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  • 2018/08/27

Microsoft Teams無償版をレビュー、SlackやG Suite、LINEとどう違う?有償版との差は?

マイクロソフトのOffice 365ビジネスユーザー向けグループウェア、Microsoft Teamsの無償版が公開された。本記事では、Microsoft Teamsと、SlackやG Suite、Facebook、LINEなどとの違いを一覧にするとともに、Office 365ビジネスユーザー向けのMicrosoft Teams(以下、有償版)との差と、無償版の登録方法を解説する。

高見 知英

高見 知英

情報技術で地域課題の解決を図るNPO、NPO法人 まちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.理事。横浜市内各所でのITワークショップ・講演などを行う。また、そのほかにもプログラミングや、関連書籍の執筆を行う。著書は、「Android API プログラミング・リファレンス」「よくわかるAndroidアプリ開発の教科書」「Project SienaではじめるWindowsストアアプリ開発入門」など。

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Microsoft Teamsの無償版。Windows版のほか、iPhone版やAndroid版アプリもある


Microsoft Teamsとは

 Microsoft Teamsとは、Microsoftが提供しているグループウェアである。

 通常、Microsoft 365やOffice 365 Business Essential/Premiumプランに提供されているツールで、チーム内でのチャットやグループでの会議、ファイルやスケジュールの管理など、チームでの活動に必要なツールがすべてここに格納されている。

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Microsoft Teams 有償版の画面、無償版にはない「会議」のメニューがある

Slackなどのツールとの違い

 同じような機能を提供しているツールは、他にもある。SlackやWorkplace for Facebookなどのグループ向けサービスもある。また、グループチャットだけであればFacebookメッセージやLINEのグループチャットなどを使ってもよい。

 これらツールとMicrosoft Teamsとの違いは、機能的には次の通りである。

Microsoft TeamsSlackWorkplace for FacebookG SuiteFacebookメッセンジャーLINEグループ
文章によるメッセージのやり取り
(Hangouts Chat)
文章のスレッド化
(Hangouts Chat)
××
ゲストの参加
(有料版のみ)
×
内部でのファイル管理
(アップロードのみ)

(アップロードのみ)

(アップロードのみ)

(アップロードのみ)
ビデオ通話
(有料版のみ)
ノート
(メッセージと別形式の文章保持)

(Wiki)
×
(Google Docsなど)
×
チームサイトとの連携
(有償版のみ、Sharepointがある)
××××
複数チームの作成
(複数チャンネルを作成することは可能)
×
(チームごとに別グループの作成が必要)
×
(チームごとに別グループの作成が必要)
価格
(最安値)
1ユーザー650円/月
(年間割引6480円/年)
1ユーザー850円/月1ユーザー3ドル/月1ユーザー600円/月
(年間割引6000円/年)
0円0円
無償版
(Googleツール群)
××


Microsoft Teams無償版とは

 そんなMicrosoft Teamsの無償版が、先日公表された。有償版のTeamsからは一部機能が省略されているが、Teamsの特徴であるチャットやファイル管理などの機能は、有償版と変わりなく使用することができる。

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Microsoft Teams 無償版の画面、主要機能がチャット・チーム・ファイルに限定されている

 無償版でも、チーム内のチャットやファイル管理機能、ビデオでの会議機能は有償版と同様に利用可能だ。小規模なチームやサークルでは、特に不便なく利用できるのではないだろうか。

無償版は有償版とどう違うのか?

 有償版との大きな違いは、次のようなものである。

  1. いくつかの追加機能(アプリ)が利用できない
  2. 会議の予定調整機能が利用できない。
  3. ビデオ会議の録画を行うことができない。
  4. Officeアカウントは利用できない。
  5. ファイルの保存領域が異なる。

 また、無償版であるためMicrosoft公式のサポートもない。これらの違いについて、以下に説明する。

1.いくつかの追加機能(アプリ)が利用できない

 Microsoft Teamsでは、さまざまな外部サービスとの連携機能を、アプリ またはタブという形で追加することができる。無償版では、次のように使える機能が制限されている(赤文字が無償版で利用できないアプリ)。

画像
Microsoft Teamsで利用できるアプリ一覧(無償版で利用できないアプリは赤字)
(筆者調べ)


2.会議の予定調整機能が利用できない

 Microsoft Teamsの有償版では、チームメンバーと時間調整を行い、会議の日程を決定するという機能がある。この機能は、Microsoft Teams無償版では利用できない(会議ボタン自体が存在しない)

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会議調整画面の構成

3.ビデオ会議の録画を行うことができない

 Microsoft Teamsでは、参加者内でビデオやスクリーンを共有して、会議を行う機能がある。また、この会議の内容を録画し、記録することも可能だ。

 しかし、無償版では録画機能を使うことができない。また、あらかじめ時間を指定しての会議を行うこともできないため、あらかじめ別の方法で会議の日程を確認しておく必要がある。

4.Officeアカウントは利用できない

 Microsoft Teams無償版では、Office 365 Business PremiumやBusiness Essentialに関連付いている、Officeアカウントを利用することができない。

 その代わりにMicrosoftアカウントを使用することになる。Microsoftアカウントは、既存のものを使ってもよいし、新規に作成することもできるので、どちらか好きな方法を選ぶとよいだろう。

 ただし、Office 365 Soloを契約している場合など、Microsoftアカウントをうまく利用できない場合がある。もし既存のアカウントが利用できない場合、Microsoftアカウントを作成し、それを使うのが無難だろう。

5.ファイルの保存領域が異なる

 無償版Teamsのファイル保存領域には、OneDriveやOneDrive for Businessとは別に、10GBの領域が割り当てられ、加えて、1メンバーごとに2GBが割り当てられる という形式となっている。

 ファイルの保存領域は、OneDriveやOneDrive for Businessとは完全に独立しているため、有償版のTeamsのように、PCのOneDriveアプリに設定して、PC上にファイルを同期させて利用する、などといったことができない。これは人によってはかなり不便を感じる部分かもしれない。

【次ページ】Microsoft Teams無償版の活用方法と導入時のコツ

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