シュウマイに見えるでしょう、光ります(電源さえ確保できれば)
シュウマイというとてっぺんにグリーンピースが乗っているイメージがあるが、どうやら近年「グリーンピースが乗ったシュウマイ」はかなり少なくなっているらしい。そんな話を先日テレビで見た。
仕方のないことだけれどグリーンピースが乗っていないシュウマイはなんとなく寂しいではないか。伝統を繋ぐのだ!今こそ緑の火を灯せ!
埼玉生まれ、神奈川育ち、東京在住。会社員。好きなキリンはアミメキリンです。右足ばかり靴のかかとがすり減ります。
前の記事:「おつまみ盛るならアイスクリームディッシャーで」 人気記事:「“トマトソースとマスタードが一度に出せるあれ”の工場見学」 > 個人サイト のばなし とにかく東急ハンズへ行けばどうにかなる冒頭からまくし立てたが、「緑の電球がグリーンピースっぽいのでそれでシュウマイのランプを作りたいんです」と編集部に相談し、「いいねぇ!」と言われただけである。編集部のOKが出たらこっちのものだ。
今回作るものはシュウマイランプ。何のことかわからない、という方に説明すると、シュウマイの形をした、ランプである。おれもそこから先はわからない。 素材の構想など何もなかったが、東急ハンズへ行けばどうにかなるはずだ。 緑の電球は却下グリーンピースの核の部分
まずは緑の電球を手に入れよう、と辿りついたのは照明売り場。
電球をカゴにいれ、ソケットとコンセントも見つけ買い物は順調である。とはいえ工作初心者なので「こういうものを作ろうと思うのですがこれで出来ますかね…」と近くの店員さんに念のため訊いてみる。 この図を見せた
雑な図に不可解なコンセプト。少し、恥ずかしい。ただ、”肝っ玉母さん”を具現化させたような店員さんは図をパッと見るなり笑顔で答えてくれた。
「電球がグリーンピースになるのね!いいね!」 理解が早く、そして心強かった。いいねと言ってもらえた。そうか、おれはシュウマイランプを作っていいんだ、と後押しをされた気になる。筆者の気持ちを知ってか知らずか店員さんはいろいろと考えてくれた。 ・電球はかなり熱を持つので周りを囲うのは危ない ・ホラ、近づいてごらん。熱いでしょ(電球の前に移動しながら) ・200円程度高くなるが予算があえばLEDにしたら ・サイズは少し小さくなるが…試しに点けてみる? 促されるまま店内でそのLEDを点けてもらう。なるほど、確かに電球より一回り小さいが、触ってもほぼ熱を感じない。安全第一だし、何よりこの店員さんの心意気に応えたいと思った。LEDの購入を決意した頃にはもう店員さんは他の客の対応をしていた。 「ありがとうございます、これに決めました」彼女にお礼を告げ、次の階へ向かった。 ライトとソケット、そして台座。これがシュウマイの直径になる
どの階にも心強い店員さんがいるシュウマイ部分を何で作るか。ぼんやりと紙粘土か、ぬいぐるみ的な素材かと悩んだまま手芸売り場にたどり着く。
「こういうものを作ろうと思うのですが…」 先ほどと同じ図を見せる。わからないことは人に訊く、最近ようやくそれが素直にできるようになったのだ。 店員さんは訝しむこともなく「だったら、シュウマイと同じ作り方がいいんじゃないかしら…」とフェルト売り場に案内してくれた。 「こう、シュウマイって四角い皮で包むでしょう。その要領でどうでしょうか」 そうか!紙粘土でそれらしく成形すれば…と考えていたのだが、今回はシュウマイを作るのだ。だったら本物に倣うべきなのである。 フェルトに台座を貼り付ける。ここからはシュウマイと同じ要領
ネットショップでの買い物も安くて便利だけれど、これだけ親身になってもらえるとやっぱり頼って訪れてしまう。おれの東急ハンズポイントカードは溜まるばかりだ。
「綿は、ここにもあるけど100均でも買えますので」ハンズの店員からよく聞くアドバイスを受けながら、その他細々したものを揃えて店をあとにした。 綿をぐるっと巻いただけで全容が見えてくる
皮をボンドで留めていく。確かに紙粘土よりもずっと簡単にできそうだ
ところであのグリーンピースは、給食でシュウマイを出す際に、子ども達に人気なショートケーキのイチゴに見立てて乗せられたものらしい。さすがにそれは子ども達も騙されないと思うのだけれどどうだろうか。
かわいそうなシュウマイ
そして輝くシュウマイランプ少しずつ形が出来ていく。手芸と言い張るが、ここまでボンドしか使っていない(小見出しはウルトラソウルを意識している)。
1.厚紙で丸く台座を切り抜く 2.白いフェルトの中心に台座を置く 3.台座にソケットを固定し、コンセント用の穴をフェルトに開け、通す 4.硬めの綿を適度に巻きつける 5.フェルトを畳みながら折り上げていく ここまでおよそ1時間半。平日、風呂上がりから寝るまでの時間で作ることができた。 いいかも
皮の端、直角部分が目立っていて、「これ蒸してないだろう」的な固さを感じたのでハサミで直角部分を鈍角にカットする。さらにもう1枚買っていたフェルトで少し皮を足したら…
完成!
あぁできた! これは誰が見てもシュウマイなのではないだろうか。LEDではなく電球だったらこの1.5倍くらいの大きさになっていたはずだ。このサイズで良かったと思う。
緑の灯がともる。これだ、これが見たかった
さっそく点灯してみた(オンオフの切り替えスイッチをつけているのだ)。
自分だけのシュウマイランプ、すでにかわいい。いい具合である。さらに電気を消すと… あ、幻想的なシュウマイ
グリーンピースが部屋をやんわりと照らす。少し青みがかった緑色だ。緑や青の照明は安心感をもたらすとのこと、道理で心が安らぐ。
デスクワークの癒やしとして
テーブルの雰囲気作りにシュウマイを
LEDとはいえ、熱をまったく出さないわけではないので取り扱いには注意したい。何せ燃えやすい綿で覆っている。点灯するときは目を離さず、使い終わったら念のためグリーンピースは外そう。
鏡に反射させて。これを友人に見せ「夜のお花畑みたい!」とメッセージを送った形跡があるのだが、いかさか頭がメルヘンだった
いいものができたなぁ、というここまでが本編の予定だったのだけど、愛着が湧いてきた彼に外の世界を見せてあげたいと思った。
シュウマイの本場である横浜へ彼を連れて行ったので見ていってほしい。
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