30日午後9時25分ごろ、大阪市西区安治川1丁目の路上で、大阪府警港署のパトカーに追跡されていたバイクがバス停の支柱に衝突、大阪府内の男子高校生(17)が頭などを強く打って死亡した。富田林署から逃走した無職樋田淳也容疑者(30)に似た男を見たとの通報を受け、追跡していた。

 港署によると、30日午後8時25分ごろ、樋田容疑者と目鼻立ちが似たバイクの男を見たと、通行人の男性から署に通報があった。約1時間後、港署員が大阪市港区弁天6丁目の路上で、通報内容と似た色のバイクを発見して停止を求めると、Uターンして逃走した。

 男子高校生は無免許だった。

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トランプ効果、中国でレクサス好調

日産自動車は8月27日、中国市場に初めて投入する電気自動車(EV)「シルフィ ゼロ・エミッション」の生産を始めたと発表した。 同社の西川廣人社長兼最高経営責任者(CEO)は現地の生産工場でのセレモニーに登壇し、「中国はすでに世界最大の市場だが、規模だけでなく、EVやコネクテッドといった新技術の面でも非常に早いペースで進化が始まり、特にEVの普及・拡大において今後世界をリードしていくとみている」と、中国市場にかける意気込みを語った。 トヨタ自動車も先ごろ、中国で新工場を建設して生産能力を2割拡大する考えを明らかにしている。これまでアメリカを最優先としていた日本の自動車メーカーは、トランプ大統領が関税を振りかざす強硬路線を変えようとしないことから、海外事業の軸足を少しずつ中国にシフトしているとみられる。 トヨタは8月3日に「アメリカが自動車や部品を対象に最大25%の追加関税を発動した場合、年間4700億円程度の負担増になる」と公表。27日にはアメリカ・ケンタッキー州で生産する「カムリ」についても、1台あたり1800ドルのコスト増になるとの試算も示している。 アメリカのカントリーリスクは間違いなく高まりつつある。 中国が日本車と欧州車を爆買い アメリカでの動きと逆行するように、中国では7月にトヨタの高級車「レクサス」の売り上げが記録的な伸びを示した。これはトランプ大統領のおかげと言っていい。 中国は、貿易赤字削減へ向けて関税引き下げを求めるトランプ大統領に妥協する形で、7月1日から自動車の輸入関税を25%から15%に引き下げていた。ところがその後、トランプ大統領が中国に対して矢継ぎ早に関税を発動させたことから、報復措置として、中国はアメリカからの輸入自動車への関税を40%まで引き上げた。結果として、日本車や欧州車の輸入が伸びたのである。 日本経済にとってのトランプ政権の功罪を考える時、盛んなメディア報道などによる先入観もあって、罪の面にばかり目が行きがちだが、功の面も意外にあることを見落としてはならない。中国市場におけるトヨタや日産の投資拡大、レクサスの販売急伸などはまさにその表れと言えるだろう。 世界共通の課題に挑むトランプ大統領 米中貿易戦争の行く末については、8月中旬に両政府間で協議が行われたが、成果らしい成果を得ることができなかった。アメリカが望んでいるのは、以下の点と言われている。 貿易赤字の大幅な削減 中国との合弁企業を設立する際の知的財産の移転圧力の廃止 金融分野などへの外資単独での進出認可 政府による企業への不公平な補助金の廃止 貿易問題にとどまらず、中国共産党が運営する経済制度にまで及んでいることから、交渉は行き詰まっている。トランプ政権の狙いは何をおいても、11月の中間選挙で自らの支持基盤(ラストベルト)からの継続的な支持を取り付けることであり、そのために以前から示唆している通り、2000億ドル相当の中国製品に追加関税を適用すべく突き進んでいると見ていいだろう。 参考記事:中国への関税発動、アメリカの真の狙いは「中国製造2025」計画の阻止だ 考えてもみれば、アメリカから中国への要求のうち、「貿易赤字の大幅な削減」については確かに米中両国の問題だが、それ以外は中国市場への進出を狙う世界各国の企業にとって共通の課題である。 本来であれば、世界貿易機関(WTO)など多国間の枠組みの中で、もっと以前から協議しておくべきだった。しかし、どの国も企業も問題を指摘するにとどまり、放置してきたのである。 トランプ大統領のモチベーションは自らの選挙対策にあるとは言え、世界共通の(中国市場という)課題に不退転の覚悟で臨んでいるのは紛れもない事実で、これまでどこの政府もできなかったことなのだ。 中国政府はアメリカに妥協するだろう 現在のところ、中国はトランプ政権の関税攻撃に対して、アメリカ製品に追加関税を課す報復措置で対抗する構えを見せている。しかし、食料や飼料価格の値上がりなど自国経済へのネガティブな影響は大きく、中国政府は近いうちにおそらく妥協点を探してくるだろう。 つまり、前節で挙げたアメリカ側の要求のいくつかについては、可能な範囲で修正を約束する可能性がある。それでも、共産党の独裁に基づく経済や国家による企業の監視システムといった根幹的な部分について、中国が譲歩することは考えられない。 とはいえ、知的財産の保護や外資単独での進出が実現し、中国のグローバルスタンダード化が進むとしたら、世界経済にとってはそれだけでも十分大きな成果と言っていいだろう。もちろん、日本企業にとってのメリットも計り知れないものがある。 アメリカに屈したメキシコ 本稿の執筆中にも、アメリカとメキシコが北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉で二国間合意に達したという報道が流れてきた。 自動車貿易について、域内の部材調達比率を定める「原産地規則」は、現行の62.5%から75%以上に引き上げられる。また、部材の40~45%について時給16ドル以上の地域での生産を義務付ける「賃金条項」が新たに導入される。賃金条項は明らかに、(賃金の低いメキシコではなく)アメリカ製の部材を使うよう促すものである。 これらの条件が満たされない場合、関税ゼロの適用は受けられない。アメリカにとって極めて有利な内容となっている。 今回の合意は日本への影響も大きい。メキシコで生産を行う日本の自動車メーカー(トヨタ、日産、ホンダ、マツダで合計約140万台)のサプライチェーンや事業計画の大幅な見直しが想定される。 中間選挙前、日本との交渉は「急ぐ必要なし」 これまでトランプ政権の動きが日本に及ぼす影響は、北朝鮮問題など政治・外交面が主だったが、ここに来て経済面での影響も大きくなってきた。従来とは異なる「トランプ2.0」の季節の到来と言えるかもしれない。 日本との間でも現在、二国間交渉(日米新通商協議、FFR)が進んでいるが、アメリカは「自動車関税25%」のカードをちらつかせながら、牛肉など農産物への関税引き下げを強硬に迫ってくるだろう。 ただし、中間選挙はもはや数カ月後に迫っており、日米交渉の成果を選挙対策として使うには時間がないため、秋までに交渉が急激な展開を見せる可能性はさほど高くないと思われる。 我が国は自由貿易の旗手の一角として、アメリカを除く環太平洋経済連携協定(TPP11)やEUとの結束を固めることが肝要だ。さらに、トランプ政権が作り出してくれたこのチャンスを活かし、中国との経済関係をよりいっそう強化しながら、知的財産権や外資の進出に関して中国がグローバルスタンダード化を進められるよう、官民一体となって働きかけていかねばならない。 土井 正己(どい・まさみ):国際コンサルティング会社「クレアブ」(日本)代表取締役社長/山形大学特任教授。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)卒業。2013年までトヨタ自動車で、主に広報、海外宣伝、海外事業体でのトップマネジメントなど経験。グローバル・コミュニケーション室長、広報部担当部長を歴任。2014年よりクレアブで、官公庁や企業のコンサルタント業務に従事。山形大学特任教授を兼務。

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