北海道コンサドーレ札幌×ヴィッセル神戸の試合は3-1でホームチームが勝利を収めました。色々と気になる判定があったので紹介していきます


まずはこのシーン。ポドルスキにレッドカードが提示されたシーンです
明らかにアフターのタックルであり(この時点で警告は確実)、勢いのある状態で全く配慮せず足裏で相手選手の足首付近をストライクしています。これは大怪我につながりかねない非常に危険な反則。“著しく不正なファウルプレー”に該当するため、退場の判定は正しいです
前田大然が同じような反則を受けて負傷しましたが、今回は地面に足がついていなかったため勢いを流すことができ、反則を受けた深井は無事にプレーを続けることができました。本当によかったです





続いてはこれ。ヤセルへ警告が提示された理由となる反則です。これが警告となる理由は省略します
池内主審は警告を提示しようとポケットからカードを出しますが、札幌は素早いリスタートを選択。主審はカードをしまうとともにこの再開を認めました
ここで1つ疑問が。公式記録を見るとヤセルに警告が出ていますが、果たしていつ提示されたのでしょうか?仮に反則をした直後(クイックリスタート前)だった場合、リスタート時に主審は笛を吹く必要があります。この動画は無音なので分かりづらいですが、笛は吹かれませんでした。ただカードに値しない反則である場合、再開時に笛を吹く必要はありません。ということはここではカードが出ていないということでしょうか
となると次に考えられるのが、クイックリスタートからの攻撃が終了しゴールキックとなったとき。DAZNなどで確認していただきたいですが、ゴールキックを蹴る直前に「ピッ」という音が聞こえます。ということは笛で再開する必要のある「何か」が行われていたということ。おそらくこのタイミングで警告が提示されたのでしょう。しかし競技規則上、プレー再開後にその前のプレーでの反則に対するカードを提示することはできません。プレーが再開してしまったらたとえ退場に相当する反則だったとしても何もしてはいけないことになっています(VAR制度導入試合での“見逃された重大な反則”は除く)。今回の事象に当てはめると、クイックリスタートを許可した時点でヤセルの反則に警告を出すことはできないということになります
ここであげた2つしかカードを提示するタイミングはありませんが、いずれもミスジャッジとなります。前者の場合、仮にこれが得点につながっていれば試合結果に関わる大きなミスとなりました。後者の場合、競技規則に反する判定なので(奈良×名古屋とは内容が違うので再試合にはなりませんが)もしかしたら警告が取り消されるかもしれません


最後はこちら。ノーカードの反則によるFKのため、笛で再開する必要はありません。しかし神戸の選手が9.15mより近い位置にいるとして壁を下げるため、一度笛を吹き試合を中断させました。バニシングスプレーを用いて壁をセットしてから再開を意味する笛が吹かれます。直後にキックが行われました
競技規則上、守備側競技者の準備が不十分だからといって笛を吹いてはいけないということはありません。競技規則に沿って言えば全く問題のない判断と言えます
しかしそれとは別で、彼は1級審判員です。GKが準備を終えていないのに笛を吹くことは1級審判員としての大きなミス。競技規則的には問題のない判断である一方、1級審判員としては大問題の判断でした。まぁ4級審判員が同じことをした場合でも大問題ですけどね。皆さんも主審を行う際はキッカー、壁、「GKの状況」を考慮して笛を吹くようにしましょう



ということで今回はここまで。前半のナイスジャッジを後半で台無しにする残念なレフェリングとなってしまいました

コメント(6)