Googleは5月に行われたGoogle I/O 2018で、Chrome OS上でLinuxアプリを動かせるようにすると発表していました。これまでもChrome OSではCroutonなどのツールを使い、Linuxを動作させることができましたが、それとは違い、Chrome OS自身がLinuxの仮想マシンを搭載し、Chrome OS上から直接Linuxアプリをインストール・起動できるようにするものです。

実際に、開発バージョンのCanaryとDevチャンネル向けでは、すでにLinuxアプリのサポートが開始されているのですが、残念ながらすべてのChromebookが対象となるわけではないようです。

Chrome OS上で動作するLinuxアプリは、保護されたコンテナ内で実行され、有害なソフトがChrome OSのメインシステムに干渉するのを防ぎます。このためにvsockというLinuxカーネルが採用する仕組みを使うのですが、これがLinuxカーネル3.14以前には適用できないとのこと。その他のセキュリティパッチ適用にも問題があり、3.14以前の古いカーネルを使うChromebookはLinuxアプリのサポート対象外になるそうです。

Redditでまとめられていた、サポート対象外となる機種は下記の通り。

• AOpen Chromebase Mini (Feb 2017; tiger, veyron_pinky)
• AOpen Chromebox Mini (Feb 2017; fievel, veyron_pinky)
• ASUS Chromebook C201 (May 2015; speedy, veyron_pinky)
• Acer C670 Chromebook 11 (Feb 2015; paine, auron)
• Acer Chromebase 24 (Apr 2016; buddy, auron)
• Acer Chromebook 15 (Apr 2015; yuna, auron)
• Acer Chromebox CXI2 (May 2015; rikku, jecht)
• Asus Chromebit CS10 (Nov 2015; mickey, veyron_pinky)
• Asus Chromebook Flip C100PA (Jul 2015; minnie, veyron_pinky)
• Asus Chromebox CN62 (Aug 2015; guado, jecht)
• Dell Chromebook 13 7310 (Aug 2015; lulu, auron)
• Google Chromebook Pixel (Mar 2015; samus)
• Lenovo ThinkCentre Chromebook (May 2015; tidus, jecht)
• Toshiba Chromebookk 2 (Sep 2015; gandof, auron)

GoogleのChroembook Pixel(2015)も対象外となるのがやや意外ですが、すでに3年前の機種となるので仕方がないことなのかもしれません。

現行機種であればほぼ問題はなさそうですが、もしLinuxアプリを目当てにChromebookの購入を検討している人は、カーネルバージョンも気にしたほうが良さそうです。