雇用情勢の改善により人手不足が深刻化する日本で、10年ほど前に話題となった「ワーキングプア」の問題は今や消えてしまったかのようだ。しかし、格差は「自己責任」の名目の下で放置され、日本は今や「階級社会」と呼ばれる状態になっている。
家族さえ持てない貧困
早稲田大学教授の橋本健二さんの研究によれば、現代日本は下図に示すような5階級に分断されている。最大の問題は、貧困層を含む「アンダークラス」と呼ばれる階級が拡大の一途にあることだ。
「アンダークラスの中心となっている非正規雇用の労働者は、正規雇用の労働者と比べると、不安定な状態に置かれており貧しい。貧困のために結婚して家族を形成することさえできない状況は、倫理的にも非常に問題です」
アンダークラスの平均年収はわずか186万円、世帯年収でも343万円にとどまる。そして男性の実に3分の2が未婚だ。
新自由主義(Neoliberalism)の成れの果て。
寄付の文化が定着していない日本では、資産階級から税をキッチリと取るべきだった。
海外に逃げる説もあるが、彼らの殆どは海外では通用しない人材。 逃げ出す前にキッチリと取れば、すぐに戻ってくる。(2018/08/21 13:14)