株式投資家のマネー・ヘッタ・チャンです。
私は、2004年から証券会社の株式ディーラーを14年間務め、年間ベースで負けなしの通算6億円近くの利益を稼ぎました(トレード記録は、こちらのブログをご覧ください)。
そして、2018年7月に専業トレーダーに転身し、日中に株価を見なくても安定して利益をあげられる手法にシフトしている最中です。
この記事では、ディーラーの経験を通じてわかった、成功した投資家の共通点が学べる本を7冊紹介します。
当然、私自身も何度も読み返している良書ばかりです。
これから株式投資を始める方や、もっと利益をあげたいと思っている方に、ぜひ読んでいただきたいと思っています。
目次
1. 『ゾーン』
ゾーン 「勝つ」相場心理学入門
著者:マーク・ダグラス
レビュー
私が真っ先にオススメする一冊で、他の多くの投資家も推奨しており、心理が何より根本になるという事を気付かせてくれる名著です。
一貫して成功しているトレーダーに共通する能力は何か?
という、誰もが知りたい能力について、書かれています。
その習得には、普通とは異なった思考法が必要となるため、トレーダーとして大成する人は非常に少ない。という具合に、身も蓋もない内容が続いたりします(苦笑)
- 大半のトレーダーが、成功者のリスクの考え方を分かっていない
- リスクを取るだけではなく、リスクを許容する方法
- 多くの成功者たちが、トレードでは悲惨な結果に終わってしまう大きな理由は何か
- トレードの感情面でのリスクを排除するために解消すべき事は何か
などのマーケットのルールが言語化され、わかりやすく紹介されています。
トレード経験がある人ほど学びが多い一冊です。ぜひ、手に取ってお読み下さい。
2. 『ファスト&スロー(上)(下)』
ファスト&スロー (上)
著者:ダニエル・カールマン
レビュー
2017年に、行動経済学の分野でノーベル経済学賞を受賞した、ダニエル・カーネマン氏という大学教授の著書です。
行動経済学とは、経済や金融を心理学的な視点から研究する学問のことです。
近年のビックデータ解析や様々な社会実験から、人のちょっとした環境や人との会話や関係性の違いが、私たちの行動に大きく影響していることがわかってきました。
個人投資家として、自分のメンタルがどういったものに影響を受けるかを知っておくことは、勝てる投資家になるための必須事項です。
人間は必ずしも合理的な行動をしないということを、本書では何回も教えてくれます。投資で勝つには、合理的な行動を取ることが最重要です。
一つ一つはここでは書きませんが、プロスペクト理論、現状維持バイアス、双曲割引、損失回避、ピークエンドの法則、保有バイアスなど、投資家として知っておくべき内容が満載です。
この本をしっかり理解すれば、人生にも役立つこと必須の一冊です。
なお、下巻もあり、併せてお読みいただければと思います。
さて、これまでの2冊は、心得や理論の内容でしたが、次に紹介するのは、投資でズバ抜けて成功した投資家たちの投資法、人生観について書かれた本です。
まずは、何十年も前から発刊され続けているあのシリーズの、記念すべき一冊目です。
3. 『マーケットの魔術師』
マーケットの魔術師
著者:ジャック・D.シュワッガー
レビュー
マーケットの魔術師を読むと、成功した投資家たちの投資法は千差万別だということがわかります。
スキャルピングという、一瞬の値動きから利益を得る投資家もいれば、会社の成長を読み解き、何年も保有して数倍、数十倍の利益を得る人もいます。
また、マクロ経済の先行きを予想して利益を得る投資家もいれば、空売りで利益を得る人もいて、手法は投資家の数だけあります。
この本の中では、名投資家の手法と正反対のこともしょっちゅう書かれていて、読んでいて非常に面白いです。
例えば、トム・ボールドウィン氏は、「金銭的な観点でトレードするな、損が出ているトレードでも慌てて手仕舞わずに、タイミングを待て」と説いています。
一方、エド・スィコータ氏のトレードルールの一つ目は、「損切りは早く」です。
この正反対の投資スタンスも、投資手法の出発点が違うからです。自分に合った投資法のヒントがこの本にはあります。
さて、実力で素晴らしい成績を残した投資家たちを紹介した本の次は、運を実力と勘違いした投資家の本です。
4. 『まぐれ』
まぐれ 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
著者:ナシーム・ニコラス・タレブ
レビュー
2008年のリーマンショックから10年が経ちました。
この10年間は、世界的な金融緩和の結果、世界の株価は右肩上がりに上昇を続け、目立った暴落はありませんでした。
小規模なショックはありましたが、正しい銘柄を正しく買って正しくホールドしていれば、とても儲かった10年だったのではないでしょうか。
逆に、私が経験した2006年のライブドアショック、リーマンショックの暴落は、どんなに正しいことをやっても上手くいかない時代でした。
本書では、
- 自分の能力に見えて、実は運だったもの
- 必然だと思われていたものが、実はたまたまだった
という話が、次々と出てきて、私たちがどれだけ偶然を当然と受け止めてしまっているかを気付かされます。
この10年の上昇相場で大きな利益をあげた投資家たちは、下げ相場が来れば、その成績がまぐれでないか試されるはずです。
その前に、ぜひ読んでほしい一冊です。
なお、この本は、2007年に全米で100万部以上売れたビジネス書ですが、発行翌年にリ-マンショックが起きたことはまぐれです(笑
では、まぐれではない投資法には、いったい何があるのでしょうか?
まぐれではなく、実際に私が実践し、実績を出せた投資法を書いた書籍を最後に3冊紹介します。
どれも、具体例を交えて根拠と一緒に丁寧に解説しているのが特徴です。
自分で一からトレードルールを作るのではなく、実際に成果をあげている投資家の手法を真似することが、成功への近道です。
5. 『 ”夕凪式”株式システムトレード講座』
イベント投資でゆったりはじめる “夕凪式”株式システムトレード講座
著者:夕凪
レビュー
「優待タダ取り」という言葉を投資業界に広めた、イベント投資の第一人者である夕凪氏の記念すべき一冊目です。
イベント投資の効果が持続しやすいのは、ルール上それに従わざるを得ない制度上の欠陥があったり、いつまでも変わらない人間の性質を突くからです。
とはいえ、それを見つけるのは簡単ではありません。
なぜなら、多くの人に知れ渡ってみんながやるようになると、徐々にリターンが下がってしまう傾向があるからです。
しかし、この本には、自分自身の投資法を見つけるヒントが実例付きで載っており、アイデアの種の見つけ方、そのデータの取得方法、検証方法まで、記述されています。
今では絶版になってしまい、プレミムがついてしまっていますが、どこかで見つけたら入手していただきたい一冊です。
次にオススメする実践的な本は、こちらです。
6. 『サヤ取り入門』
サヤ取り入門
著者:羽根 英樹
レビュー
この本は、「サヤ取り」について書かれた名著です。
サヤ取りのメリットは、リスクを自分できちんとコントロールして真剣に取り組めば、他の売買手法よりも有利であるという点です。
損切りを頻繁にする手法ではなく、取れるチャンスで大きく稼げるので、着実に利益をあげていきたい投資家に、ぜひ読んでほしい一冊です。
なお、本書で最も印象に残ったのは、
『ギャンブルにおいて“少額でもいいから毎回勝ちたい”と考える性格は、プライドが高い人ほど、強く現れる。
彼らにとって負けていることは屈辱で、「なんとか取り戻そう」とする想いが人一倍強い。
逆にいえば、彼らは“小さな損に目をつぶることができないタイプ”ということでもある。
そして、多くの回数勝とうとするため、一度に多額の資金を用いることを辞さないのも、プライドが高い人の特徴である。』
という一文です。私はこれを読み、コツコツ毎回勝ちたいという欲求が、プライドから来ていることに気付かされました。
そして、以後の取引で、プライドという無駄な感情に左右されないように強く意識したお陰で、成長することができました。
いよいよ、最後に紹介するのがこちらです。
7. 『株 勝率80%の逆張りシステムトレード術』
株 勝率80%の逆張りシステムトレード術
著者:斉藤 正章
レビュー
日本のシステムトレードの普及に多大な貢献をした、斉藤正章氏の一冊です。
以前、私は逆張りメインで投資をしていましたが、イマイチ利益を上げられませんでした。
この本で、斉藤氏は、莫大なバックテストの結果から、
- どのタイミングで逆張りするのが最も効率的か
- どのタイミングで利益を確定するのが最も効率的か
を自分のスタイル毎に検証しています。
私にとって、これは画期的でした。なぜなら、今まで経験と勘でやってきた投資手法が間違っていたと気付かされたからです。
システムトレードを学ぶことで、裁量(自分の意志)でトレードをしながらも、ブレーキとアクセルの踏む加減を知ることができた一冊です。
もちろん、逆張りだけでなく、順張りやボックス(もみ合い)相場でも利益を得る方法を探すこともでき、自分の手法を磨き直すのにも最適です。
まとめ
ご紹介した本はいかがだったでしょうか?
今回、このような記事を書くことになり、今まで私が読んだ本を振り返ることができました。そして、最近の私は、だいぶあるべき姿と離れてしまっていることに気付かされました。
というのは、今はディーラーを引退し、仕事でトレードしていた時ほど売買はしていません。
そのため、当時の”学びたくて仕方なかった情熱”を忘れかけており、最近の自分は投資家としてまだまだ未熟であることを痛感させられました。
人は、常に向上心を持っているべきなのです。
みなさんが投資を学ぶ中で、今回紹介した本たちが少しでもお役に立てば幸いです。
おまけ
最後の最後に、記事の中で載せられなかった本を3冊ご紹介します。個人投資家の熱い投資体験を学べ、読むだけでワクワクする内容です。
興味がありましたら、ぜひお読みください。
- 『世紀の相場師ジェシー・リバモア』
著者:リチャード・スミッテン - 『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』
著者:マイケル・ルイス - 『フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち』
著者:マイケル・ルイス