アーシア・アルジェントがカンヌでスピーチ「ここでワインスタインに強かんされた」
2018年5月21日 14:00
女優賞のサマル・イェスリャモワ(中)とアーシア・アルジェント(左)
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[映画.com ニュース] 欧米の映画界では#Metooムーブメントが盛り上がっているが、今年のカンヌ映画祭も女性の権利を主張する動きが目立った。
もっとも印象的だったのは、授賞式で女優賞のプレゼンテーターとして登場したアーシア・アルジェントだ。壇上に立つと、「ひとこと言わせてください」と切り出し、「わたしは1997年、21歳のときにここカンヌでハーベイ・ワインスタインに強かんされました。ニ度と彼がカンヌに足を踏み入れないことを望みます。この会場にいるみなさんのなかには、女性に対して尊敬に値しない行為をした人もいるでしょう。わたしたちはみんなで団結して、もはやそれを許容しないことが大切です」とスピーチをして、拍手を浴びた。ちなみに女優賞のサマル・イェスリャモワが演じた「Ayka」という作品は、強かんによって望まない子どもを産む羽目になるヒロインを描いたものである。
フランス映画界のカラードの女性たちが集まって権利を訴えた「My profession is not “Black”(わたしの職業は“黒人”ではない)」というイベントもカンヌで開催された。こちらは5月にフランスで出版された同名の本を記念したもの。音頭をとったのは、いま売り出し中の女優アイッサ・マイガ(『ムード・インディゴ うたかたの日々』)だ。#Metooムーブメントに影響を受けた彼女が、仕事の場での被差別的な体験を打ち明けたいという思いを業界内の友人たちに話したところ、あっという間に賛同者があつまり出版にこぎつけたという。記者会見にはマイガをはじめとする16人の女優たちが集まり、それぞれの思いを語った。
さらに映画祭中盤には、ケイト・ブランシェットをはじめとする今年の女性審査員たちや、アニエス・バルダ、ジェーン・フォンダ、マリオン・コティヤールなど総勢100人以上の映画業界の女性たちがレッドカーペットに集まり、女性のパワーをアピールする一場面も見られた。
審査員によれば、今年の映画祭の受賞自体に性別が影響を及ぼすことはなかったというが、審査員賞にはレバノンの女性監督ナディーン・ラバキー、脚本賞のひとりはイタリアの女性監督アリーチェ・ロルバケルが輝くなど、結果的に女性の活躍もクローズアップされた年となった。(佐藤久理子)
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