日経新聞がTATERUの融資資料改ざんを報道しました
日経新聞で驚きの報道がありました。
個人投資家向けにアパートの施工、販売、管理を手がけるTATERU(1435)が融資資料を改ざんしたとのことです。
ソーシャルレンディングに投資している方ならご存知のTateru FundingはTATERUが運営しています。
東証一部上場企業であるTATERUが運営していることや、その仕組みによる保全性の高さから人気を博しています。
今回の報道に関してどう考えるのか?
今後のTateru Fundingへの投資をどうすべきか?
まだ報道されたばかりで管理人自身も考えがまとまっておりません。
まずは現在の所感についてまとめたいと思います!
スルガ銀行の問題と同じくオーナーの預金残高の上増しが実行されていた
それでは早速報道の内容について確認しましょう。
日本経済新聞の電子版の冒頭部を一部引用致します。
(なお管理人は記事全文を読んだ上で以降に考えを述べております。)
アパートの施工、管理を手がける東証1部上場のTATERUが、建設資金の借り入れ希望者の預金通帳を改ざんし、銀行に融資の申請をしていたことが31日、分かった。預金残高を水増しし、実際より多く見せて銀行の融資審査を通りやすくしていた。TATERUは改ざんの事実を認め、借り入れ希望者に謝罪した。
今回の報道では個人に投資用アパートを販売する際、アパートの購入に必要な融資に関連して改ざんがあったとのことです。
具体的には西京銀行に提出した預金残高を示すインターネットバンキングの履歴データが改ざんされたそうです。
報道では本来の23万円しかない預金残高が600万円増額されて623万円の預金残高があるように偽装されていたようです。
西京銀行側が改ざんに気付いたため実際には融資は実行されておりません。
本件に関してTATERU側は既に事実と認定しており以下のようなプレスリリースを早速出しています。
本日の一部報道について
本日、日本経済新聞電子版により、当社従業員が顧客から提供を受けた預金残高データを改ざんし、実際より多く見せて西京銀行に提出し、融資審査を通りやすくしていたとの報道がなされておりますが、本件に関しては、誠に遺憾ながら、そのような事実がございました。また、報道では、当社が当該顧客に謝罪し、手付金として受け取っていた50 万円の2倍の100 万円を支払うと伝えてきたとされていますが、この点につきましては、当社として謝罪申し上げるとともに、当該顧客からの手付解除のご要望を受けて、契約に従って手付金の倍額である100 万円を既にお支払いし、手付解除いたしました。その他の損害についても、ご提示いただければ真摯に対応させていただく旨を当該顧客に申し入れているところでございます。他に同様の改ざんが行われていたかについては、引き続き社内において調査してまいります。なお、調査の結果につきましては、判明次第速やかに公表いたします。
以上
参照:TATERU IRニュースより(2018年08月31日)
既にTATERUが顧客に対して補償金を支払い済みとのことです。
他に同様の改ざんが行われたかは現在調査中とのことです。
スルガ銀行の事件でも同様に顧客の資産の水増しされて、本来は稟議が通らないような融資が実行されていました。
不動産投資の業界ではこのようなことが慣行していた可能性までありそうです。
それにしても預金が23万円しかない方が不動産投資に手を出そうとしているのは驚きを隠せません…。
まわりに不動産投資している人がいない(または知らないだけ)ので判断つきませんが、私なら絶対投資しないですね。
株価への影響は必至!TATERU(1435)の今後の株価はどうなるのか?
連日ニュースで問題を報道されていたスルガ銀行(8358)の株価は凄まじい勢いで下落しています。
年初は2500円程であった株価が現在では600円を切りそうな状況です…。
TATERUで同様の改ざんがどの程度の件数実施されていたのかにもよりますが、株価の下落は避けられないと思います。
もともと株価がじりじりと下落していた状況ですが、PTSは既に本件を受けて大幅下落しています。
PTSの終値はストップ安となるマイナス400円で1206円です…。
板を見るとまだまだ売りが残っている状況です。
参照:SBI証券PTSチャート
今後、TATERUの調査で状況が明らかになるまで売上や利益、EPSへの影響の大きさがまだ分かりません。
しかしスルガ銀行の株価の状況を知る投資家が来週以降に投げ売りする可能性が大きそうです。
Tateru Fundingへの影響は?管理人の今後のスタンスは。
様々な事件が頻発したソーシャルレンディング業界においてTateru Fundingのファンドは大人気です。
最近は申込み開始してから数分以内にすべてのファンドが募集額を達成するような状況でした。
管理人も案件の固さから積極的に投資しております!
今回の改ざん事件はTateru Fundingにどのような影響があるでしょうか?
今回の報道を受けて、Tateru Fundingのファンドの募集数は今後しばらくは減少すると考えています。
不動産投資を望むサラリーマンも多いと思いますが、今後は簡単に融資がおりなくなるのではないでしょうか?
TATERUのアパート経営に申し込める人もある程度の資産がある方に限定されていくはずです。
既に融資が実行されているファンドはどうなるのでしょうか?
Tateru Fundingで募集されているファンドの物件の多くは既に売約済みと考えています。
現在までに募集が完了している50号案件までにもしかしたら同様の事が起きているかもしれません。
既に入居済みのアパートを所有していて、望んでTATERUで不動産投資をされている方は本件に関連してアクションを起こさない可能性があるのではないでしょうか。
もちろん預金額の水増しを知っていて銀行から融資を受けているのであればオーナーも罰せられます。
一方、預金額が水増しされて融資された事に気付かずに、現在まさに建築中の物件に投資した方は解約を申し出る可能性がありますね。
幸いTateru Fundingのファンドで取り扱う物件はすべて新築です。
仮に契約破棄となって他者に割引して販売することになっても30%も下落する可能性はそれ程高くはないと想像しています。
またファンドはすべてTATERUが劣後出資で30%出資しているため極端な投げ売りが想定しづらいです。
個人的には株価に関してはかなり心配しておりますが、Tateru Fundingの案件にはそれほど悲観していない状況です。
しかしながら私を含めて出資額が大きい投資家は状況に合わせて柔軟に対応することが必要ですね!
SL投資初心者の方にはTateru Fundingの案件をオススメしていましたが、状況が落ち着くまでは様子見した方がよさそうですね。
今後のTATERUの調査と報告を待ちたいと思います。
*投資はご自身の判断と責任において行って下さい。
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