ピライーバネタが続きますが、1ヶ月前から大きな変化があったのと、今後のピライーバのエステレーラ化の解明に向けての方向性も出たので報告します。まずは最新の写真をご覧ください。
エステレーラピライーバ。飼育1年11ヶ月で9センチから74センチに成長。両目の間にもスポットがたくさん入ってきて頭部はフルスポットになりそうです。
この美しさ!! カッコ良さ!! 皆さんはどうお感じになりましたか?
私の中では「パティー」も「ピンタード」も「フィダルゴ」も「どうでもいい魚」になってしまいました。
それだけのインパクトが「エステレーラピライーバ」にはあります。ちょっと実際に飼育している方からは怒られるかも知れませんが、正直な感想なので敢えて書きました。 もともとピライーバは「ナマズの王」と呼ばれることもある魚ですが、その中でも「エステレーラピライーバ」はまさにキングオブキングス、究極といって良い美しさとカッコ良さを兼ね備えています。
何せ世界一カッコ良い魚に美しいスポットが乗っているのですから、これ以上何を望めばいいのか分からないという次元の魚です。 皆さんもご存じのように、あと約2年でガー全種が新たに飼育できなくなることがほぼ決定しています。ガーは人気種で代用できる種もないですので、大型魚の飼育の趣味は大きな柱を1本失うことになります。何も手を打たなければ、ガーという魅力を
失った分、大型魚の飼育の趣味は確実に細ります。 少なくても現状を維持して、更なる大型魚の飼育の趣味の発展を望むのであれば、既存種のブラッシュアップだけでは不足なのは明らかで、「新しいスターフィッシュ」の登場が必須なのは言うまでもありません。
では現地採集魚から「新しいスターフィッシュ」の登場はあるか? といえば、もうそんな時代は終わりました。「レア魚」的な魚は今後も入荷はあるでしょうが、「ゼブラキャット」クラスのものはもう望めないでしょう。
もう一つの「新しいスターフィッシュ」の可能性である、「改良種」の可能性はどうでしょうか? 現在「レア魚」として人気のプラチナ個体やアルビノ個体やショート個体が量産されれば、「新しいスターフィッシュ」となる可能性があります。
「プラチナアリゲーターガー」がそうであったように、現実的に可能性のあるのはこちらです。 ピライーバのエステレーラ化による「エステレーラピライーバ」の育成方法の確立も広い意味では「改良種」に属すると言えます。
私のライフワークと化している「観賞魚としてのピラルクーの世界の確立」もこちらに属します。 正直に書かせていただくと「エステレーラピライーバ」の育成方法は「お金になる技術」です。私のメイン水槽にピライーバを入れれば、エステレーラ化することがわかっているのですから、条件の解明などは非公開として、ピライーバの稚魚を沢山買ってきてメイン水槽でエステレーラ化してそれを売るという選択肢もあります。
どれくらいの利益が出せるかは元アクア業界人でプロブリーダーであった私には簡単に計算できます。
カッコ良いことを書かせていただくと、私が4桁かそれに近いお金を得る可能性と、衰退必至な大型魚の飼育の趣味を少しでも止められる可能性を天秤にかけて、後者を選択しました。かなりの葛藤があったことは事実ですが、これが偽らざる私の心境です。
ここまで書いた以上、エステレーラピライーバの解明は全公開でいきます。奇しくもここ10日ほどで、多くのショップのブログでピライーバ入荷のアナウンスがありました。今年も大量入荷決定で3年連続での大量入荷となります。
ピライーバは飼育しているだけで満足できる「レア魚」としての価値は、完全になくなったと言えます。これからはどう育てたかが問われる時代となります。安定供給という土台ができた以上、エステレーラピライーバの育成方法が確立されれば、「新しいスターフィッシュ」となる資格は十分です。
ちょっと話が長くなってきたので2回に分けます。次回は私なりのエステレーラピライーバの定義と育成方法の解明に向けた具体的な方法について書きます。
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