英語力を引き上げる「英文解釈」とは?
突然ですが、みなさんはこの英文が読めますか?
"The thing that saves most of us from feeling terrible about our limited intellect is some small part of our personality or character that makes us different "
この英文がスラスラと読めた方は、「英文解釈」がしっかり出来ています。微妙だな・読めないという人は、「英文解釈」を鍛える必要があります。
英文解釈とは、英文の構造を正しく把握し、正確に文章を読む技術のことを言います。そして、ほとんどの人はこの英文解釈が出来ていないがゆえに、英語力を伸ばせていません。才能がある人や、帰国子女だと、自然と英文解釈が出来ているので大学受験やTOEICでも高得点を出しやすいです。
しかし、多くの人は、「英語をこんなに勉強しているのに、どうして成績が上がらないのだろう?」と思っているのではないでしょうか。
そんな時にみなさんの英語力を大きく引き上げるのが、この「英文解釈」です。英文解釈が出来るようになれば、以下のメリットが得られます。
- 長文を迅速かつ正確に読めるようになる
- リスニングがかなり聞き取りやすくなる
- 和訳が正確に出来るようになる
- 英会話において正しい文法で話せるようになる
どうでしょうか。恐らく、英語力を上げたいと思うほとんどの人のニーズに合っていますよね。特に、大学受験生やTOEICを勉強している方はこれを見て、「英文解釈ができるようになりたい」と思ったのではないでしょうか。
そこで、今回は英語力を引き上げる「英文解釈」について、勉強法やおすすめの参考書をご紹介します。
英文解釈の勉強法
「これ以上英語のためにお金は使いたくない」と思った方、英文解釈は独学でも勉強できます。しかし、これはある程度英語力がないと無理ですので(大学受験なら偏差値60程度、TOEICなら600~700点程度)、あまり英語力に自信のない方は、素直に参考書を買ったほうが早いです。
<独学での勉強法>
まず、持っている参考書の中で、読みづらいと感じている長文問題集を用意してください。独学での勉強法は以下の通りです。
- 全文にSVOCM(主語・動詞・目的語・補語・修飾語)を振る
- 文章をS、V、O、C、Mのそれぞれのカタマリの集まりとして、カタマリごとに訳しながら読んでいく
- その文章を訳さなくても、英語のまま読めるまで何度も読む
この4ステップを踏むことで、英文解釈が出来るようになります。これだけ見てもわからないと思うので、冒頭の英文で説明します。
【例】The thing that saves most of us from feeling terrible about our limited intellect is some small part of our personality or character that makes us different.(慶應義塾大)
「(訳)私たちのほとんどが自らの限られた知性に絶望せずに済むのは、自分たちの個性や性格に、他人とどこか微妙に違う部分があるからである。」
※和訳は分かりやすいように、日本語的に訳しています。
【ステップ1】 英文にSVOCMを振る
このように英文にSVOCMを振ります(振り方が分からない人は、後ほどご紹介する参考書を使ってください)。まとまりごとに()でくくり、分かりやすいようにしましょう。
この際、自分で振ったものが正しいかどうかは、身近な人や先生に聞いたほうが良いです。この記事にコメントしていただければ、私が出来る限り添削します!
【ステップ2】 文章をカタマリごとに訳しながら読んでいく
The thing [that saves (most of us) (from feeling terrible)
もの [救う (私たちのほとんどを) (絶望することから)
(about our limited intellect) ] is (some small part of our personality or character)
(私たちの限られた知性について)] は (私たちの個性や性格の何か小さい部分である)
[that makes us different].
[私たちに違いをもたらす]
日本語訳の部分だけ追っていくと、なんとなく意味は分かりますよね? この文章を、頭の中だけで英語の語順で読めることが、まずは大事です。この読み方は、英語を英語のまま読むために必要な訓練であり、これが出来るようになると、いわゆる「速読」が可能になります。
【ステップ3】英語のまま読めるまで何度も読む
ステップ2で英文を訳しながら読みましたが、ここでは文章を白文(何も書いていない状態)で、訳さずに何度も読んでいきます。つまり、頭の中で日本語に訳しながら読むのではなく、英語を英語のまま読んでいきます。この状態まで来れば、読むスピードも段違いに上がっていると思います。
スラスラ読める状態になれば、その文章での英文解釈はマスターしたことになりますので、スラスラ読めるようになるまで最低5回は読みましょう。
<参考書での勉強法>
参考書で勉強される方は、今からご紹介する参考書が言うとおりに勉強していただければ、自然と英文解釈が身に付きます。ただし、同じ文章を最低5回は読むようにし、確実に1つ1つマスターしていきましょう。
【英文読解入門基本はここだ!】
英文解釈を全く勉強したことがない方は、この一冊から始めると良いでしょう。非常に簡単な英文から、やや難しい英文までをバランスよく扱っており、英文解釈の基礎はこの一冊で完璧です。
【ポレポレ英文読解プロセス50】
ある程度英語が得意な方は、上記のハイレベル版であるポレポレを勉強すると良いでしょう。この参考書に載っている英文は非常にレベルが高いため、例題50すべてをスラスラ読めるようになれば、英文解釈が完成します。この本を終えれば、読解スピードの向上はもちろん、リスニングも聞き取りやすくなっているはずです。
【英文解釈の技術100】
ポレポレなどと同じく大学受験用の参考書です。ポレポレの2倍例題があり、演習量をこなしたいという人にはこちらがおすすめです。解説はポレポレよりも論理的な語り調で、感覚的な説明はあまりないです。こちらもハイレベルなため、初学者は【英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版】をやることをおすすめします。
まとめ
「英文解釈」は、英語を使う上で様々なメリットをもたらします。今まで単語や文法しか勉強しなかった人や、大学受験やTOEICで思うように点数が伸びない人は、ぜひ「英文解釈」を極めて、周りから尊敬されるような憧れの点数を獲得しましょう!
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