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中村倫也が「ミス・シャーロック」で滝藤賢一とバディに。「困ったらお互い目で訴えかけるんです(笑)」

 世界一有名な探偵、シャーロック・ホームズとその助手であるジョン・ワトソンの謎解きを、現代の東京を舞台に、そして2人を女性に置き換えた全く新しいHulu×HBO Asiaによる共同製作の連続ミステリードラマ「ミス・シャーロック」が、4月27日からHuluで配信スタート、世界19カ国で同日より放送される。シャーロックを竹内結子、相棒・橘和都を貫地谷しほりが演じる話題作で、警視庁捜査一課の礼紋警部役の滝藤賢一と共に事件の捜査にあたる刑事・柴田巡査部長に扮(ふん)するのは、1月期に放送された「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)でのDV夫役が強烈なインパクトを与え、現在、「崖っぷちホテル!」(日本テレビ系)でもクセの強い料理人を好演中の中村倫也。確かな演技力で注目を集める中村に、作品の魅力、役について、そして共演者との現場での様子を聞いた。

──今回、前代未聞の大胆な解釈でドラマ化されることになった「ミス・シャーロック」のお話を聞いた時はどう感じましたか?

「子どもの頃に、『シャーロック・ホームズ』の小学生向けの本を読んだりして、推理ものが好きだったんです。今作は、トリックを使った推理ドラマの面もありますが、人間ドラマの部分もあり、幼い頃から触れていた『シャーロック・ホームズ』の日本オリジナル作品ということで、しかもそれが女性2人というのは面白いなと思いました」

──中村さんが演じる柴田という役は原作にはない役柄ですが、どんな役どころでしょうか。

「シャーロック、和都、礼紋ときて、柴田ですからね。柴犬からきたんでしょうかね(笑)。柴田は真面目で、自分の考える警察像があり、先輩から教えられた理想の警察像を追っている。それなのに、自分より人間としてしっかりしていないシャーロックにことごとく謎を解かれて、やっかんだり、事件解決に関して彼女を頼ることについてジレンマもあったりするんです。ただ、一番優先すべきは事件解決と、少しでも被害者や家族が救われることだとも考えていて、シャーロックの能力に対しても負い目を感じているんだと思います」

──そんな真面目で熱血漢の柴田を演じるに当たって、気を付けていることはありますか?

「滝藤さんが演じる礼紋と柴田のコンビはお約束というか、ちょっとした箸休め的なことを求められていたりするんですよ。そういう意味では、作品全体の流れやシーンの入り方とか、礼紋とのコンビネーションというのが、この役の生命線になってくるのかなと思います。なので、最初に現場に入った時、滝藤さんとどう演じるのがいいか探り探りなところもあったのですが、基本的に柴田という刑事が、礼紋やシャーロックたちのような浮世離れしている感じの2人から、混乱させられたり、あたふたしたりするところが肝になってくるのかなと思っています」

──柴田とバディを組んで事件の捜査に臨むのが、出世のためにシャーロックを利用する礼紋警部ですが、礼紋を演じる滝藤さんとの共演はいかがですか?

「楽しいですよ。滝藤さんはいい人です。温かいですし。滝藤さんはとても懐の深い方なので、とりあえず何かトライするというやり方をさせていただけて、とても気持ちよく演じることができました。お互い、自分の芝居とか立ち位置が不安になったり困ったりしたら、お互いを見るという、目線で訴えかけるんです(笑)。『このシーン、やたら滝藤さんがチラチラ見てくるな』と思ったり、『今日は俺がたくさん滝藤さんのことを見たな』とか(笑)。同じ目線でそうやって作ってくださるのは、後輩が言うのもおかしいことですが、ちゃんとお互いを生かし合って、助け合って演じられているのかな」

──ほかのレギュラーキャストの方々との結束力はいかがですか。

「ほかの作品などで自分がゲストで関わる時はとても緊張するし、すごく探り探りでやるんですが、今回の現場は主演の竹内さんも貫地谷さんも、滝藤さんもとても温かくて平和な方たちなので、自分がゲストでこの現場に来ることになってもとても居やすいだろうなと感じました」

──本作は世界19カ国で放送されますが、世界に向けて感じるところはありますか?

「個人的なことを言うと、たまに何かの記事で『夢はハリウッド進出です!』なんていう俳優さんがいるんですが、『日本も負けてねえぞ』って思うんです。僕は、日本の作品は映画でもドラマでも舞台でもなんでも、世界に通用するというか、見つけてもらえたらいいなと思っていて、そうするともっとお金と時間を使えるコンテンツを作れるようになるのにと感じています。今回も、世界を意識していないと言うとうそになるし、でもあくまで現場レベルの意識では、日本のお客さんに対して自分たちがいいものを作って、まずは見ていただくことが大事で、そのうえでお口にあえばいいかなと」

──シャーロックは、誰にも負けないほどの天才的な推理力を持っていますが、中村さんにとって誰にも負けない能力はありますか?

「たぶん、そういう誰にも負けないと言えるものがないから、今こうやっているんじゃないかなと思うんです。『私は人に負けないものがあって特別な一人だ』なんて希望的観測を抱いて、それを野心のエネルギーに変えるようなものはなく、『自分はそんな大した才能はないんだ』という自覚があるんです。だからこそ人より頭を使って頑張ろうとか、足りない分努力しようと思うんです」

──では、最後に作品をご覧になる方へのメッセージをお願いします。

「この作品、楽しいと思います。月額料金のかかるHuluの作品ということは、それだけ上質なものを作ろうという気概を持ってやっているので。Huluの宣伝みたいになってしまいましたが(笑)。でも、僕たちは気軽に作れないものを一生懸命作っていて、それがいつでもどこでも見られるコンテンツなので、ぜひ見てください!」

【プロフィール】 
中村倫也(なかむら ともや)
1986年12月24日生まれ。東京都出身。2005年に映画「七人の弔」でデビュー。「スーパーサラリーマン左江内氏」(日本テレビ系)、「ホリデイラブ」(テレビ朝日系)など多数のドラマ、映画、舞台に出演。現在「崖っぷちホテル!」(日本テレビ系)に出演中。朝の連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合)の出演を控えているほか、映画「孤狼の血」が5月12日公開。
【番組情報】
「ミス・シャーロック」 
4月27日Hulu配信(世界19カ国同日放送) 

医療ボランティア先のシリアから帰国した橘和都(貫地谷しほり)は、空港で恩師が爆殺される事件に遭遇する。事件の捜査を担当する礼紋警部(滝藤賢一)と柴田巡査部長(中村倫也)に連れられて警察に行った和都は、そこで死体安置室で遺体に手を突っ込んで検死しているシャーロック(竹内結子)と出会う。そして、シャーロックと共に連続殺人事件解決に挑んでいくことになる。シャーロックの人間離れした観察眼と知識、推理力を武器に、すさまじいスピードで次々と難事件を解決し、人間の闇にまで迫るスリリングなドラマが展開されていく。出演/竹内結子 貫地谷しほり 滝藤賢一 中村倫也 大谷亮平 小澤征悦 斉藤由貴 伊藤蘭ほか
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