どくどく記 〜読書と独学の記録〜

読んだ本の記録と、考えた事のアウトプット。

立ち読みした本をメモすると自分の関心が見える

 

衝動買いを防止する「メモ」

週に3度は書店に行く。立ち読みすると、すぐに欲しくなる。

そういうときは、まず書名をメモするようにした。スマホでぽちぽちやるのではなく、昔ながらの手帳とボールペンで、手間をかけて書く。ついでに、本の内容を軽くまとめてみることもある。

この方法を実行することで、衝動買いを抑制できるようになった。少なくとも僕には効く。本の買いすぎで長らく悩んでいたが、だいぶ買う量を減らせた。

 

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立ち読みした本のリスト

メモに記録を残すことによる副産物もある。

立ち読みして気に入った本をリスト化してみると、自分の今現在の関心が可視化できて、面白い。

 

以下、最近メモに残した書名を、カテゴリ別に分けてリスト化した。期間は大体、2018年の7月から8月までの1ヶ月間。自分用にまとめたものだが、「リスト化」の実例にもなると思ったので、載せてみた。

 

1 方法を探求する(13)

(1)思考の働かせ方(10)
  • 三木清『哲学入門』
  • ジョン・ロック『知性の正しい導き方』
  • ジョージ・バークリ『ハイラスとフィロナスの三つの対話』
  • W.ジェイムズ『プラグマティズム』
  • 『西田幾多郎哲学論集』の「場所」
  • マルク・オジェ『非-場所 スーパーモダニティの人類学に向けて』
  • エミール・デュルケーム『社会学的方法の基準』
  • 九鬼周造『偶然性の問題』
  • 田中美知太郎『人間であること』
  • ジャン=ポール・サルトル『主体性とは何か?』
(2)体系の構築(2)
  • 森本あんり『異端の時代 正統のかたちを求めて』
  • アン・ブレア『情報爆発 近代ヨーロッパの情報管理術』
(3)表現すること(1)
  • 清水幾太郎『論文の書き方』 

 

2 生存する(8)

(1)死生観(1)
  • 日野原重明『死をどう生きたか』
(2)体調の維持(1)
  • 鈴木祐『最高の体調 〜進化医学のアプローチで、過去最高のコンディションを実現する方法〜』
(3)家庭のこと(2)
  • ヨシタケシンスケ『ヨチヨチ父 とまどう日々』
  • かこさとし、福岡伸一『ちっちゃな科学 好奇心が大きくなる読書&教育論』
(4)災害、犯罪(1)
  • 兵頭二十八『日本転覆テロの怖すぎる手口 スリーパー・セルからローンウルフまで』
(5)新技術への適応(3)
  • 多田智史『あたしい人工知能の教科書』
  • ジェレミー・ベイレンソン『VRは脳をどう変えるか? 仮想現実の心理学』
  • キャシー・オニール『あなたを支配し、社会を破壊する、AI・ビッグデータの罠』 

 

3 世界を把握する(32)

(1)数理的世界観(10)
  • アイザック・アシモフ『化学の歴史』
  • ノーバート・ウィーナー『サイバネティックス 動物と機械における制御と通信』
  • ロジャー・ペンローズ『皇帝の新しい心 コンピュータ・心・物理法則』
  • アントニオ・ダマシオ『意識と自己』
  • ダヴィドウィッツ『誰もが嘘をついている ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性』
  • デイヴィッド・J・ハンド『「偶然」の統計学』
  • 神永正博『嘘を見破る統計学』
  • 飽本一裕『今日から使える微分方程式』
  • 永野裕之『数学的思考力が身につく 伝説の入試良問』
  • 国立天文台『理科年表』
(2)国家、社会について(8)
  • エルンスト・カッシーラー『国家の神話』
  • トマス・モア『ユートピア』 
  • 熊野純彦『マルクス 資本論の思考』
  • 中沢新一『緑の資本論』
  • 菅原晃『経済学サクわかり 中学の教科書から学び直す』
  • 稲垣伸一『スピリチュアル国家アメリカ:「見えざるもの」に依存する超大国の行方』
  • 共同通信社『世界年鑑』
  • 二宮書店編集部『データブック オブ・ザ・ワールド 世界各国要覧と最新統計』
(3)日本について(10)
  • 井沢元彦『天皇の日本史』
  • 大川周明『日本二千六百年史』
  • 森田徳彦『地政学の時代:リアリズムで迫る日本近代史』
  • 加藤典洋『日本の無思想』
  • 梅原猛、川勝平太『日本思想の古層』
  • 大野晋、丸谷才一『日本語で一番大事なもの』
  • 鈴木孝夫『ことばと文化』
  • 樋口桂子『日本人のリズム感 「拍」をめぐる日本文化論』
  • 矢野恒太『日本国勢図会 日本がわかるデータブック』
  • 日本統計協会『統計でみる日本』
(4)歴史系(3)
  • プレハーノフ『歴史における個人の役割』
  • 川北稔『砂糖の世界史』
  • 井筒俊彦『イスラーム哲学の原像』
(5)人間について(1)
  • 白川静『孔子伝』 

 

4 娯楽(6)

(1)文学(3)
  • 前野直彬『精講 漢文』
  • D.H.ロレンス『息子と恋人』
  • 『フラナリー・オコナー全短編』
(2)芸術(2)
  • 郡司正勝『かぶき入門』
  • 布施英利『ヌードがわかれば美術がわかる』
(3)生物(1)
  • コンラート・ローレンツ『ソロモンの指輪 動物行動学入門』

 

5 (空白)(5)

  • シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』
  • ジェイムズ・リーバンクス『羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季』
  • 谷口功一『日本の夜の公共圏:スナック研究序説』
  • 伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』
  • 鴻上尚史『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』 

 

6 仕事に活かす(1)

(1)語学(1)
  • 鈴木建二『英単語の語源図鑑』

 

自分で振り返ってみて 

カテゴリごとに結構偏りがある。 特に多いのは、①「方法を探求する」テーマの「思考の働かせ方」カテゴリ、②「世界を把握する」テーマの「数理的世界観」カテゴリ、③同じテーマの「日本について」カテゴリということがわかる。

逆に少ないのは、「仕事に活かす」テーマ。仕事で活躍するより、自分の興味のあることを知りたい気持ちが強いのだとわかる。唯一挙げてある語学についても、別に仕事専用の技能ではなく、むしろ独学の方で活用できる技能だ。

 

三浦つとむのような過去の独学者たちにならって、仕事は仕事としてこなしつつ、本業は「研究」と言えるような生活ができたら……いいのだが。 

 

これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得

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