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【スポーツ】

[バドミントン]日本女子団体、48年ぶり金 中国の6連覇阻止

2018年8月23日 紙面から

バドミントン女子団体で中国を破って優勝し喜ぶ日本チーム=ジャカルタで(榎戸直紀撮影)

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◇ジャカルタ・アジア大会<第5日>

 【ジャカルタ木村尚公、川村庸介】バドミントンの男女団体決勝で、女子の日本が5連覇していた中国を3-1で破り、1970年大会以来48年ぶり3度目の金メダルを獲得した。カヌースラロームは男子カナディアンシングルで2016年リオ五輪銅メダルの羽根田卓也(31)=ミキハウス=が2連覇、女子カヤックシングルの矢沢亜季(26)=昭和飛行機工業=は同種目で日本勢初の金メダル。競泳は男子400メートル個人メドレーで瀬戸大也(24)=ANA=が優勝し、萩野公介(24)=ブリヂストン=は2位に終わった。男子100メートル平泳ぎは小関也朱篤(26)=ミキハウス=が制し、200メートルとの2冠を達成。女子100メートル背泳ぎの酒井夏海(17)=スウィン南越谷=も優勝した。

 中国の牙城をついに崩した。高橋礼、松友の「タカマツペア」が金メダル獲得を決めると、見守っていた選手たちがコートになだれ込んだ。高橋礼は「自分たちが優勝を決めるなんて。なかなか味わえることじゃない」。2人を中心に歓喜の祝福が広がった。バドミントン女子団体で日本が48年ぶりにアジアの頂点に立った。

 2014年の仁川大会で日本は中国の前に1-3で準決勝敗退。タカマツペアが唯一の白星を挙げただけだった。同じ14年には国別対抗戦のユーバー杯でも決勝で中国に煮え湯を飲まされた。

 世界一にはなれない-。そんな空気を変えたのが、リオ五輪で金を取ったタカマツペアの存在だった。福島は「五輪で高橋さん、松友さんが金を取って『自分たちでもやれる』となった」と打ち明ける。金メダルコンビに追いつき追い越せの精神が、日本全体のレベルアップにつながった。

 日本が過去にアジア大会を制した1966年と70年は中国が不参加。日本が37年ぶりに優勝した今年5月の国・地域別対抗のユーバー杯も中国との直接対決はなかった。日本代表の朴柱奉監督(53)は決勝前夜のミーティングで、「中国を破ってこそ、本当の世界チャンピオンだ」とげきを飛ばしていた。高橋礼は「ユーバー杯優勝もうれしかったけど、一番のライバルは中国。そのライバルに勝って優勝するのは格段にうれしい」。宿敵を破ってのアジア王者だからこそ大きな意味がある。

 4年前は若手だったタカマツペアも、代表では最年長クラスになった。松友は「中国はまた上がってくる。自分たちもレベルアップしていかないと」。名実ともに世界トップに立った女子バドミントン。打倒中国の旗振り役となったタカマツペアは、東京五輪での連覇へ向かって突き進む。(木村尚公)

 

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