さっき配信したメルマガでも書いたが、きょう放送の「たかじんのそこまで言って委員会」で竹田恒泰の言っていた「チェルノブイリで5万5000人死んだ」という話は嘘である。2000年4月27日の朝日新聞によれば、事実はこうである。
チェルノブイリ原子力発電所の事故からちょうど十四年がたった二十六日、ロシアのショイグ副首相は事故処理にあたった旧ソ連の約八十六万人の作業員のうち、放射線障害などでこれまでに五万五千人が死亡したことを明らかにした。
BBCは55000人に「死亡または重い障害がある」と書いており、放射線との因果関係には言及していない。ロシアの男性の平均寿命は50代なので、事故から15年で86万人の1/15ぐらい死ぬことはありうる。いずれにせよこれは中間的な推計であり、2012年に出たロシア政府の最終報告書の結論はこうだ:
竹田のように福島の恐怖を売り物にするワイドショー芸人は、一つ一つつぶしていくしかない。ゴキブリを駆除するような不毛な作業だが、誰かがやらないとゴキブリは繁殖する。それを繁殖させる民放も不見識だ。
- 事故で死亡したのは、原子炉の消火にあたって急性放射線障害になった作業員134人のうち28人。さらに22人が、2010年末までに死亡した。これをすべて含めても直接の死者は50人であり、これ以外に急性被曝による死者は確認されていない。
- 事故に続く25年の状況分析によって、放射能という要因と比較した場合、精神的ストレス、慣れ親しんだ生活様式の破壊、経済活動の制限、事故に関連した物質的損失といったチェルノブイリ事故による社会的・経済的影響のほうがはるかに大きな被害をもたらしていることが明らかになった。
竹田のように福島の恐怖を売り物にするワイドショー芸人は、一つ一つつぶしていくしかない。ゴキブリを駆除するような不毛な作業だが、誰かがやらないとゴキブリは繁殖する。それを繁殖させる民放も不見識だ。