夏vs秋の攻防がはじまった日本列島。最終的には北軍の秋が勝つが、はたしてそれはいつになるか?
1週間の天気予報を振り返って当たったかどうかを検証する週1連載。
勝敗とその理由を振り返ります。はたして今週の成績はどうだったのか。 (本連載は振り返りが中心で、詳しい予報は行っていません。予報が見たいかたはウェザーマップなどの専門サイトをどうぞ)
1977年滋賀生まれ。お天気キャスター。的中率、夢の9割をめざす気象予報士です。 好きな言葉は「予報当たりましたね」。株式会社ウェザーマップ所属。
ツイッターでも気象情報やってます。
前の記事:「2つの台風が近づくせいで蒸し暑くなります~あと出し天気予報」 人気記事:「今週は台風の北上で、不機嫌な人が増加? ~あと出し天気予報~」 > 個人サイト ウェザーマップ・増田雅昭 ツイッター @MasudaMasaaki 1週間を振り返る(東京都心周辺)1週間を振り返る(東京都心周辺) 予報は前日夜にこちらでやってます。
2つの台風に振り回されました先週は、台風19号と台風20号が列島に接近。個人的には夏休み明けに、いきなり平手打ちを2発くらった感じで、頭と体がフル回転の一週間だった。
関東に影響したのは、台風20号。西日本に上陸したのに、一番外側の雨雲がバラバラにかかってきて大苦戦。 木曜(23日)は、夜に雨が降るかなぁと思っていたが、けっきょくたいして降らず。金曜は、思った以上に、午前中がしっかり雨に。 「いつ雨が降ってもおかしくない」と時間をあいまいにして当てにいく作戦に出たが、そんなズルめの予報テクニックを使っても力およばず…。台風は中心から近すぎず遠すぎずの、雨雲がバラバラしているところが、予報を一番当てづらい。 台風はしばらく、けっこうです! でも、また9月にラッシュがあるんだろうなぁ。
【今週のみこみ】今週は大陸産の空気vs太平洋産の空気で暑さが決まる先週は、2つの台風が太平洋から亜熱帯の空気を引き連れてきたせいで、週末は体にこたえる暑さに。今週はじめも、この暑い空気が残って、関東から西の各地は暑さがつづく。
暑さがいつおさまるか?キープレーヤーは秋雨前線。前線の北には大陸産の秋の空気、南には太平洋産の真夏の空気がある。つまり、秋雨前線が南へ下がれば、秋の空気がやってくることになる。 今週後半、大陸産の秋の空気に押され、秋雨前線は南へ下がる?
もちろん、一気に秋本番とはいかないが、関東から西の地域でも、朝晩は少し涼しくなりそうだ。
東西に長々とのびる雨雲をはさんで、大陸vs太平洋の空中戦。今のところ、大陸産の空気がやや有利っぽいが、太平洋産の夏の空気がねばるのか? 結果は来週! 今週の格言
『台風は、中心から近すぎず遠すぎずのところが、予報を一番当てづらい。』 (言いわけっぽい格言で、すみません!) 質問コーナーかつて裏日本と呼ばれた日本海側に住んでいます。フェーン現象の熱波に時々襲われますが、フェーン現象というものは条件さえ合えば50度超えとかあり得るのでしょうか。国内では、簡単には起こらないと思います。先週は新潟県内で40℃を超えたところがありました。北陸では統計が残るなかで初のことです。今年は40℃慣れでマヒしちゃってますが、これ、めちゃくちゃすごいことですよ。この日もフェーン現象が起こっていました。
ただ、50℃超えは、なかなかハードルが高いです。 夏のフェーン現象は、上空の暑い空気が山の風下に吹きおりて、さらに気温が上がるわけですが、50℃超えのためには、単純にいうと上空1000mあたりの気温が今より10℃ほど上がらなくてはいけないんですね。 上空の気温は、地面に近いところほど大幅には変わらないんです。遠い将来はわかりませんが、50℃超えは国内ではすぐには起こらないかなーと思います。 でも、50℃超えは体験してみたい!まずは、海外の50℃超えをねらいましょう!(あれ?行きたいのは自分だけ?) TEN-DOKU
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