校長室だより
「夏休みの生徒の活動や活躍」 平成30年8月24日更新
金光学園では昨日(8/23)、中1~高2の5学年で、2学期の始業式を行いました。(高3は9/1)1学期の終業式が7/28だったので、以前40日以上あった頃と比べると、決して長い夏休みとは言えません。しかし、生徒達はこの夏休みに国内外での研修をはじめ、部活動やボランティア活動でも大変頑張りました。今回の「校長室だより」では、そのいくつかを紹介させていただこうと思います。
A.ボランティア活動など
先月の西日本豪雨災害では、「晴の国」「災害の少ない岡山県」で、真備町を中心に甚大な被害が発生しましたが、この夏休みに生徒や教職員も個人やクラスや部活動の有志などで、多くの者が被災地のボランティアに参加しました。特に7月31日と8月1日には、合せて約100人の生徒や教員とで真備町の避難所になっている3小学校(二万小 薗小 岡田小)に行かせていただきました。トイレや洗面所・廊下や教室や学校周辺の清掃、物資の整理や運搬をはじめ、様々な活動をさせていただきました。(テレビやフェイスブックでも紹介)
私自身は、若くない年齢で、どれほどの手伝いが出来るだろうかと、心配しながら参加しましたが、生徒達の元気に励まされ、被災者の方々の感謝や御礼の言葉に反対に応援されたような気持ちなり、酷暑の中ではありましたが、元気に活動させていただくことができました。そして今回のボランティア活動を通じて大きな感動をいただいたのであります。
それは薗小学校を訪れた時のことです。校門前に公民館があり、お年寄りの避難所になっていたのですが、そこを6~7人の女子のグループが訪問し、お年寄りと交流しているというので、私ものぞいてみました。15~16人おられたお年寄りは、ほとんど80代・90代の方々で、この度の水害で、住んでいた我が家や、生活されていた施設が大きな被害を受けた方々でした。そのお年寄りの方々と、学園の生徒達が笑顔一杯で話しているのです。1時間以上お話をしたり、交流したりして、最後に別れる時に、一緒に歌を歌おうということになりました。「上を向いて歩こう♪」なら一緒に歌えるのではと歌い始めましたが、涙を流されている方もありました。お別れには一人一人と握手をして帰らせていただきましたが、皆さんが「ありがとう ありがとう」と何度も何度もおっしゃり、目に涙をためておられたり、涙を流したりしておられる方もおられるのです。本当に喜んでいただくことができました。翌日そのお年寄りの一人の方からのお手紙を小学校の先生が届けて下さいました。この手紙を読んで、またまた感動して、こちらの方が涙がこぼれてきました。短いものなので以下に紹介します。
「金光学園の皆さん 今日は思いがけない来訪、本当にありがとう。この部屋に集まった老人達の多くは、一生の終り頃を、水害で住むところを失った者たちです。みんな明るい顔で、笑い顔をかわしていますが、心の深い所で泣いている者も多いのです。本当によく来てくれました。孫のような皆さんの顔はまるで花畑でした。形だけでなく、校長先生もいっしょでした。何でもないようで、大変なことです。ありがとう。本当にありがとう。生徒の皆さん、今日のことで、この世の中に色々なことがあり、色々な人がおり、色々な気持ちが有ることを知ってくれました。皆さんのこれからに、きっときっと大切な勉強になったに違いありません。ありがとう。そして皆さんの素敵な学園と皆さんのこれからが、明るく明るく幸せに満ちたものになりますように」平成30.7.31 真備薗分館 避難者より
と言うものでした。ボランティアに行かせてもらって、私達の方が大きな感動をいただいたようなことでした。ボランティアのことでは、そんな中で山口県の周防大島でのあの二歳の子どもを助けた尾畠春夫さん(78歳)のことが伝えられました。「ボランティアは恩返し、世間から受けた恩を返しているだけ・・」と言われているその姿勢や姿に大きな感動を受けたのは皆さんも同様であったと思います。尾畠さんは東日本大震災の時には、軽四で3日間かけて、南三陸町にボランティアに行かれたそうです。2004年の新潟中越地震では500日もボランティアをされています。この度もあのニュースが報道された後には、呉でボランティアをなさっておられます。本当にすごい人であります。私など、真備町へのボランティアに参加するにあたって、自分のような年寄りでも大丈夫だろうかと考えたことが恥ずかしくなってしまいました。暗いニュースが多い中で心が暖かく、明るくなり、元気をもらった嬉しいニュースでした。
B.夏休みの国内外での主な研修
次にこの夏休みに多くの生徒達が、様々な研修会などに参加しました。主なものを紹介します。
- 韓国のインチョン英語村研修(7/30~8/6)には、中2~高1までの22名が参加し、1週間あまり、オールイングリッシュで研修や交流を行いました。特にロシアや韓国の生徒との交流はとても素晴しいものになりました。間の日には一緒にソウル市内観光も楽しんだそうです。
- その他の海外研修 ユネスコ協会や自治体(笠岡市、浅口市など)が行う10日間前後の海外研修に応募し、5名がそれぞれ参加しました。
- イングリッシュ ビレッジ(前期7/30~8/1 後期8/20~22)は校内でベルリッツからネイティブの先生に来て頂き、それぞれ3日間の英語オンリーでのコミュニケーションに取り組みましたが、前期と後期合せて中1と中2の72名の生徒が参加しました。
- イングリッシュ キャンプ(8/6.7)遙照山の藤波キャンプ場で中高25名の生徒が参加しました。暑い中ではありましたが岡山大学の留学生4名も参加し、キャンプ生活の中でコミュニケーションを取りながら、ゲームやバーベキューなどを楽しみ、交流しました。
- 高1サマーチャレンジ(学習合宿 8/10~12)今回初めての試みでしたが、高1の特進クラスの生徒や総進クラスの希望者(約70名)によって、2泊3日の学習合宿を行いました。宿泊は金光教の北ウイング光風館をお借りし、午前午後の勉強は学校で行いました。学習への取り組みでは卒業生(大学生)も20名も参加してもらい、勉強を教えてもらったり、取り組みへのアドバイスをしてもらったりするなど、大変有意義な学習合宿となりました。
- 東京グローバル研修 (8/2~4 東京)中3~高2までの38名の生徒が参加しました。 ドイツ大使館訪問、東京オリンピック村建設の見学、東京大学での研修、上野研修など、それぞれ素晴しい研修の機会になりました。ドイツ大使館訪問は、昨年「EUがあなたの学校へやってくる」というプログラムで、昨年ドイツ大使自らお越しになったことがご縁で実現しました。またオリンピックを2年後に控え、オリンピック村建設の見学や研修は、本校卒業生の長谷工コーポレーション辻範明社長が、母校の後輩のために何か役に立てればとの思いで実現したものでした。
- その他の主な研修
大田記念病院体験研修(7/30 40名参加)
ユネスコみらいミーティング松山(7/28.29 松山市 8名)
JICA中国主催「高校生国際協力プログラム」(7/28・29広島 2名)
「広島ジュニア国際フォーラム」(8/19~21 広島市 2名)C.部活動の活躍(夏休みの中国大会や全国大会)
最後にこの夏休みに限っての中国大会や全国大会に出場した部活動について報告します。
(1)陸上競技部 高2 山下朋紀(8種競技 中国優勝→インターハイ3位)
高2 土屋健太郎(やり投げ 中国優勝→インターハイ8位入賞)
高2 眞田明日香(砲丸投げ 中国2位→インターハイ)
中3 安福柊汰(110Mハードル 県大会2位→全国大会出場)
(2)少林寺拳法 高3 佐藤謙成(男子単独演舞 県優勝→インターハイ準決勝進出)
女子団体(団体演舞 県優勝→インターハイ)
中学少林寺拳法部(県大会→全国大会へ7人出場)
(3)中学男子バレーボール部(県大会準優勝→中国大会準優勝
→全国大会予選リーグを1位で突破、
決勝トーナメント進出)
(4)中学野球部(県大会準優勝→中国大会ベスト8)
(5)音楽部吹奏楽団(松本市 全国総文祭に岡山県代表として出場 )
(6)中学生物部(マリンチャレンジプログラム2018中四国大会優秀賞
→2月の全国大会)以上のようにこの夏休みも様々な分野で生徒達は頑張りましたが、今回はその報告を中心にさせていただきました。生徒達には、これらの貴重な経験をこれからに生かしていって欲しいと思います。
なお、2学期は生徒会二大行事があります。文化祭(ほつま祭)は9/8(土)・9(日)に、体育会は高校が9/11(火)、中学は9/30(日)に開催します。文化祭では2日間で数千人のお客さんが来場されます。文化祭と中学体育会はオープンスクールも兼ねていますので、是非ご来場下さい。