2009年10月の発売以来、長年続いてきたウィンドウズ7搭載パソコンの出荷が、10月で終了する。7をプリインストールしたパソコンの出荷は2016年に終了したが、ウィンドウズ10搭載パソコンを7に「ダウングレード」した“7ダウングレードパソコン”は、継続販売されていた。システムがウィンドウズ10に対応できないなどの理由で7を使い続けている企業のニーズに応えるためだ。だがそれも終了となる(図1)[注1]。
ダウングレードパソコンは、マイクロソフトが付与する「ダウングレード権」を利用して提供されている。これは、最新OSを利用するユーザーは一定の世代まで前のバージョンを利用してもよいというライセンス上の権利だ。ユーザーが自分でダウングレードしても、メーカーがダウングレードしてもよい。
ただし、いくら7を使いたいからといっても、今、7ダウングレードパソコンを購入する場合には注意が必要だ。
周知の通り、ウィンドウズ7のサポート期間は2020年1月まで。それ以降、7を使い続けるのはセキュリティ上のリスクがある。ならばインターネットには接続せず、安全な環境で7を使い続ければよいのではと思う人がいるかもしれない。だが、7ダウングレードパソコンに限ってはそうもいかない。7ダウングレードパソコンの場合、ダウングレードした7を利用できるのは、7のサポート期間内だけと決められているのだ。2020年1月以降に7を使い続けるのは、ライセンス違反となる(図2)[注2]。
さらに、10にアップグレードして使うにしてもデメリットがある。現在販売されている7ダウングレードパソコンには、実は古いCPUが搭載されている。インテルのコアiシリーズの最新版は第8世代だが、7ダウングレードパソコンが搭載するのは第6世代。なぜなら、第7世代以降のCPUは、ウィンドウズ7をサポートしていないからだ(図3)。1年と少しだけ7を使うために、あえて性能の低いパソコンを買うのは、あまり得策とはいえないだろう。
[注2]ボリュームライセンスなどの法人向けライセンスでは、サポート期間終了後も、ダウングレードした7を権利上は利用できる
(文/田村 規雄)