劉琦が亡くなったので、呉の魯粛は、約束通り荊州を返してもらおうとします。所が、呉の周瑜は孫権に無断で、8万もの大軍を荊州に向けてしまったのです。魯粛は、その勝手な行動に激怒しますが、これには周瑜なりの狙いがあったので、詳しく紹介しましょう。
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『第51話 再び荊州を求める』のキャスト
周瑜が孫権を軽んじるような行動を取ってしまう『第51話 再び荊州を求める』に登場した人物や声優さんたちは、以下の通りです。
- 孫権(呉)/劉備の動向を見定める君主(声:咲野俊介)
- 魯粛(呉)/劉備に誓詞を書かせる文官(声:岩崎ひろし)
- 周瑜(呉)/孫権に不遜な態度を取る大都督(声:小山力也)
- 呂蒙(呉)/魯粛が来た事を憂慮する将軍(声:成田剣)
- 蒋欽(呉)/孫権に周瑜の動向を知らせる将軍(声:林和良)
- 呂範(呉)/劉備に縁談を持ちかける使者(声:林和良)
- 劉備(荊州)/呉の使者と何回も交渉する皇叔(声:家中宏)
- 諸葛亮(荊州)/詭弁をろうする軍師(声:堀内賢雄)
- 孫乾(新野)/劉備に悲しい知らせを伝える文官(声:林和良)
『第51話 再び荊州を求める』のストーリー
劉琦が亡くなったので約束通り、劉備から荊州を返してもらおうとしますが、孫権は「今の勢力状況から言って、簡単には荊州を返さぬであろう」と魯粛に言います。そこで、孫権と魯粛は今後の呉の動向について話し合うのです。
荊州の動向(起)
孫権の言葉に同意する魯粛に対して、孫権は「約束した以上は返すのは当然。もし返さぬのであれば、劉備と戦をしてでも荊州を取る」と言い放ちます。そこへ蒋欽がやってきて「妙なのです。劉備が荊州で兵を集めて、戦に備えているようです」と報告してきました。
それに魯粛は「さすが諸葛亮、ぬかりがない」とうなずきます。所が、孫権は「密かに兵糧を集めているのであろう?周瑜の命令だな」と、周瑜が勝手な行動を起こしている事を見抜きます。これに蒋欽は、主君に嘘を付ける訳もなく、素直に認めてしまいます。しかし、孫権は周瑜が大都督なので、その行為を不問にします。
しかし、孫権は魯粛に「周瑜には戦を仕掛けぬように言え、そして劉備の元へ交渉にゆけ」と命令。それを聞いて、魯粛は早速、周瑜の元を訪れます。
周瑜が孫権に不遜な態度を取る真意(承)
周瑜は戦の準備を進めていた所で、魯粛が訪ねてきたので、呂蒙は「お会いにならぬほうがよろしいのでは?」と言いますが、周瑜は「会わぬ訳にはいかん。よいか、魯粛を敬わぬ者は厳罰に処すぞ」と言って、将軍たちは「はっ!」と従いました。そして、魯粛を迎えた周瑜が「諸葛亮が素直に荊州を返すと思うか?」と訪ねます。
それに魯粛は「確かに」とうなずいた所で、周瑜は「私は兵8万を荊州に向けた」と打ち明けます。それに魯粛は「なぜ、そんな勝手な事を!孫権様に許可を取るべきだ」と激昂(げきこう)。周瑜は「覚えおけ、私は大都督だ。大都督は、時には主君の命令を聞かなくてもよい」と不敵な笑みを浮かべます。
それに絶句する魯粛ですが、周瑜は「安心せよ荊州は攻めぬ。これはそなたのためでもあるのだ。口先だけでは、諸葛亮は荊州を返さぬ。兵を向けた事によって、荊州を返さねば戦になるぞと脅しをかけるためだ」と勝手な振る舞いをした真意を打ち明けました。これに魯粛は「そういう事でありましたか」と安心します。
劉備たちが魯粛に条件付きの約束(転)
魯粛は、名目上は劉琦の弔問という形で、劉備や諸葛亮の元へ足を運びます。所が、その後すぐに「いつ荊州をお返しくださるのかな?」と問い詰めます。これに劉備は「それは、しばらくのご猶予を。後日に」と言うので「後日とは、いつ?」と激しく迫ります。
それに諸葛亮は「荊州は、もともと朝廷のものであり、劉皇叔(劉備)は高祖の末裔」と言い出して、荊州を返す義務はないと言わんばかりの態度をとります。これに魯粛は「詭弁などいらぬ。私は孫劉連盟のために何度も力を尽くそうと、何度も主君を説得した。しかし、それにも限界がある」と迫ります。
さらに、魯粛は「周瑜が兵8万を荊州に向けているが、それは主君が兵に待機するように命令しているが、このまま荊州を返さねば戦になりますぞ」と言うのです。そこで、諸葛亮たちは「分かりました、荊州は呉のもの。我らは荊州を一時お借りします。そして我々が西蜀を取ったら荊州をお返しします」と答えます。
周瑜の悪巧み(結)
それを聞いた魯粛は、劉備と諸葛亮の二人に誓詞を書いてもらう事を条件に、主君孫権を説得する事を言ったので、劉備は深く感謝します。所が、その後に孫乾が劉備のもとへやってきて「甘夫人(劉備の夫人)がお亡くなりになりました」と泣き崩れてしまいます。これに劉備はあわてて馬でかけつけようとするのです。
その知らせは、周瑜の陣にも伝えられて、周瑜は魯粛に「劉備に主君の妹君との縁談を持ちかけて、呉におびきよせるのだ、そして人質にした所で荊州と交換させる」と悪巧みをします。それを聞いた魯粛は、それを孫権に伝えますが「上手くいくかな」と少し憂慮しますが、魯粛は「劉備を人質にすれば戦はしかけてこないかと」と答えます。
孫権は、そこで呂範を使者をつかわしたので、劉備たちは「やはり呉侯(孫権)は納得してくれぬか」と憂慮します。所が、呂範は縁談の話をもちかけたので劉備は驚いてしまいます。はたして劉備は、どうするのでしょうか?
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『第51話 再び荊州を求める』のまとめ
動画配信U-NEXTで配信されている『第51話 再び荊州を求める』を見た感想を紹介するので、参考にしてみて下さい(本ページの情報は2018年8月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください)。
『第51話 再び荊州を求める』の残念な所
諸葛亮は、何回も詭弁をろうして、荊州を返そうとしません。これは、呉のファンにしてみれば「赤壁で助けてもらったくせに、何と言う奴」と思ってしまう所でしょう。蜀のファンにしてみれば「実力で取ったのだから返す必要がない」という事になる訳で、呉と蜀のファン同士が相容れぬ所です。
そして、諸葛亮は魯粛が呉へ戻ろうとする時に「孫劉連盟は破ってはなりませぬ、この連盟を破っては曹操が天下を取ります」と言いますが、魯粛は「こちらからも言わせてもらいましょう。西蜀を取っても荊州を返さねば戦になります」と忠告するのです。それに諸葛亮は「肝にめいじます」と答えるのです。
しかし、諸葛亮は、その後に再び詭弁をろうした所で、呉は呂蒙や陸遜が台頭するようになって最悪の結果に陥る事になります。もう少し、諸葛亮はやり方があったのではないかなと思うと、そこが残念な所ですね。
『第51話 再び荊州を求める』の見所
周瑜が、孫権を軽んじるような行動を取ってしまって、それを知った魯粛は激昂しますが、その真意を知ったら「なるほどなぁ」と納得できました。確かに軍を進めた上で、交渉に臨むのは現代の外交においても常套(じょうとう)手段です。
そのような周瑜の深謀遠慮が見る事ができて、三国志演義では少し不当な扱いを受けてしまう周瑜が活躍できる所が出るので、その辺りは第51話の大きな見所でしたね。