う。

リアリティ・スラッシュはMP消費は大きいが魔法防御軽減などをほぼ無効化されてしまう強力な魔法だ。

空中のアルベドは回避できずにダメージを負う。

 

着地したアルベドは鎌を大きく振りかぶりタブラに向かって横なぎに払う。

空気を切り裂いた真空の刃がタブラに放たれる。

 

生物に対する威力はそれほど高くはないが広範囲で速度が速く。タブラに当たる。

 

空気を切り裂いた刃はそのまま墳墓の周りに広がる木々を薙ぎ倒していく。

およそ200mに渡ってなぎ倒された木々が広がった。

 

タブラは転移で空中に逃げると同時に飛行(フライ)で浮かぶ。

【線】で攻撃される地面よりは【点】で攻撃される空中の方が有利だ。

 

魔法効果範囲拡大化現断(ワイデンマジック・リアリティスラッシュ)

 

宙にいるタブラとペロロンチーノに向けてパンドラズアクターから魔法が飛ぶ。

二人は回避のためばらける。

そこに僕達から一斉に攻撃魔法が飛ぶ。

 

朱の新星(ヴァーミリオンノヴァ)

道徳歪曲(ディストーテッド・モラル)

魔法二重抵抗突破化連鎖する龍雷(ツインペネトレートマジック、チェイン・ドラゴン・ライトニング)

 

数というのは力だ。平均レベル93の僕達の魔法は至高の御方といえども当たれば着実にダメージを蓄積させていく。

 

「おほーこりゃ堪らん。全力で行かないとまずいな」

 

ペロロンチーノは背中を向け更に上空に舞い上がり距離を取る。

 

その間も魔法とスキルの応酬が繰り広げられているがさすがは至高の御方。

 

避けながら隙を見つけては振り返り反撃を繰り出し僕達の体力を削っていく。

 

「たっち・みーさん!」

アルベドはちらりと上空を見上げる。

 

ペロロンチーノが構えた弓の先に燈色の小さな光が発生した。

周囲から同じ色の玉が集まるように徐々にその光が大きくなる。

 

強力な力を感じだアルベドは声を上げる。

 

「一旦引きなさい!」

 

そして極限まで引き絞られた弓から光球が放たれる。

 

直径50cmほどの燈色の玉は音速を超え、あっという間に戦場に到達、着弾。

カッと白い閃光を引き起こし同時に大爆発を起こす。

 

着弾点から円球状に直径100mが吹き飛ばされ

―別の世界の―ナザリック地下大墳墓の第6階層まで貫通した。

 

これは2日に1度しか使えない、ペロロンチーノの切り札だった。

 

アルベドは3回まで耐えられる鎧の効果を1回使い、パンドラズアクターは転移で逃げていた。

ルベドは一旦引いたたっち・みーを追っていたため無事だった。

しかししもべ達のうち転移が使えない4体が直撃を食らい息絶えていた。

 

(それにしても至高の御方自らナザリックを破壊するとは・・、もはやその程度のものという事ね)

 

 

「アルベドさん。まだ続けますか?」

 

『もちろんよ。それにしても至高の御方々自らがお作りになられたナザリック地下大墳墓が半壊、大破しておりますが構わないのですか?』

 

「えぇ、まぁ住むところが無くなりますが、宿を借りれば済む事ですから。

幸いなことにナザリック内にはそれなりの金貨が保管されておりますので」

 

(そのナザリックを維持してきたのは誰だ!ナザリックは黙っていても金貨等の物資を消費する。

ナザリックの維持費を稼ぐ為アインズ様は来る日も来る日もたったお一人で物資を補給なされていた)

 

アルベドには憤怒が湧きおこるがあえて表情には出さない。いや出しても構わないのだが

忠義はないとはいえ至高の御方に失礼な態度をとるのは彼等に作り出された存在として憚られる。

 

『パンドラズアクター!』

 

「はっ。」

 

『(一気に決めるわ。転移阻害を使いなさい。それから・・・)』

 

上空にいるペロロンチーノは地表の様子を眺める。

たっち・みーとアルベドが何か話しているようだが詳細は分からない。

いずれにしても戦闘が開始されれば即座に射撃を開始するつもりだ。

 

 

『さぁ第2幕よ。始めましょう』




戦闘表現は非常に難しいですね。
子供が人形を操ってバキューンバキューンと戦わせるものに似ています。

稚拙で恥ずかしいですが始めてしまったものはしょうがない。投稿します。






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