協定を結び握手をする小松政市長(左)と樋渡啓祐理事長=武雄市役所

 武雄市は28日、全国空き家バンク推進機構(東京)と空き家の利活用などで連携する協定を結んだ。空き家の解消だけでなく、交通弱者対策などの地域課題にも、機構と連携する民間企業の協力を得て取り組む。

 機構は昨年6月に設立された。前武雄市長の樋渡啓祐氏が理事長を務めている。民間企業とも連携し、空き家対策に加えて、各自治体の課題や社会問題解決にも取り組んでいる。自治体との連携協定は3例目で佐賀県内では初めて。武雄市は既に、4月から2年の予定で職員を研修派遣していた。

 武雄市との協定には、空き家の利活用や発生予防に加え、交通弱者対策や雇用創出、循環型社会実現、防災対策を盛り込んでいる。

 市役所であった締結式で小松政市長は「住んでいる所でずっと暮らせる町にするのが究極の空き家対策と考える。有意義な連携になるよう尽力したい」とあいさつした。樋渡氏は「空き家をプラットホームにして公民連携の形が武雄市から生まれることを期待したい。精いっぱいサポートする」と応じた。