2017/09/18
それではまた逢う日まで
エリカです。
昨日はおさぼりになっちゃってごめんね?
そして今回で、わたしのブログ回は終了になります。短い間でしたけど、色々書けて楽しかったです。読んでくれてありがとう。今回は最終回ということなので、皆さんから出てる疑問について、幾つか答えて終わりにしようかな。アプリの中でも答えてるけど、それとはちょっと違う、あまり本編と関係なさそうなもので、みんなが気になっているものを選んで回答していきます!
(注:以下の記事は、進行状況によっては大きなネタバレになる可能性があります。まだ最新話まで到達していない方は、最新話まで到達した後にご覧戴きますことを強く推奨致します)
Q. 私達がトライナリー世界を観測して影響を与えてるように 私達がトライナリー世界を観測した事で私達の世界が変化する事はないですか?
A. もちろんあります。といいますか、もう影響を与えてますよね? わたしや綾ちゃんや千羽鶴ちゃんがあなたに関与したことで、少なくともあなたの人生は変わっています。それは、力は微々たるものではあるけど、わたしたちがあなたを観測したことによる結果です。
Q. 千羽鶴はトライナリーの彼女達と結婚してほしいというのを明確な目的の一つとしてこちらに求めていました。このスタンスはエリカさんも同じでしょうか? そしてなぜ結婚することに意味があるのでしょうか?
A. 千羽鶴ちゃんがどういう理由で「結婚して欲しい」と言ったのかは、まだわたしにはわからないの。今丁度それを調べている所なんだけど…。わたしは、あなたや綾ちゃんたちの気持ち次第かなと思ってるよ。無理矢理結婚してもアレだし、結婚することを強く祈ってるってこともないし。ただ、綾ちゃんたちがあなたのことを掛け替えのない存在だと思ってるなら、ずっと一緒にいてあげてほしいなとは思うけど。このあたりの感覚は、次元の壁とか関係無しに「人と人との絆」のことでしかなくて、物理的に隣にいようが、次元を隔てた向こう側にいようが、最終的には想い次第だと思ってるよ。
Q. 統一国家の政治体制は何ですか?
A. いわゆる新自由主義に基づいた民主主義国家、ということになってる。けどわたしは、それはもはや国というよりかは、株式会社かなと思ってるよ。公共の材も福祉もその殆どが民営化され、超国家的な多国籍企業が運営してる。自由経済を妨げる法律はその殆どが撤廃され、企業が自由に利益を得られるような体制になっているの。あなたの世界より遙かに富の集中は進み、貧富の格差は拡大してるよ。
Q. こちら側の2016年の記憶を投影することで繭の世界に反映されるとの説明でしたが、こちら側に繋がったのは千羽鶴が独自に行ったことだった筈です。 これも当初からの計画に折込み済みの行動だったということでしょうか?本来は別の計画があったのでしょうか?
A. これはわたしの説明の仕方が良くなかったかも。こちらの世界への接続は、確かに今回のフェノム計画には必須要件だった。けど、その接続を利用して千羽鶴ちゃんが色んな思惑を仕掛けたり、綾ちゃんたちとあなたを繋げたりしたのは、当初のフェノム計画には無かったことなの。それを伝えたかったんだけど、千羽鶴ちゃんが自分で物理線から繋げたような意味に捉えられる言い方になっちゃってたね。
というわけで、今回のブログはここまで。
長いようで短い一週間だったと思ってます。
もしかしたらまた、この場に顔を出すこともあるかもしれませんが、その時はまた是非、色々お話聞いて下さいね。それじゃ、また会う日まで!
2017/09/17
サービス回なんだそうです
【エリカが語る色々なこと】④
エリカです。
なんかね、ここ数日難しい話とか長話とかばっかりだから、もうちょっと誰もが楽しめて、読んでも疲れない記事にして欲しいって、シスオペさんに言われちゃって。それで、どういうのがいいのかな?って聞いたら、こういうのがいいって言われたので、今回はなんだか不思議な回になっちゃいました。
わたしは、量子のお話やロボット工学のお話の方が楽しいし、読んでも全然疲れないんだけど、やっぱりみんなは違うのかな…?
一応解説すると、この水着は、前に綾ちゃんがわたしに似合いそうな水着だって言ってURL送ってくれたものを買ったものです。でも着てみるとすごく恥ずかしかったので、白衣だけは羽織ってみましたよ??
やっぱり白衣って落ち着くよね
!
あ、それと1つだけ言わなくちゃいけないことがありました!
わたしのブログを見てコメント書いてる人をちらほら見かけますが、その中に「トライリンカのデザインは、エリカ(わたし)がやっているのではないか」という誤解を見つけましたので、改めて訂正させていただきます。
確かにわたしはトライガジェットの設計には絡んでますけど、トライリンカのデザインはわたしがしたわけではありません。あれは装着する人の潜在意識が作り出す、本人にとって最も最適化された形になるように設計されてるんです。その点だけは、間違えないようにしてくださいね。
2017/09/15
最近の思い出
【エリカが語る色々なこと】③
こんにちは、エリカです。
昨日に引き続き、昔の思い出をお話しようかと思います。
高校時代はすごく退屈でした。高校は綾ちゃんが通ったところと同じ、普通科の高校です。推薦で入った綾ちゃんと違って、ギリギリ滑り込み合格でした。まんべんなく普通に優秀、が求められる普通高校では、わたしはとってもおちこぼれでした。ただ、物理の先生だけは、わたしのことをすごく評価してくれていました。前の回で、量子AIの話をしていますが、そのきっかけを与えてくれたのが物理の先生でした。高校では、部活は物理部に所属していましたが、その先生に色々教えてもらって、AIを搭載したロボットを作っていました。おじいちゃん先生だったんですけど、なんでも昔はかなり有名なAIの研究者だったらしいのです。
大学に行くときも、その先生が推薦状を書いてくれました。それもあって大学に合格しました。とてもご恩がある先生ということもあって、帰省の度に高校にお邪魔しては、今作っているロボットを見せたり、色々アドバイスをいただいたりしていました。今ではどうしているのか、ちょっと心配です。また、高校に行く時は、いつも綾ちゃんに逢いに行くのですが、いつもなかなか逢ってくれません。なんでもわたしは、高校では伝説になってるみたいなんです!
ちなみに、その事で随分怒られたのが、8足歩行型にゃボットを先生に見せに行った日のことでした。なんでもあの日は強烈だったらしくて、あの後随分と冷やかされたそうです。それもあって、外で綾ちゃんとお話することは、あまり無くなっていきました。それまでも、なかなか外ではお話してくれなかったんだけど。綾ちゃんが中学に入った頃からだったと思います。
そんなこんなで、東京の大学に通っていた頃は度々家に帰省していたのですが、ついにそれもままならない日々が訪れました。大学を卒業してすぐに就職先が見つかったのですが、そこで量子AIの研究を存分にやらせてもらえたんです。ベンチャーの小さな会社でしたけど、本当に自由な社風でした。そんなこんなで、夢中になってやっていると1週間くらい家に帰らなかったりする事もままありました。そんな調子でしたから、家に帰る事も殆ど無くなってしまい、両親にも随分と文句を言われたりするようになりました。その頃には、綾ちゃんもあまり話してくれなくなってました。そのすぐ後でした、わたしに千載一遇のチャンスが飛び込んできたのは。
フランスのエヴェレット脳科学研究所から、オファーがかかったのです。ここはわたしたちの世界では量子生物学、すなわち魂の研究において世界的権威のある研究所で、これを逃したら本当に、わたしが今までやってきた全てが無駄になってしまうような気がしました。その場でお返事をして、家に帰ってその話をしました。親には凄く反対されましたが、泣きながら抗議して、すぐに家を飛び出ました。それからしばらくは、フランスと日本という距離もあって、殆ど家に帰らなくなってしまいました。
その事自体は、今でも、何度人生をリトライしても、変わらない選択だったと思っています。ただ、その後に
ひとつだけ後悔していることがあります。
それは、綾ちゃんが剣道の世界選手権でポーランドに来たときのことです。近くまで来ていたわけですから、見に行きたいと思いました。けど、その日の周辺は、ものすごく大事な実験が入っていたので、泣く泣く見に行くのを断念しました。その時はまだ解りませんでしたが、その実験は、今のフェノメノンと、企業エンタングルへの移籍に大きく関わるものでした。その日綾ちゃんの試合を見に言っていたら、実験は中止になっていたかもしれません。そうなればエンタングルとの関係も無かったと思います。世界は大きく変わったでしょうね。
結果的にはその
ポーランドの大会は、
綾ちゃんの最後の試合でした。何を置いても行くべきだったなぁと、今だから思えます。これが3次元に生きる者の定めなのだと、痛感した瞬間でもありました。