2018年9月3日(月)
スクウェア・エニックスから9月27日に発売されるNintendo Switch用アクションRPG『すばらしきこのせかい -Final Remix-』。そのプレイレポートをライターのスズタクがお届けします。
『すばらしきこのせかい』は2007年に発売されたニンテンドーDS用ソフト。現実世界を舞台にした世界観や、尖ったゲームシステムがユーザーの心をつかみ、世界中で高い評価を獲得した名作です。DSの機能をフル活用した作品で、僕も発売当時夢中になりました。
DS版の後に登場した『すばらしきこのせかい Solo Remix』や『すばらしきこのせかい -LIVE Remix-』は遊んでいなかったので、僕にとっては11年ぶりとなる“渋谷”の世界への再出発。Switch版ならではの変化にワクワクしつつ、さまざまな要素を体験してきたのでレポートしていきます!
なお、今回のデータはゲームがかなり進められた状態で、記事中の画面はその状態で撮影されたものとなっています。
まずは、本作の世界観や物語を軽くチェックしておきましょう。本作の舞台は東京・渋谷がモチーフになっており、DS版が発売された2007年当時の渋谷の街並みが再現されています。渋谷が好きな人ならば、その再現度にきっと驚くかと!
そんな渋谷の雑踏で目覚めた、主人公の少年・ネク。彼はワケがわからないまま、“ミッションをクリアしないと自身の存在を消される”という死神のゲームに参加させられます。
▲主人公のネク。ヘッドフォンがトレードマークで、他人とかかわりを持とうとしないお年頃の少年です。 |
突如一変した渋谷の日常、自分と同じように死神のゲームに参加させられた者たちとの出会い、そして謎のバケモノ“ノイズ”との戦い……。混沌極まる渋谷の街で、ネクの生き残りをかけた奔走が描かれます。
▲ネクと同じく、死神のゲームの参加者である少女・シキ。状況が飲み込めないネクの前に現れ、行動をともにします。 |
▲ゲームを管理し、ネクたちにミッションを出す謎の組織“死神”。個性たっぷりな彼らの言動も魅力のひとつ! |
ゲームを始めて最初に体験したのは、携帯モードでのプレイ。携帯モード時はJoy-Conによる操作は行わず、画面へのタッチでゲームを進めていきます。キャラの移動や戦闘中の攻撃もタッチで行うので、かなりDS版に近い操作感です。
▲タッチ操作は指でもできますが、Switchでも使えるタッチペンを使うとより安定してプレイできます。 |
プレイしていて印象的だったのが、グラフィックの変化。ハードがDSからSwitchに変わったことでHD対応になり、グラフィックが全体的に美麗になっています。キャラクターも渋谷の街もよりくっきりはっきり映り、ゲームへの没入度を高めてくれます。
▲高精細なビジュアルで描き直されたSwitch版。グラフィックの美麗化で、こうも印象が変わるものなのかと驚きました。 |
また、もともと2画面だったゲームが1画面になったことで、一部のシステムが変わっています。DS版は下画面でネク、上画面でパートナーキャラを操作して戦う“ストライドクロスバトル”が特徴でしたが、Switch版では変更されています。パートナーはユーザー操作に応じて、特定のコマンドで敵を攻撃するように。
DS版の2画面同時操作バトルは斬新で楽しかったのですが、操作がなかなか難しかったのも事実。そう考えると、Switch版のバトルは初心者でもより遊びやすくなったといえます。
▲パートナーがシキの場合、敵をタップすることでシキの攻撃が発動。ネクとパートナーがともに戦うバトルスタイルは、Switch版でも同様です。 |
携帯モードに続いて、Switch版ならではのJoy-Con操作でプレイ。Joy-Con操作時は戦闘中の移動方法に少しクセがあり、R(L)ボタンを押しながらコントローラを傾けることで、その方向に移動します。大きく傾けると素早く移動。スティック操作でも移動できますが、素早く移動したい場合はR(L)ボタンを使用します。
Joy-Conプレイはポインター操作がメインとなり、画面に表示されるポインターを動かしてタップやスラッシュなどの入力をしていきます。Y(左)ボタンを押すとポインターを画面中央に瞬時に移動させられるので、ポインターが変なところに行ってしまった時のリセット手段として役立ちました。
▲Joy-Conでプレイしたい人は、序盤のうちに移動方法を練習することをオススメします。 |
Joy-Con操作に慣れないうちは、腕全体をブンブン振り回していたので疲労がすごかったです(笑)。しかし、ポインターの位置リセットをうまく活用すれば、手首の動きだけでも十分に戦えることに気づきました。肩の力が抜けてくると、タッチ操作とはまた違った直感バトルにやみつきになっていきます。
ちなみに、Joy-ConプレイはTVモードで遊んだのですが、このインパクトも大きかったです! 大きいモニター+美麗グラフィックで『すばらしきこのせかい』を遊べるというだけでも、ファンからしたらたまりません。本作をプレイするなら、僕は断然TVモード派です。
本作はJoy-Conを使ったおすそわけプレイに対応しており、メインメニューで“2人でプレイ”を選択すると2人でのバトルを楽しめます。2P側はその時点のパートナーキャラを操作し、専用のバッジを使って攻撃できます。
2Pは敵からの攻撃を食らわないので、無敵キャラとして好き放題に戦える特徴があります。さらに、必殺技の“サイキック・マッシュアップ”発動時のミニゲームは2Pも参加でき、うまく連携をとれれば1人プレイの時よりも有利に戦えそうです。
▲2人プレイ時は、ネクとパートナーが自由に動き回ってバトル。パートナー側は用意された3種のバッジで戦います。 |
というわけで、さっそく2人プレイにチャレンジ! パートナーのビイトの操作は編集さんに任せて、バトルに挑みました。しかし、編集さんがJoy-Conでの初プレイだったので、キャラの移動がままならず。その後、移動を覚えても今度はバッジの使い方がわからなかったようで、結局奮闘するネクの横でひたすらスケボー移動しているだけでした。なんだよ……なんだよこれ!!
我々はぐだぐだプレイで終わりましたが、おすそわけプレイは今回ならではの新要素で、盛り上がること間違いなし。極めればスーパープレイもできそうなシステムなので、ぜひ体験してほしいです。
Switch版の目玉のひとつである、新シナリオ“A NEW DAY”。こちらの冒頭部分を少しだけプレイさせてもらいました! 新シナリオは条件を満たせば本編クリア前でも解放されるようですが、本編終了後の話となっているので、一度エンディングを迎えてから遊んだほうがいいかと。
気になる“A NEW DAY”は謎の映像から始まります。ある日ネクの頭に突然流れ込んできたのは、高層ビル群が次々に消える映像と、直後に響く何者かの言葉……。「全部、消えてしまう」、「ひとりになってしまう……」といった不穏な文字を最後に、映像は途切れます。
気づくとネクはスクランブル交差点にいて、そばにはビイトの姿も。状況が飲み込めない彼らのもとに見覚えのあるメールが届き、死神ゲーム“ハードモード”の開始が告げられます。
さらに、2人の前に新キャラの死神・ココが登場。ココいわく、死神の自分もゲームマスターが誰だかわからず、渋谷の様子もどことなくヘンとのこと。謎は深まるばかりですが、ネクとビイトはとにかく“渋谷から出ろ”というミッションを達成するために動き出します。
▲新キャラのココ(写真左)。ぼっちは心細いという理由で、ネクとビイトについていきます。 |
渋谷を探索していると、マップの繋がりがおかしいことに気がつきます。マップ移動後に本来とは異なる場所に出てしまい、困惑するネクたち。どうやらココの言うように、渋谷全体が妙なことになっているようです。
センター街入り口で壁を開放するためのバトルを行いましたが、ここでも新要素が! “A NEW DAY”ではバトル中にミッションが発生することがあり、この時には“時間経過でノイズがどんどん分裂していく”というミッションが起こりました。ミッションは他にも種類があり、いつもより緊張感のあるバトルが味わえそうです。
▲モタモタしていると敵がドンドン増えて、バトルが終わらない! 範囲攻撃や必殺技で一掃するのがよさそうです。 |
バトルを終えて壁を開放すると、再びネクの脳裏に映像がよぎります。映し出されたのは、虚ろな様子で道路を歩く少女と「何も聞こえない…」という言葉……。彼女もココと同じく、DS版に登場していない新キャラのようです。
▲ヘッドフォンをつけてフラフラと歩く謎の少女。着ているのは制服にも見えますが、どこかの学校の生徒だったり? |
また、映像では謎の少女が“にゃんタン”を持っており、ネクは自然とシキの身を案じます。ビイトもライムのことを心配し、不安に駆られた2人はシキたちを探すために走り出します。
▲映像の中で、少女と一緒に映し出されたにゃんタン。謎の人物は、シキと少なからず関係がありそうですね。 |
と、続きがとても気になるタイミングでプレイは終了。“A NEW DAY”はそこそこのボリュームがあるとのことなので、ぜひ製品版で結末まで見届けたいです!
アクションRPGの傑作のひとつに数えられる『すばらしきこのせかい』。Switch版はその魅力を損なわず、新要素をふんだんに盛り込んで生まれ変わっています。以前にDS版をプレイした人も、新しいバトルスタイル・シナリオ・BGMなどが新鮮に感じるはずなので、遊んで損はありません。もちろん未経験者には声を大にしてオススメしたい作品で、Nintendo Switchを持っているなら迷わずプレイしてほしいです!
※画面は開発中のもの。
(C) 2007,2018 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. CHARACTER DESIGN:TETSUYA NOMURA & GEN KOBAYASHI
データ
[集計期間2018年 08月26日~09月01日]
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