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【プロ野球】

日本ハム・清宮、昇格即弾2号!右翼席上段へ

2018年8月22日 紙面から

日本ハム-ソフトバンク 7回裏1死二塁、清宮が右越えに2号2ランを放つ(伊東昌一郎撮影)=静岡で

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◇ソフトバンク10-5日本ハム

 ソフトバンクが打ち勝って4連勝。1回にグラシアルの適時打と松田宣の2点打で3点を先制。5回はグラシアルの来日1号2ランと中村晃の3ランで加点した。東浜は6イニング1/3を3失点で3勝目。日本ハムは有原が崩れて3連敗。

   ◇

 高々と舞い上がった打球が右翼席上段へ突き刺さった。昇格即スタメン出場した日本ハムの清宮が7回、1死二塁から5月9日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来となる2号2ラン。代わったばかりのソフトバンク中田の138キロ直球を完璧にとらえた。

 「フォークも頭にあったけどうまく打てた。いったと思った。前の2打席がなかなか自分の形で打てなかった。硬さがあった。ピッチャー交代で間ができて、ちょっと力が抜けたかな。そんな感じです」

 首位西武の背中が遠ざかる中、栗山監督が起爆剤として投入したのがドラフト1位新人だった。とはいえ右肘の炎症が癒え、11日に2軍で実戦復帰したばかり。打撃に影響はないが、今はスローイングの距離を伸ばしている段階でシートノックにも入れていない。

 それでもこの日に出場選手登録。「チームとして今までと同じことをやっていたらダメ。優勝するためには違うことをしないと」と指揮官はいう。「打つ方は問題ない。周りには反対されたけど押し切ってね。みんなをねじふせた」と振り返った。そんな思いにも応える打席だった。

 この日試合が行われた静岡草薙球場は伝説の地だ。1934年の日米野球でベーブ・ルースと沢村栄治が対戦し、球場正面には2人の像が建つ。清宮は東京北砂リトル時代に世界一に輝き「和製ベーブ・ルース」と呼ばれていた過去を持つ。そんな選ばれし19歳が、圧巻の放物線を描いた。

 「この場所でまた1軍に上がれてホームランが打てた。父も静岡で(ラグビー・トップリーグ、ヤマハ発動機の)監督をしているし、いろんな縁が重なって打てたと思います。もっともっと良い結果を求めてやっていきたい」。再出発にふさわしい舞台で最高の一振りだった。 (土屋善文)

 

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