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【インタビュー】田村ゆかりがニューシングル「永遠のひとつ」について語る!
2018/8/21
ニューシングル「永遠のひとつ」が発売中の田村ゆかり。その制作秘話を聞いたインタビューが、発売中の『アニメディア9月号』に掲載されている。「超!アニメディア」では記事内でお届けしきれなかった部分も含めたインタビュー全文をご紹介する。
■1クールの作品でOPを2曲歌うのは、めったにないチャレンジ
──「永遠のひとつ」は、爽やかでキラキラとした楽曲ですね。
私の曲はすべてコンペで決めさせていただいています。明るくアッパーな曲がいいなと思って探していたのですが、自分のなかのイメージとうまく合う曲となかなか出会えなくて。そこで浮上したのがこの曲で、当初のイメージにあったアッパーな曲というわけではありませんでしたが、夏らしい爽やかさがあることも重視していたので、この曲に決めさせていただきました。
──どうして「夏らしい爽やかなものを」と?
アニメ『ISLAND』側からは、どういう曲にしてほしいなどの指定が特になかったのですが、アニメ自体が島のお話ですし、私個人の好みで“夏っぽく、海っぽい”曲がいいなと思いました。その後、歌詞をお願いする際には、「完全にアニメに寄せなくてもいいのですが、少し意識してください」と伝えて書いていただきました。なのでアニメのストーリーも感じながら楽しんで聴いていただけるものになったと思います。
──歌ったときは、どんなことを意識しましたか?
子どものときに聴いていた、夏の清涼飲料水のCMソングのような、さわやかなイメージがいいなと思っていました。だからレコーディングでは、その子どものときのイメージを心に持って歌った感覚です。それに夏って、開放的でワクワクする気持ちになるところがあるので、聴いてくださった方にも、そういう気持ちになってもらえたらいいなと思っていました。
──カップリング曲の「Closing Tears」は、逆にしっとりとしたバラード曲ですね。
実はちょっと変則的な形で、基本的には「永遠のひとつ」がOPテーマなのですが、「Closing Tears」も、OPとして流れます。これはいろいろ話すとネタバレになってしまうので、あまり説明できないんですけど……。ただこちらに関しては、アニメ側から「大人っぽくしてほしい」という指定があって。きっと「永遠のひとつ」と差別化をしてほしいということだと思ったので、バラードにしました。イメージとしては“冷たい水の底”といった感じで、歌詞も悲観的というか、絶望的な雰囲気にしたいと作詞担当の方にお願いして書いていただいたので、「永遠のひとつ」とはまったく対照的な曲になっています。
──こういう曲調がOPテーマになるのは、少し意外な感じがします。
普通はOPで選ばないような、むしろEDっぽい曲調だと思います。でも、1クールの作品でOPを2曲歌わせていただくのは、めったにない機会なので、あえてチャレンジしました。アニメを観て聴いてくださった方が、どんな反応を示してくれるのか、すごく気になるところです。
──両方ともピアノとストリングスが共通して入っていて、その音が印象的でした。
私が個人的に、ギターよりもピアノの音が好きなので、曲を選ぶときに無意識のうちにピアノが印象的な曲を選んでいたかもしれませんね。
──「永遠のひとつ」は、MVが公開されています。海がすごくきれいな映像ですね。
MVの監督から「島で撮るイメージなんですが、沖縄ではなく、式根島や新島はどうでしょう?」とアイデアをいただきました。ちょうどアニメ『ISLAND』の舞台になっている島が新島をモデルにしていたので、新島に行って撮影することになったんです。
──学校のシーンも新島にある学校で?
そうですね、あれも島内に実際にあった学校で撮影させていただきました。海水浴ができるような砂浜には行けなかったんですけど、海がすごくきれいでした。シーズンオフだったこともあってスタッフ以外の人とはほとんど会わなくて、きれいな海と島を独り占めした気分で最高でした! 緑もすごくきれいで、トトロが出てきそうだなって。ただ屋外撮影では虫に悩まされましたけど、それも自然が豊かな証拠ですね(笑)。そのぶんいい映像が撮れたと思います。
■ゆかりっくFes’18 in Japanではヘッドライナーとして出演!
──今回のシングルには4曲が収録されています。あとの2曲のうちのひとつ「ジェラシーのその後で」は、ホーンセクションの音が入ったバンドサウンドですね。
タイトルに反した明るい曲調なので、いい意味での裏切りがいちばんあるんじゃないかと思います。「ジェラシー」と出てくるので、「また暗い曲がくるのかな?」と思ったら「めっちゃ明るいじゃん!」と。1、2曲目とのバランスも考えて、アッパーチューンを入れたいなと思いました。
──ライブで盛り上がりそうな曲ですね。
そうですね。曲のノリがすごくいいので、ライブで歌ったときにより盛り上がるためにも、ファンのみなさんにはがんばってこのノリについてきてほしいです!
──ちなみに、歌詞に<ハッピー>という言葉が出てきますが、田村さんが今ハッピーになれることは何ですか?
う~ん、何でしょう? サッカーは好きですけど一喜一憂があるので、総じてハッピーというわけではないですし。趣味があまりなくて、食べ物にもそれほどこだわりがないので……。仕事現場で、出番がなくてロビーでボ〜ッとしているときとか(笑)?
──また「SUKI KIRAI」は、おしゃれなEDM系ナンバーで、メロディーっぽくなく淡々と歌っている感じがかっこいいですね。
こういう曲は、今までもなくはなかったのですが……。いくつか候補があって、すべて試しに歌ってみた結果、単純にこれがいちばん好きだったので決めました。ほかの候補曲は、もう少し歌メロディーがはっきりした曲で、4曲目はあまり歌っぽくないほうが面白いかなと思ったので。
──ライブで、どんな風に歌われるか楽しみです。ライブと言えば、10月に開催される『ゆかりっくFes’18 in Japan』に出演するとのこと。
はい。私以外にも、メタルサウンドの“120600mAh-Metal Ampere Hour-”さん、フリーランスアイドルの神楽坂ゆかさん、フォークデュオの風の香りと太陽さんなど、本当にいろいろな方が出演するフェスです。私もヘッドライナーとして出演します。みなさんも楽しみにしていてください。
──どうしてフェスに出ようと?
以前とあるフェスに行ったことがあって、すごく楽しかったんです。でも私のファンのみなさんは、いわゆるフェスにはそんなに馴染みがないかな? と思うので、“フェスってこんなに楽しいんだよ!”と、知ってもらえたらと思って。フェスは、ステージはもちろん、“フェス飯”など楽しみがたくさんあるので、お祭りを楽しむようなつもりで、全体を通して楽しんでもらえたらうれしいです!
<プロフィール>
【たむら・ゆかり】2月27日、福岡県出身。アミュレート所属。『HUGっと!プリキュア』ルールー・アムール/キュアアムール役、『魔法少女リリカルなのは』シリーズ・高町なのは役、『STEINS;GATE』シリーズ・阿万音鈴羽役など。声優として話題作に多数出演している。昨年プライベートレーベル「Cana aria」を設立し、第1弾シングル「恋は天使のチャイムから」と、ミニアルバム『Princess ♡ Limited』をリリース。
<ニューシングル「永遠のひとつ」情報>
発売中
Cana aria
初回限定盤:2,160円/通常盤:1,512円
表題曲は、アニメ『ISLAND』のOPテーマで、夏らしい爽やかさのある、キラキラとしたポップナンバー。カップリングには、同アニメの特別OPテーマで、しっとりとしたバラードである「Closing tears」のほか、ホーンセクションの入ったバンドサウンドが印象的な「ジェラシーのその後で」、おしゃれなEDMサウンドに乗せてクールなボーカルを聴かせる「SUKI KIRAI」を収録。
初回限定盤
通常盤
取材・文=榑林史章
⽥村ゆかり公式サイト
http://www.tamurayukari.com
⽥村ゆかり公式ツイッター
twitter.com/yukari_tamura