このサイト「自由主義翻訳所」は、ヨーロッパの自由主義・古典的自由保守主義の文献を日本語に翻訳する目的で、週刊リバティを引き継ぎ開設されました。
自由主義とは財産の私有化イデオロギーです。すなわち、すべての財産が私的(排他的)に所有されることを提唱します。財産を私有せしめよ、財産を所有者に任せよ。私有財産制の下では自然秩序が確立し、資本と家族、市場と国民、貴族政と教権政が自ずと繁栄するでしょう。――自由主義者いわく、レッセ=フェール・エ・レッセ=パッセ、ルモンド・ヴァドルイメム。
日本の自由主義体制は、畏れ多くも聖武天皇が七四三年に発布あそばされた墾田永年私財法を介して、荘園制の下、絶対的・相対的無縁所で、約千年間花開きました。日本の自由主義政策は主として、江戸時代には田中丘隅、明治時代には田口卯吉が、戦後は山本勝市と村田稔雄が提唱しました。日本の自由主義伝統は、『封建主義者かく語りき』の呉智英と『自由主義者かく語りき』の木村貴が再発見しました。日本の自由主義翻訳は、かつては田口卯吉が、今は岩倉竜也が尽力しています。
ヨーロッパ人たちは我々日本人と同じく自由主義中世を経験しましたが、彼らのギリシア哲学とカトリック宗教は、日欧共通の遺産たる自由権を、我々より徹底的に解明するよう彼らを導きました。我々はヨーロッパ自由主義から多くを学ぶことができます。――これまで学んできましたし、これからも学んでゆくでしょう。
このサイト、自由主義翻訳所は、日本自由主義の恒久的伝統に即りつつ、翻訳の新たな力で日本古来の自由権――国体――を護持することにより、我々日本人の先祖から受け継がれた文化的遺産に報恩し、貢献することを宣言します。
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