ぼく勉 問75 感想「機械仕掛けの彼女は時に[x]にかしづくものである」
『ぼくたちは勉強ができない』 最新話 感想 ネタバレす
今週の『ぼく勉』は理珠ちん回です!
以前から申し上げているとおり、個人的に理珠ちん回は凄く大好きなお話が多いんですが、ここ数回の理珠ちんエピソードは特に面白いですね。最近のお話を読み返していると、彼女は本当に可愛くなったなぁと感じます。
まず、表情が豊かになったと思うんですよ。もちろん、筒井先生の絵がどんどん魅力的なものになっているという見方も出来るのですけど、きっとそれだけじゃない。成くんと出会ったばかりの4月の頃と比べても、明らかに彼女は色んな表情を見せるようになった。この点も彼女の「変化」を示すポイントの一つでしょう。
加えて、今週のお話を読むと分かりやすいのですが、理珠ちんの物語って、『ぼく勉』という作品の中で描かれている「成長軸(=勉強)」と「恋愛軸」の2つの軸が上手に重なり合うようにお話が展開されているんですよね。
彼女が目指す「夢」と彼女の「気持ち」が向かう先は同じ。正確に言うなら、唯我成幸に恋をすることでその2つが繋がったのです。これは作品的にも非常に重要な意味を持っているんじゃないかなと。
初期の頃から大事に育てられてきた緒方理珠の持つ魅力。それがここに来て花開いてきているのかもしれません。
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メイド in 理珠ちん!
す、素晴らしい・・・
さて。今週は、あしゅみー先輩のバイト先であるメイド喫茶「High Stage」で開催されることになった「ボドゲイベント」を、理珠ちんたちが手伝うことになるところからお話が始まっていくわけですが、ここにもまた第1話の頃と比べた理珠ちんの成長を示唆するものが描かれていました。
そう、それがバストサイズである。「F」から「G」ですよ!まったく.....、そりゃ胸元もきつくなるでしょうに.....。本当に感謝しかありません!
いやはや、やはり筒井先生は神ですね。実に男心をわかっていらっしゃいます。真冬先生やあしゅみー先輩のメイド服姿も大変素晴らしいけれど、メイドさんの衣装が似合う女の子と言ったら、「童顔で、(背が)小さくて、(胸が)大きい」と相場が決まってるんですよ。...というか、いま僕が決めました。(真顔)
し・か・も!このイチャイチャっぷりがまた最高なわけで...。
こういうときって普通は恥じらうもんじゃないですか。真冬先生がしたみたいに。ハッキリ言えば、それが王道のニヤニヤパターンなんです。
それなのに、「ちゃんと隅々まで見て言ってください!!」ときたものです。軽く悶死するかと思いましたね。思わず夫婦ですか!?と言いたくなるイチャつきぶりでさえあった。
もちろん、これは理珠ちんの「無自覚さ」を象徴する描写でもあります。しかし同時に、理珠ちんならではの魅力の表現でもある。62話でも描かれていたように、短所は視点を変えれば長所になりうるわけですね!
.....とはいえ、第1話の頃から語られてきたとおり、彼女の「夢」は人の感情を理解することでした。そして、その理由は「大好きなゲームで勝てるようになるため」。それが彼女が「心理学」を学ぼうと考えた出発点です。
じゃあ、もしゲームに勝てるようになったら、彼女の「進路」はどうなるのか。今回は(当然彼女の力ではなくあしゅみー先輩と成くんの援護によってではありますが...)理珠ちんに勝利の経験をさせることで、その疑問点が浮き彫りになっていました。
成くんは言います。「もし本当にゲームで勝てるようになれてたら...心理学に進む意思...変わっちゃってたか?」と。要するにこれは、ゲームで勝てるようになれてたら、彼女が勉強を続ける理由はあるのか...ということを確かめるための問いです。
で、彼女も言っている通り、4月の頃の彼女なら無論、この答えは「はい」だったでしょう。だって、そもそも勉強をする「動機」がない。ゲームに勝てるなら、心理学を学ぶ必要もないし、勉強をする理由もなかった。もっと言えば、唯我成幸と今の関係性になることもありませんでした...。
でも、今の彼女と半年前の彼女は違う。あの頃には持っていなかった「気持ち」を今の彼女は持っているのです。
変わらない夢と、変わっていく気持ち
...今はもっと知りたい
人の気持ち 自分の気持ち 成幸さんの....
だから...何があっても変わりません
そう、これこそがこの半年の間に理珠ちんが獲得してきた「気持ち」でした。
もちろん、彼女の「夢」が変わったわけじゃありません。「人の気持ち」「自分の気持ち」を理解したい。その想いは彼女の中でも今なお生き続けている。これからも変わることはないでしょう。
でも、そこに特定の人物が加わった。「成幸さんの....」気持ちが知りたい。それが今の彼女にとって「心理学」を学ぶ一番の大きな動機になった。
要するに、彼女の「夢」と彼女の「恋心」が同じ方向を向き始めたということですよね。これまでは、ゲームに勝つことが一番の「動機」だったけれど、今は「成幸さんの気持ちを知ること」が、彼女が勉強を続ける一番の理由になっている。これは勉強とラブコメの2つをテーマにしている『ぼく勉』という作品において、とても重要な点なのだと思います。
そして、これからの彼女の物語のキモは、どうして「成幸さんの....」気持ちを知りたいと思ったのか、その「理由」を突き詰めていくことにあるのかもしれませんね。
ゲームに勝つためでもないのに、なぜ「彼の気持ち」が気になるのか。その「理由」に気付いたとき、彼女は「自分の気持ち」を理解することになるのでしょう。
「勉強(=国語)ができるようになること」と「自分の気持ちを知り、その先にある成くんの気持ちを知ること」が明確に繋がった理珠ちんの物語。『ぼく勉』の2大テーマ(勉強と恋愛)が少しずつ交差し始めている彼女のエピソードにこれからも注目です!
というわけで、今週の感想をまとめると.......
超重大発表に期待大!
来週の「超重大発表」が超楽しみだってことですよ!しかも表紙&巻頭カラーですからね、さすがに期待せずにはいられません。
あぁ......、動く文乃さんが見れたり、文乃さんの声が聴ける日がついに来るのかなぁ....。あぁぁぁぁ、生きる糧が増えるぞ!
とりあえず、来週のジャンプを震えながら待つことにします。あと、メイド姿の文乃さんが描かれる日も心待ちにしております!(土下座)
※本記事にて掲載されている情報物は「『ぼくたちは勉強ができない』/筒井大志/週刊少年ジャンプ」より引用しております。