【スポーツ】[高校野球]吉田、侍デビューで149キロ おなじみ侍ポーズも見せた2018年9月1日 紙面から
◇侍U18壮行試合 VS 宮崎県選抜第12回U18アジア選手権(9月3日開幕・宮崎)に出場する高校日本代表は31日、大会メイン球場のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で行われた宮崎県高校選抜との壮行試合に4-2で勝ち、大会前の最後の実戦を白星で飾った。今夏の甲子園大会で準優勝投手となった金足農の吉田輝星投手(3年)が9回に代表初登板。最速149キロの直球を主体に、1イニングを無安打無失点に抑えた。疲労回復のため代表18人で唯一実戦出場がなかったが、堂々のデビューを果たした。 ◆本番へ9回締めた内野1階席を埋めた1万6000人が、一番の盛り上がりを見せた。9回。吉田は全力疾走でマウンドへ。大歓声と拍手が球場を包む。多くのファンが写真を撮るためにフェンス際へ走った。 今夏の甲子園決勝以来、10日ぶりの実戦登板。代表18選手の中では大トリの実戦初出場で、抑えを務めるのも初めて。「久しぶりの実戦で少し不安があった」。それでも、投球練習中の大歓声に少しずつ表情が和らいだ。 準備を終えると、膝をついて中堅・藤原と侍ポーズ。「ルーティンなのでやろうと思っていた。藤原は100点。僕も100点」。再び観衆を沸かせると、いつもの屈託のない笑顔を見せた。 投球でも魅了した。先頭打者には死球を与えたが、次打者は148キロで空振り三振に仕留めた。この時の盗塁失敗で併殺。最後は、この日最速タイの149キロでバットを折り、投ゴロに仕留めた。阪神、日本ハムなど複数球団が視察する前で試合を締めくくった。 「全力で投げるということを意識した。疲れも抜けて、いい状態で投げられた。先発して5回ぐらい投げると、(状態は)上がってくる。そしたら150キロも出ると思う」。今後にも手応えをつかむ投球内容だった。 ようやく日本代表としての第一歩を踏み出した。今後の起用法は未定だが「頼られる存在になりたい」。2連覇を目指す高校日本代表は、最高の形で本番を迎える。
|