毎年恒例のスマホカメラ対決。今までは勝手に「四天王」と銘打ってシーズンごとの注目機種を4つ選んでいたのだけれど、今回は4つに絞りきれずに、5つになっちゃいました。だから「トップ5」対決。
今回ピックアップしたのは以下の5機種。全てアウトカメラがデュアルまたはトリプルなもの。発売の早い順に並べてみる。
先に言ってしまうけれど、今回の注目機種は「HTC U12+」と「Xperia XZ2 Premium」。
前者はレビューをしてみたらなかなか良かったので加えた(だから「四天王」じゃなくなった)。そして後者はXperiaとしては初めてのデュアルアウトカメラ。これで「四天王の中でも最弱」って言われることはなくなるかも(って、誰が言ってたのか知らんけど)。
とりあえず、これからトップ5のスマホカメラを10のシーンで撮り比べる。今回は「風景」「建物と青空」「望遠」「明暗差」「花」の作例からカメラの特徴を見ていこう。
とりあえず、それぞれの機種のカメラについて、ザッと特徴を振り返ってみよう。
この記事では、センサーの画素数を「メガピクセル(MP)」で表記しています。1MP=100万画素です。
おなじみAppleの「iPhone X」。わたしの私物。今回比較する5機種の中では最もコンパクトなモデル。
デュアルカメラは「広角+望遠」の構成で、得意技はポートレートモード。カメラセンサーはどちらも12MPで、光学手ブレ補正付き。
一番発売が古いっていうことは、新製品が近いということで(参考記事)、その点ではやや不利かもしれないが、まあしょうがないですな。
良い感じのカメラスマホが出そろったのが、この夏になってしまったのだ。
サムスン電子の「Galaxy S9+」。iPhoneと同じくカメラレビューではおなじみのGalaxyシリーズの最新作だ。
デュアルカメラはiPhone Xと同様に「広角+望遠」のという構成で、どちらも12MPセンサーで、光学手ブレ補正付き。。広角側は絞り値を「F1.5」と「F2.4」の2段階に切り替えられるのが画期的だ。
大きめの有機ELディスプレイがくっきりしてて見やすいのも魅力。
もはやスマホのカメラを語るなら外せないメーカーになったファーウェイ。「HUAWEI P20 Pro」は、今回のレビュー機種では唯一トリプルカメラを搭載している。
従来の「広角カメラ+広角モノクロカメラ」に、3倍の望遠カメラが加わった。広角カメラの画素数は40MPと非常に高いが、40MPモードだと機能的な制限があるので、実質的には10MPのカメラと思って良い(詳しくは個別レビュー記事をどうぞ)。
従来のボケ撮影に加えて望遠にも強くなったことと、マスターAIがウリ。
HTCの「HTC U12+」は、アウトカメラもインカメラもデュアルという新しいパターンだ。
アウトカメラは「広角カメラ+2倍の望遠カメラ」という構成。広角カメラが12MP、望遠カメラが16MPなわけだが、事実上12MPである思って大丈夫(こちらも詳しくは個別レビュー記事をどうぞ)。インカメラは全く同じ構成の8MPカメラを2つ並べている。
同じ4つのカメラでも、P20 Proは「アウト×3+イン×1」なのに対し、U12+は「アウト×2+イン×2」と構成が違うところは面白い。
他の機種と比べてちょいと大きくて重いのであるが、ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia XZ2 Premium」は、Xperia初のアウトデュアルカメラになった。
カメラが背面の中央あたりにあるゆえに撮るときに指がかかりやすいとか、市販のクリップ式コンバージョンレンズを装着しづらいとか難点はあるけれども、デザイン的なバランスは良い。モデルをしてくれた伊東あんずさんも、「デザインはこれが一番良い」とおっしゃっておりました。
で、アウトカメラは「広角カメラ+超高感度撮影用モノクロカメラ」という新しい構成。センサーは広角側が19MP、モノクロ側は12MPで、両方のカメラを使うときは事実上17MPのカメラになる(個別レビュー記事を参照)。ただ、それでも他の4機種より画素数は多い。フロントカメラも13MPに大幅進化している。
デュアルカメラが生かせる背景ぼかしやモノクロセンサーが生きるモノクロ撮影なんかは、先日のソフト更新(ドコモ版/au版)で追加されたけれど、今回は更新前のソフトウェアでレビューしている。そこはご容赦を。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.