和歌山県太地町で解禁されたイルカ漁に反対するデモ隊=1日、ブラジル・サンパウロ © 時事通信社 和歌山県太地町で解禁されたイルカ漁に反対するデモ隊=1日、ブラジル・サンパウロ

 【サンパウロ時事】和歌山県太地町でイルカなどの小型鯨類の追い込み漁が解禁された1日、世界各地で漁に反対する市民団体による抗議デモが行われた。ブラジル・サンパウロでは市民約25人が日本総領事館前などで、日本側にイルカ漁を禁じるよう求めた。

 デモ参加者らは「日本は(漁を)やめろ」「恥を知れ」などと書かれたプラカードを掲げて行進。主催者のマリア・モレテさんは漁のやり方が残酷だと強調した上で、「漁師側はイルカ漁を日本の伝統や文化と主張するが、船や漁具は昔とは比べものにならないほど進化している。今の漁は伝統的とは言えない」と主張した。 

こちらもおすすめ

マンション名の「いい加減さ」に疑問

「パーク〇〇」「〇〇ヒルズ」「THE〇〇タワー」……日本のマンションには、似たようなブランド名を冠した建物がたくさんある。紛らわしいのはもちろん、よく考えてみると、英語がヘンだったり、立地環境に似つかわしくなかったりする。住宅ジャーナリストの榊淳司氏が、そんなマンション名の“いい加減さ”に疑問を呈する。 * * * 日本を代表する不動産会社といえば、三菱地所に三井不動産。不人気な不動産業界ながら、唯一大学生の就職人気ランキングに何とか顔を出すのがこの2社。それぞれに、三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャルという住宅部門の子会社を持っている。 この2社は主に住宅の開発分譲を行っている。主力は新築マンションだ。看板のブランド名は三菱地所レジデンスが「ザ・パークハウス」で、三井不動産レジデンシャルが「パークホームズ」。両社はこの他にも「パークシティ」とか「ザ・パークハウスグラン」といったブランドで分譲マンションの開発分譲事業を行っている。 しかし、ここではそれはさておき、看板の三菱「ザ・パークハウス」、三井「パークホームズ」のブランド名について考えたい。 まず、第一印象として似ていないか? 突き詰めれば、「ハウス」と「ホームズ」の違いではないか。そもそも「ザ・パークハウス」は7年前までただの「パークハウス」であった。 2社だけではない。両社とライバル関係にある財閥系不動産会社の住友不動産。実はマンションの開発分譲事業において、住友不動産は供給戸数で4年連続日本一を誇っているが、その主力ブランドは「シティハウス」、あるいは「シティタワー」である。しかし、その住友不動産にも「パークスクエア」という独自ブランドがある。 日本の不動産業界におけるリーディングカンパニーである3社が、マンション分譲事業におけるブランド展開で、同じ「パーク」というワードを使用している。 いうまでもなく、英語のPARKがその由来であろう。意味は「公園」、あるいは「駐車場」。この現状に、私はひとりの日本人としてかねがね恥ずかしいと感じていた。 有名なジョークがあるではないか。タイタニック号が沈みかけた時に、救命ボートに乗れる人数には制限がある。船員は、壮年の男性たちを説得する。 ・アメリカ人には「席を譲ることで、あなたはヒーローになります」 ・イギリス人には「弱きものに席を譲ることは紳士のたしなみでしょう」 ・ドイツ人には「壮年の男性には席を譲っていただくのがルールです」 ・日本人には「他の方はみな席を譲っていただいています」 「他の人に倣う」という日本人の行動様式を如実に表しているのが、大手財閥系不動産会社が展開するマンションブランドではないだろうか。 ・三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス」 ・三井不動産レジデンシャル「パークホームズ」 ・住友不動産は、主力ではないが「パークスクエア」 この他にも三井と三菱に関しては「パーク」を冠したブランドがいくつもある。なぜ「パーク」なのかはよく分からない。多分「○社さんがそういう名前だから」ということで社内稟議が通りやすかったのだろう。もしそうだとすれば、何とも情けない話ではないか。 私が知る限り、海外におけるコンドミニアム(マンション)において、PARKを冠した名称を見たことはない。実際にはあるのだろうが、私の目にとまらないくらい程度に少ないのではないかと推察する。 先日、この話題とは関係なく2人のイギリス紳士に取材する機会があった。おふたりともかなりの教養人とお見受けした。あの国の最高峰の大学で修士以上の学位をお持ちだと仄聞した上での取材であった。 そこで、私は聞いてみた。以下、○○で示したところは、実名を出した。 「日本には、ザ・パークハウス○○(地名)、タワーズ○○○○、〇〇レジデンス(エスペラント語で「冠」)といった名称のマンションがあるが、英語人としてはどう受け取られるのか? 私はそもそもハウス、タワー、レジデンスという3つの“住みか”を表す単語が混在することを奇異に感じているが」 そういう問いかけをしたところ、おひとりは首をひねってこう仰った。「コンピュータが故障してはじき出した言葉ではないのか」。もうおひとりは「何が言いたのかまったくわからないし、どういう住宅なのか想像もつかない。クレイジーだね」と。 私は日本人として、また不動産業界に身を置く者として恥ずかしかった。日本ではこういう馬鹿馬鹿しい名称のマンションが、この業界を代表する分譲住宅として販売され、今でも存在しているのだ。 そこの住人は、自分のマンション名を書類に記したり誰かに告げたりするときに、常に恥ずかしい思いをしなければならない。そういうバツの悪さに対する責任はすべて、そのマンションの名称を決めたデベロッパーに帰せられるのである。 彼らに、もうひとつ尋ねた。 「○○ザ・タワーという名称のマンションもあるが、それはおかしくないか?」 彼らの答えは、「その○○という地域にタワーがひとつしかないのならOK」ということだった。残念ながら、そのタワーマンションはエリア内で7つめか8つめの物件だった。英語的に考えると、明らかにヘン。私の危惧は見事に的中した。 そもそも、日本人はなぜ「THE」を付けたがるのだろう。そのイギリス人たちはビールのブランドである「THE 〇〇〇」という商品名にも、ひどく違和感を抱くと言っていた。○○○という英単語は主に形容詞と使われる単語で、THEを冠するには相応しくないという。さらに、大量生産されるビールの名前にTHEを付けること自体がヘンだとか。 日本人はTHEを付けると、そのもの自体がかっこよくなったように受け取る傾向がある。しかし英語のTHEには、その次に続く言葉をカッコよくしたり偉大なイメージを持たせる意味はほとんどないと私は理解している。強いて言うなら「ひとつしかない」という意味合いを持たせることではないか。 ひとつしかないのに「ザ・パークハウス」はそれこそ日本中に何百とある。地名や他の言葉を続けるから「ただひとつの」という条件を辛うじてクリアしているが、そもそもTHEを冠したブランド名を設定すること自体、無理があると思える。 同じようなものがいくつもあって、そのどれかを特定して言いたいときにTHEを使うのなら理解できる。しかし、多くの日本人はそうではなくてTHEが付いていればそれだけでちょっとカッコよくて特別なものだと感じてしまう。そういう空気にあわせてマンションブランドが生まれたのだろうが、それはそもそもの発想が誤っているのではないか。 また、やたらと「パーク」を使いたがるのはどういうことか。今度はそのイギリス人に「パークホームズ」のイメージを聞くと、彼は「細長い公園に沿って小さな家がいくつも並んでいる感じかな」と答えてくれた。 当然といえばそうだが、「パークホームズ」や「パークハウス」というと、必ず「パーク」があるはずだとイメージするそうだ。ただ、私はそうではないケースをたくさん知っている。庭がないのに「パーク……」。 「パークスクエア」もよく分からない。スクエアには公園の意味がある。言葉を逆にして「スクエアパーク」なら「四角い公園」となるはず。ああいうブランド名は、とにかく「パーク」さえ冠していればいい、という発想に思えてしまう。 これら一連の「恥ずかしいネーミング」を見ていると、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」という、日本人の情けない行動様式を感じる。「他のみなさんもそうされています」という行動基準で、日本を代表する大企業がブランド名まで決めてしまっているのが、日本のマンション業界のお寒い現状なのだ。

NEWSポストセブン ロゴ NEWSポストセブン
国内

部下に見放される上司 日本に蔓延か

■「良い感情の渦」を作れるリーダーだけが成功する! 「リーダーシップのモデルが、ひと昔前とはずいぶん変わっている」と指摘するムーギー・キム氏。社会や価値観や会社のルールが変わっていく中で、リーダーに求められることはどのようなものだろうか。多くの一流ビジネスパーソンを見てきた、ベストセラー『最強の働き方』、話題の新刊『最強の生産性革命』の著者であるムーギー氏に、「これからの時代の最強のリーダー」について話をうかがった。 ■時代遅れの働き方に縛られすぎ これまでさまざまな外資系投資会社やプライベートエクイティファンドなどで、世界一流のビジネスパーソンとともに仕事をしてきたムーギー・キム氏にとって、今の日本人の働き方はどのように見えるのだろうか。 「1月に刊行した竹中平蔵氏との共著『最強の生産性革命』(PHP研究所)でも述べましたが、ひと言で言えば、『時代遅れ』な思い込みに縛られている人が、とても多いようです。グローバルな観点で見ると、優秀な人ほど大企業での生活に飽き足らなくなってきています。MBAを卒業して、最初はコンサルティングファームに就職したとしても、3年も経てば、かなりの数が起業しています。 ところが、私たちの社会はまだまだ大企業エリート信仰から抜け出せない。さらに、『一つの仕事に一生懸命打ち込む』ことこそが美徳であると考えている人も多いかと思います。しかし今や、兼業だろうが起業だろうが、極端な話、資産があれば無職だろうが、さまざまな選択肢が可能になっているのです。 また、社会や会社の仕組みやルールについても同様です。経済が右肩上がりで、若い人の人口が多い時代だったからこそ成り立った、終身雇用や年功序列、退職金制度などの仕組みや制度を、その前提が崩れているにもかかわらず維持しようとしているから無理が生じている。時代遅れの制度を、画一的に全員に押しつけようとしているから歪みが出てくるのです。まずは、働くうえで『当たり前』と思っているこれらのことが、実は時代遅れなのだと認識することが、新しい働き方への第一歩です」 会社から与えられた仕事を黙々とこなしていく働き方はもはや時代遅れ。では、どのように仕事を選べばいいのだろうか。 「成功している多くの人を見ていると、自分が好きなこと、面白いと思うことをやり続けています。好きなことだからこそ頑張り続けることができるのです。 ただ、好きなことがわからないという人もいることでしょう。今の30、40代は、なんとなく周りに合わせて就職活動をして会社に入り、与えられた仕事に取り組んでいるという人も多いのではないでしょうか。 まず、胸に手を当てて考えてみたいのは『今の仕事は本当に自分がやりたいことなのか』ということです。その仕事がたまたま自分に合っていて楽しくて仕方がないのなら言うことはありません。でもそうでないなら、仕事を見直したほうがいい。今は、若い人に限らず、仕事の内容や働き方、生き方を自分でカスタマイズしている人がたくさんいますし、それができる時代になっています。 自分が本当に好きなもの、やりたいことを見つけるためには、若いときや子供の頃の原体験にまで遡って考えてみるといいでしょう。すると、自分が無意識のうちに大切にしてきたことや、これだけは実現したいということが浮かび上がってくるものです。それが今の会社の中で実現できそうならば努力を続ければいいし、そうでないなら転職を視野に入れてもいい。また、転職をしなくても、兼業を認める会社も増えてきていますしね」 ■信頼関係構築能力こそがリーダーシップの基本 そんな社会の変革期の只中で、リーダーがするべきこととは? 「今の若い世代の仕事に対する考え方も昔とは異なり、仕事を通じて自己実現したいという気持ちがとても強くなっています。 天職の基本は、興味もあって、なおかつ市場価値が高いことです。また、成長実感を得られる仕事に対しては前向きに取り組みますし、意欲も長続きします。つまり、どれだけ上司が一人ひとりの部下に目を配り、彼らの興味関心や成長段階にフィットする仕事を与えられているかが、部下の成長を促し、さらには『良い感情が渦巻く職場』を作っていくうえでカギを握るのです。 この、『良い感情が渦巻く職場』については、INSEADのEMCCCというコーチングの修士号プログラムのMichaelJarrett教授も説いておられ、メンバーが高い意欲を持って働くことができている職場には、必ず良い感情が渦巻いています。 良い感情というのは、『会社は自分のことを大切にしてくれている』『だからこそ、この会社、上司、同僚のためにひと肌脱ごう』といったもの。このような信頼関係構築能力こそがリーダーシップの基本とも言えます」 ■仕事への情熱を周囲に伝えられているか? それに加え、上司が部下に対して示すべきことが「パッション(情熱)」だという。 「リーダーである前に、ビジネスパーソンとして仕事へのパッションを持つことも成功の秘訣です。 どの国のベンチャーキャピタリストと話していても、投資をするかどうかの最後の判断基準は『パッションが感じられるかどうかだ』と言います。実際にビジネスを始めると、当初のビジネスモデルや市場環境はどんどん変化していきます。そんな中でお金や権力欲、社会的な成功が目当ての人は、ちょっと想定外の苦難に直面すると、すぐに諦めてしまうものです。一方、『どうしてもこの仕事を成し遂げなくてはいけない』というパッションを持っている人は最後までそれをやり遂げようとします」 パッションとは、好きなこと、やりたいことがベースにあって生まれるもの。そういう意味でも、本当にやりたいことをするのは大切なのだ。 ただし、人がついてくるかどうかは情熱だけではまだ足りない。周囲を上手く巻き込むには何が必要なのだろうか。 「昨年の衆院選での小池都知事の敗因は、『何が何でもこの政策をやりたい』というパッションの欠如に加え、周囲の支えてくれる人たちへの敬意がなく、都合がいいときに利用しただけだと見透かされたことです。 人は、リーダーが公的な大きなビジョンがなく、単に権力欲しかないと察知したとき、離れていくものです。また、年齢が若いからと言って意思決定に参加させず、決めたことを押しつけているだけでは、今時の優秀な若い人は一緒に働いてくれません。実際に音喜多氏など若い人の離反を招きました。このような時代遅れのリーダーシップスタイルの失敗からは、多くを学ぶことができると思います」 とはいえ、中には強い情熱を持っていても、その情熱が空回りして、周囲から浮いてしまっているリーダーもいる。 「部下から『あの人、また何か言っているよ。ついていけないんだよな』などと言われないために大切なのは、リーダーがやりたいと思っていることを、『これは自分がやりたいことなんだ』と部下自身に思わせるように、部下を巻き込んでいくことです。『こういうことを実現したいんだけど、あなたならどんなふうにやる?』といった問いかけをし、部下自身に考えさせるように仕向けていくのです。 部下は上司から命令されれば従いますが、イヤイヤやっているうちは成果は上がりません。でも主体的に考えたことについては積極的に取り組みますし、簡単には諦めません。最初のうちはリーダーだけが『やりたい』と思っていたことを、チーム全員が『やりたい』と思うことに共有できたとき、その物事は実現へと向けて動き出します。 多くの人が共鳴できるパッションを持っているリーダーの周りには、優秀な人が集まります。その優秀な人たちに対して、いかに適材適所な働く場を与え、意欲や能力を引き出していくかを、常に考えられるリーダーが求められていくでしょう」 ムーギー・キム(ムーギー・キム) 投資家、『最強の働き方』『一流の育て方』著者 1977年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA(経営学修士)取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手グローバル・コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より世界最大級の外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当したのち、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。ベストセラー作家としても知られ、近著に、『最強の健康法―世界レベルの名医の本音を全部まとめてみた』(SBクリエイティブ)と、『最強のディズニーレッスン―世界中のグローバルエリートがディズニーで学んだ、50箇条の魔法の仕事術』(三五館シンシャ)がある。≪取材・構成:長谷川 敦≫(『The 21 online』2018年3月号より)

ZUU Online ロゴ ZUU Online
国内

興味のあるストーリーが見つかりましたか?

Facebook で「いいね」を押すと、似たようなストーリーをご覧いただけます


MSN にご意見ご感想を送信します

ご入力いただき、ありがとうございました!

サイトの全体的な評価をお聞かせください: