日露戦争100周年を今につたえるべく NHKで始まった「坂の上の雲」。 なかなかつくりのいいドラマだと思っていたのですが・・・。 12月20日のを見ていて、なんか、臭いと思ったら、 原作にない、反戦・反日宣伝が入っていたようです。 司馬遼太郎は、昭和の戦争が嫌いだった、 同時に、その反動でしかない、「戦後の戦争論」も嫌いだった、 だから、明治に光を当てたのです。 ドラマのバイアスは、戦後バイアスあるいはNHK史観。 最も嫌ったもののひとつです。 中国ロケの関係で、なんらかの「政治的行政指導」への配慮なら、 字幕ででも この部分は、原作と異なりますが、諸事情によりご了承下さい とでも、お断りをだすのが誠意というもの。 転載記事の続報では、 以下の箇所は、いずれも原作にありませんでした。 拡散をお願いします。 NHKにドラマ制作資格なし Nobelさんのブログより転載 何やらおかしくなってきたNHK「坂の上の雲」今日12月20日放映のNHKドラマ「坂の上の雲」を見た。司馬遼太郎の小説の映像化だが、どうもおかしいと思い始めている。 第1回から楽しみにしていたのだが、今日の日清戦争のくだりは、変な脚本・演出に基ずいていると思われるものが多々あった。 司馬遼太郎は、太平洋戦争(大東亜戦争)末期に徴兵で陸軍に入り、戦車隊の小隊長で敗戦を迎えている。その際、彼の心に去来したのは、なぜこんな無謀な戦争を始めてしまったのかーという一点ではなかったか。それだからこそ、彼は、昭和の戦争を描くことはなかった。むしろ、維新と文明開化の明治期の日本をこのんで取り上げ、ここに昭和の軍人が失ってしまった日本人の原点があるとしたのである。 ところが、今日のNHKの「坂の上の雲」を見ていると、正岡子規ら新聞記者らを引率したソウチョウ(曹長)が、酒の徴用をしぶる老人に乱暴していた。あげくの果てに、老人が幼い子供を指さして「この子の親は日本人に殺されたんだ」と中国語で言っているのを、子規がなんと言ってかと曹長に尋ねると、曹長は「日本の兵隊さんありがとう、と言ったのだ」と強弁し、「うそだろう」という子規に対して、「うそとはなんだ」と刀を抜こうとして脅す。 「坂の上の雲」は30年前に読んだきりではっきりを覚えていないのだが、このシーンは、果たしてあったのか。これは、司馬遼太郎が描く明治の日本人ではない。司馬の最も嫌う昭和の軍人の話だ。 また、東郷平八郎がえらく格好良く描かれている。しかし、司馬は、東郷にあまり深い思い入れはない。昭和の海軍で、日本を戦争に追いやったのは、条約派を追い出した艦隊派の連中だ。その艦隊派の後ろ盾のなっていたのが、軍令部総長の伏見宮であり、東郷であった。 当時、陸軍は、ソ連を敵と見て、対英米戦よりも対ソ戦を想定していた。それを、ワシントン条約やロンドン条約を不平等条約だとしてさんざん煽ったのは艦隊派であった。統帥権干犯を叫んで問題にし、さらには石油がなくては日本はもたないとして、英米蘭との戦争に導いて行った。司馬遼太郎は、日清、日露戦争の東郷を客観視して書いていたように思う。東郷に対する思い入れはまったくなかった。 さらに、森鴎外が登場して、日清戦争を論評していたが、森にそう言わせるのは後の大文豪だからだろう。しかし、森にそこまでの歴史観があったのかどうか。森というのは、後に陸軍医のトップの座を東大時代の友人と争って、この友人の批判を雑誌に発表している。しかも、この友人というのは、森に陸軍医の職を世話した男である。出世主義者の森に、冷静に清国の行く末を見る目があったとは信じられない。しょせん、現在から見た歴史観をしゃべらせているにすぎない。 また、子規の母親に「一番の友人と戦争したのですね」とかいうようなことを語らせているが、それが当時の考え方だったとは思えない。さらにいえば、1回目から子規を必要以上に喜劇的に描いているのも気になる。 とはいえ、私も「坂の上の雲」を読んだのは、遠い昔のこと。これは、さっそく検証してみなければなるまい。もし原作の通りの脚本、演出なら問題はない。しかし、そうでないのなら、NHKは、単に司馬遼太郎の名前を語り、自分たちの思い入れを司馬遼太郎の小説のドラマ化だと言っているのだ。著作者人格権の侵害である。明日は、「坂の上の雲」を買いに行ってみよう。 http://blogs.yahoo.co.jp/mottomotto_field/10623031.html yjisanさんのブログより転載 原作の趣旨を歪めるNHKドラマ『坂の上の雲』NHKドラマ『坂の上の雲』の第4回「日清開戦」を観たのだが、 原作の意図をねじ曲げた演出が多々見られて、首を傾げざるを得なかった。 まず従軍記者として大陸に渡ることが決定した正岡子規に対し、 子規の母親が「昔から親しくしてきたお隣の国と戦争をするなんて・・・」という趣旨の発言をするシーン。 原作にはないエピソードである。原作では母親は笑顔を作っていて、 「子規への優しさだけで生きているようなこのご婦人は、たしかに一人息子の子規がよろこぶところのものを素直によろこばねらばならぬと自分に強制しているようなところがあり、とたんに感じた恐怖を顔には出すまいと努めた」とある。 息子の身体を案じるというならまだ分かるが、念願の従軍記者決定に大喜びする息子に冷や水を浴びせかけるような発言をするというのは、極めて不自然である。 「昔から文物を教えてくれた恩人である中国に侵略戦争をしかけた日本」というNHK史観がそこに混入しているわけだ。 次に従軍した子規が、日本軍が中国の民間人から強制徴用を行うところを目撃するシーン。これも原作にはないエピソードである。これが史実かどうかは私には分からないが、たぶん創作ではないかと思う。戦争末期のこの時期ともなると旅順には多くの観戦武官や外国人記者が滞在していた。不平等条約改正問題を抱える最中、旅順虐殺事件まで起こしてしまった日本としては軍紀粛正を徹底していたはずである。史実にも原作にもないエピソードをあえて挿入したということになろう。 日清戦争において徴兵で出征した兵士たちは殆どが農村出身であり、ロクに訓練も受けておらず、未だプロの戦闘員としての自覚がなかった。朝鮮半島を北上していく際、現地の畑で農作業をしているのに出会ったりすると、隊列から勝手に離れて彼等を手伝う光景さえ見られたという。あまり「横暴な進駐軍」というイメージを強調するのもいかがかと思う。 そして子規と森鴎外が面談するシーン。面談そのものは史実のようだが、会話の内容はおそらく創作であろう。森鴎外は伊東祐亨の丁汝昌への降伏勧告文について言及し「ふしぎな親切」と評した上で、「近代化と文明開化の押しつけ」「清国・朝鮮にとってみれば余計なお節介」と批判する。いわば日本の軍国主義、侵略戦争を非難するという論調である。 この「ふしぎな親切」という表現は原作にも出てくる。原作においては、この言葉は極めて肯定的に用いられる。むしろ原作の主題と言っても良い。 すなわち司馬は「ふしぎな親切であり、古今を通じこのような親切や提案を敵将に対して申し送った例はなかったであろう」という批評に続いて、独自の明治人論を展開する。 「この時代の日本人は、そういうものであったのかもしれない。隣国のシナは日本人にとってながい歴史の時間、文化と文明の模範として尊んできた国であった。それと戦い、一朝にしてやぶってしまった。伊東の勧降状には、なにやらそれを気の毒がる気分が底にある。だから、貴国も強くなりうる、それは、秩序を一新することだ、とすすめているのだ。こっけいなほどのおせっかいだが、伊東は真剣だった。その真剣さは、かつて師匠の国であったことについての感傷だけでなく、ヨーロッパの技術文明の前にあやうく国がほろびようとしたそのおなじ条件下に清国もまた置かれつづけていることへの同情も入っている」 以上に紹介したように、伊東祐亨の降伏勧告文は原作にあっては、明治の日本人の精神の象徴として扱われている。まさに「司馬史観」の根幹なのである。それを「清国・朝鮮を侵略した上で説教までする日本の傲慢」という形で描いてしまっては、原作の意図は180度ねじ曲げられてしまう。 日本の近代化の「影」の部分を描くな、と言いたいのではない。負の側面は間違いなくあったのであり、そこを描きたければ大いに描けば良い。しかし、それをテーマに据えたいのならばオリジナルドラマを制作すべきであり、司馬作品を原作にするのはおかしい。国民作家司馬遼太郎のネームバリューを利用しておきながら、司馬の主張を歪めるのは、原作者への尊敬を完全に欠いている。作品の根本的なテーマを尊重しないのは「歪曲」であり、「演出」の域を越えている。 今回の『坂の上の雲』のドラマ化に対し、市民団体や近代史研究者などから「9条改悪の世論作りになる」との批判もあったと聞く。いわゆる「自虐史観」もまぶすという手法は、そういった批判を回避するための「政治的配慮」なのかもしれない。そんな姑息な手を使うぐらいなら、最初から司馬原作のドラマを作らなければいいのである。 http://blogs.yahoo.co.jp/yjisan/60889413.html リンメイさんのブログより転載 NHKドラマ 中国への配慮NHKドラマ坂の上の雲。 すばらしいドラマだとは思いますが、昨日の放映は、ちょっと違和感がありました。 典型的名な悪徳軍隊が中国の村から略奪をし、「孫がおとなになっておまえたちに復讐をする」という老人の恨み言を「兵隊さん、ありがとうと言っている。と書け」と従軍記者に強要する場面です。 これは、原作に無いシーンで新たに追加したようですが、どうも中国への配慮があったようです。 これは、中国の協力があんなければ撮影ができない、という事情がある以上、しかたのないことでしょう。 以前のNHKドラマ、「大地の子」でも、原作では、主人公の妹は意地悪な姑にいびり殺されるのですが、「中国にこんな意地悪な姑はいない」という中国の言い分をのんで、やさしい姑に変更されました。また、主人公を陥れる男の動機は、原作では単なる嫉妬ですが、ドラマでは「父親が日本兵に惨殺された恨み」に変更されていたのもそれでしょう。 そういうこともあるので、ドラマだけを見てすべてを判断するのはよくないですね。 http://blogs.yahoo.co.jp/therinmeis1979/10687082.html |
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キリ番ですね。
ファン登録が99人まで来ていて、年内に100人目の人が誕生するんじゃないかと期待しています。
2009/12/27(日) 午前 9:53
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TBありがとうございました。
私は原作を読んでいないので詳しい事はわかりませんが、現在の国の事情などを考慮して改編されているのは国営放送なら仕方ないかなとも思います。
やはり原作も合わせてきちんと読むべきなのでしょうね。
作者が川内康範だったら無茶苦茶怒られているんでしょうけど(;^_^A
また宜しくお願い致しますm( _ _ )mペコリ
2009/12/27(日) 午後 0:07 [ くに ] 返信する
各一回1億円かかっているらしいです。てけてけさん。
さすが、なんですが。あの内容では・・・。
マンガの「日露戦争物語」いいですよ。
口直しにどおぞ。
2009/12/27(日) 午後 1:03
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司馬が原作で強調しているように、秋山兄弟や正岡子規をはじめとする明治の日本のエリートたちは、日本の存亡は自分たちの双肩にかかっているという気概を持っており、現代から見れば無邪気なほどの愛国心を抱いておりました。「富国強兵」を否定したり大陸進出を反省したりという発想は彼等にはないわけです。子規にしても、旅順に着いた時、「今は我等のものになりて数ならぬ身も肩に風を生ずるの想ひあらしむ」(陣中日記)と、日本軍の旅順攻略を素直に喜んでいます。
史実や原作の意図を無視してまで、子規を反戦平和主義者に仕立て上げるのは容認できません。
2009/12/27(日) 午後 4:31
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単なる無邪気な「NHK史観」の反映ではなく、プロジェクトJAPANの中に渦巻いている、「近代日本そのものの糾弾」路線なんでしょうねぇ。
洗脳の常道として、事実の中にウソを混ぜて、錯覚をつかって洗脳する、だとしたら、マジでひどい悪意です。いまでも、占領軍放送のままです。プロジェクトJAPANは、第2の「真相はかうだ」なのでしょうね。
臥薪嘗胆
2009/12/27(日) 午後 5:13
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はじめまして。
トラバありがとうございます^^
色々勉強になりました。
実は私も違和感を感じていたのですが、文章が長くなってめんどくさいので(爆)
何れにしろ、歴史は客観的に見なければいけません。
もし原作を変更するならば、事実に基づいててやるべきですね。
3年の長丁場なので、健康に留意しながら楽しもうと思います(笑)
2009/12/31(木) 午前 2:24
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文章が長くなってめんどくさい・・・
その気持ちはよくわかります(爆)。歴史には、主観と客観の両方が必要です。人生において客観とは評論家ということに他なりませんから。日本の歴史を語り継ぐのは、日本人にしかできない仕事です。客観的に論じるのは、他国人にもできることです。それゆえ、我々は、主観的な物語と、客観的な歴史の両方を持たねばならないのです。
司馬遼太郎はそのことを、主観と客観の両立をめざしていた作家でした。
step by stepさん、お体を大切にされて、よいお年を。
2009/12/31(木) 午前 10:57
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偏った歴史観を見直す「かつて日本は美しかった」さん
TB感謝です。
2010/1/19(火) 午後 7:29
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遅くなりました~TB ありがとうございました。
あの「兵隊さんありがとう」のシーンには、あれ どっかでみたような これって昭和の日中戦争のこと?と違和感がありました。原作を読んでみると、子規は 従軍以前に喀血をして日本に帰るという流れ、なるほどと確認できました~ドラマとしては NHKでしか創れない なにからなにまで画期的なもので期待していたのですが、すきま風が吹いてしまいました(^_^;)
2010/1/24(日) 午前 9:13
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だんだんさん
視聴者が「NHKバージョン」なんだとわかってくれて見てくれさえすれば、いいドラマだと思います。わたしも、期待していただけに、すきま風です~
2010/1/24(日) 午後 6:39
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今晩は・・・
m(_ _)m
私も一筆。
当作品はとても原作を正確に読めない私にとって、約1年前ぐらいから放送を知って期待を募らせていました。
作品の価値は認めています。
私の行動範囲内で撮影がされたらしく、
撮影後に明治の面影を面影を求めて訪ねました。
近年、近現代史に改めて思慮を深めていて、楽しみにしていました。
この「坂の上の雲」の為にTVを42型フルハイビジョンを買いました。
2/1~2日かけて当作品を第一部全五話を連続鑑賞しました。
見ていて、「?」と違和感に感じた処が在りました!
そうです・・・正岡子規の従軍の処。
このブログ記事で溜飲を下げる想いです・・・。
やっぱり・・・!
対策は以下の本を読んで下さい。
【アメリカの鏡・日本】1948年ヘレン・ミアーズ著
角川ONEテーマ出版。
2010/2/11(木) 午後 10:08 [ 某現代日本人 ] 返信する
よかったです。
たちの悪いドラマです。
ところで、【アメリカの鏡・日本】もプロパガンダ本ですので、
真に受けないように!
2010/2/11(木) 午後 10:12
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ん?
どの様な性格の「プロガンダ本」なのでしょうか?
もし、私が当時のマッカーサーの立場なら日本での発禁します。
なんせ、元々の原題が[アメリカの反省]ですから・・・
2010/2/12(金) 午後 10:38 [ 某現代日本人 ] 返信する
中川八洋著『亡国の東アジア共同体』(北星堂)に
『アメリカの鏡・日本』の著者として知られるヘレン・ミアーズは「KGB工作員」であり
そのため同書は米国で「共産主義者監視法」が適用されているとのこと。
そして同書は「日米離間を目的としてモスクワで書かれて、本人は単に名義貸し」を
しているだけであり、ゆえに米国では「誰も読まない、誰も引用しない」
そうです。
2010/2/12(金) 午後 10:43
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素早い応答、ありがとうございます。
むむっ!
ご紹介の本、検索してみました・・・?
やはり、近現代史は歴史認識の樹海だ・・・???
もう何が何だか???
2010/2/13(土) 午前 0:23 [ 某現代日本人 ] 返信する
某現代日本人さん
ロシア・ソ連の外交は、謀略に最大のエネルギーが投入
されるところが、特徴だそうです。
お人よしの日本人は、言葉に一喜一憂してやられてしまう。
中国の外交も同じですよね。
人は、言葉に基づいて生きていますから、
言葉を信用する傾向があります。
これを逆手にとって、
打ちのめす、というのが、
共産主義の運動論です。
詐欺師の、とも言うことが出来ますが・・・
小沢一郎の、と言い換えることもできますね!
2010/2/13(土) 午前 9:05
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・・・お礼の言葉、上手く表せません・・・。
近年、近現代史についてヒマヒマ?に
自身なりに見つめ直しています・・・?
現代=平成に近づくにつれ、日本の主観が次第に霞んでいく様で・・・
もっと他の同胞に歴史に親しんで欲しいですね・・・
そして、歴史は多面性が在る事を頭でなく肌で感じる事を!
応答の趣旨、理解でき共感できます♪
善い例がゾルゲ事件ではないでしょうか?
DVD所有。
以下の本も興味深かったです♪
【日本人としてこれだけは知っておきたいこと】
中西 輝政 著 PHP出版
2010/2/13(土) 午前 11:10 [ 某現代日本人 ] 返信する
「大東亜戦争とスターリンの謀略」
三田村武夫
あたりに核心が書いてありますです。
2010/2/13(土) 午前 11:29
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その後・・・
中川八洋著『亡国の東アジア共同体』(北星堂)
書店注文しました。
その時、以下の本が目に留め気に為り・・・数日後に購入
「坂の上の雲」に隠された歴史の真実
福井雄三=著 主婦の友社
この本の後半に書かれていた以下の本が別の人から
紹介されているのを思い出し、注文・・・。
「シナ大陸の真相」カール・カワカミ著=福井雄三 著
それと・・・上記の「坂の・・・」・・・真実と供に以下の本も購入
「黄 文雄の近現代史集中講座 台湾・朝鮮・満州編」
黄 文雄 著 徳間書店
半年?かけて、ゆっくり読んでみます・・・。
2010/2/19(金) 午後 11:51 [ 某現代日本人 ] 返信する
「九評共産党」
http://www.hakudai.jp/1product.asp?id=39&id2=0&code=jp
これもお勧めです。
2010/2/20(土) 午前 0:03
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