そう言い出したパパ。
私「急に何??」
パパ「後輩が、秋の人事で俺の部署に移動して来て、上司になった…」
パパは冬に、単身赴任を切り上げて
家に戻ってくれました。
簡単には戻れない場所に単身赴任になり、
真ん中ちゃんの勉強や、訓練など、一人で頑張っていた私の疲れがピークだった事を心配して、
このままではみんな駄目になる…と決断してくれたのです。
でも、代わりにそれまでの肩書きを失い、降格しました…。
私「それで?」
パパ「一度はもう諦めよう…と思ったけど、悔しいんだよね。このまま終わる事が。」
私「…」
パパ「だから、もう一度、チャレンジしていいか?」
私「どういう事?」
パパ「部長に『もう一度上を目指したい。そういう仕事をさせてください。』って、伝えたいと思ってる。でも、お前の理解が無いと駄目だと思うから…」
実の所、真ん中ちゃんの訓練に行ってくれる事もなければ、私の代わりに勉強をおしえてくれる事もありません。
でも、子ども達を時々寝かしつけてくれる事、私が寝かしつけてる時には食器洗いをしてくれる事、たまにお休みの日に、子供と遊んでくれる事…。
"ちょっとお願い" と言えるまだけでも、とても助かります。
時々愚痴を聞いてくれたり、バカな事をして笑わせてくれる事も、少し元気になれます。
残業ばかり、出張ばかり、飲み会も多く、家族と居る時間はきっと少ない方だと思います。
これ以上、大変になる事は、私にも覚悟が要る…ということです
もしかすると、また、単身赴任になる可能性もあります。何年も。出張ばかりかもしれません
だから、簡単には応援できない事でもあります…。
私「気持ちは良くわかるよ。でも、今の私は、勉強面でも病気の面でも、考える事、実行する事、先生や医師との話、全て一人でやってるから。すごく大変
たまに助けてもらう事が支えなのに…。」
パパ「わかってる。だから相談しようと思って。」
私「わかってないよ。本当の大変さなんて、パパにも誰にもわからない。やってみないとわからない事。だから悪いけど、パパの気持ちはわかるけど
『いいよ!頑張って!』
なんて事は言えない。絶対に
」
パパもため息をついて、黙り込みました。
パパの親は、近所に住むけど、真ん中ちゃんが支援学級にいる事が、まだ受け入れられずにいます。
だから、真ん中ちゃんが私から離れない事にイライラし、怒って離そうとします。そして、真ん中ちゃんはおじいちゃんの家に行かなくなりました
子ども達のお世話を頼めるはずもなく、パパが単身赴任になるといつも
「大変だろうけど、亭主留守の方が楽って言うし
」
なんて笑って言われます。
「子供が小さい時は、猫の手も借りたいんですよ!居ないと大変ですよ!」
心の中でしか叫べませんが…
だから、パパの少しの手伝いでも、本当に必要。
パパとの話は、お互い黙り込んで終わりました。