生まれつき茶髪の女子高生が、黒染めするよう学校から強要された問題で、大きな注目を集めた「ブラック校則」。
他にも「教科書やノートは毎日持ち帰らなければならない」「生理中でも水泳の授業に参加させられる」など、学校現場における行きすぎたルールや指導が、各地から問題提起されています。
そんな中、「校則で下着の色は白と決められている学校がある」という報道を見たある“下着屋さん”が、「下着屋として言わずにはいられなかった」と投稿したツイートが話題を呼んでいます。
「下着が透けないように」と言うけれど…
投稿したのは、女性向けランジェリーショップ「BODY FOCUS inner collection」(@body_focus)で、マネージャー兼SNS担当を務めている山田さん。
校則で下着の色を白と指定する理由の一つとして、「透けないようにするため」が多く挙げられていることを知り、実際はどのような色が透けやすいのか、検証して伝えたいと考えました。
方法はごくシンプルなもの。肌の色に近い背景の上に、白、ピンク、水色、ベージュ、赤、紺の布地を並べ、その上から制服のブラウスをイメージした白い布を重ねました。
画像を見ると、白やピンク、水色など、肌よりも薄く淡い色の方が、背景からはっきりと浮き上がり、透けて見えやすいことがわかります。
「元々、透ける色、透けない色というのは、インナー業界では共通認識としてあったのですが、意外と知られていないんだなと改めて思いました。なるべくぱっと見てわかりやすいようにと思い、検証してみました」
BuzzFeed Newsの取材にそう語る山田さんは、こうした校則があることに、まず驚いたと言います。
「私が見た記事には、インナーも禁止されているとか、下着を取り上げられてノーブラで過ごした子がいるとも書いてあり、何のための校則なのかな?と疑問に感じました」
「間違った情報で女の子が困るのは嫌」
その上で、山田さんが「下着屋」としてまず感じたことは、「『白い下着は透けない』という間違った情報が広まることで、女の子たちが困るのは嫌だな」ということでした。
「実際に店頭で、親御さんからこうした相談を受けることもあります。校則を破るようにとは提案できないので、キャミソールなどのインナーの着用をおすすめしています」
教育関係者や識者でつくる「ブラック校則をなくそう!プロジェクト」が今年2月に実施した全国調査によると、10代の回答者の6人に1人が、中学時代に「校則で下着の色が決められていた」と回答しました。
11万回以上リツイートされ、大きな反響を呼んだ山田さんのツイート。
山田さん自身、今回のツイートをきっかけに「知らず知らずのうちに下着を作る側にも買う側にも、『学生は白の下着』というイメージができあがっていることに気付かされた」と話します。
「もちろん白の下着が好きで着る子もいるでしょうし、そもそも下着の色を学校が指定すること自体、必要だとは思えません」
「でも『下着屋』である私たちは、いつでも女の子たちの味方であり続けたいなと思いました」
Saori Ibukiに連絡する メールアドレス:saori.ibuki@buzzfeed.com.
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