アニメーターの阿部邦博さんが死去、50歳 「機動戦士Zガンダム」「少女革命ウテナ」など手掛ける
ご冥福をお祈りします。
病気療養中だったアニメーターの阿部邦博さんが8月15日に50歳で亡くなったことを、娘でアニメーターの愛由美さんと妻の美佐緒さんがTwitterで報告しました。
「元々体が弱く随分前から覚悟はしていました」という愛由美さんは、「アニメーターとしてしか生きられなかった父が疎ましくもあり羨ましくもあり、でも確かにわかるのは父の絵が大好きだということでした」と尊敬する父への気持ちを告白。7月の誕生日にもらった最後のプレゼントだというガンダムが描かれた色紙を公開し、「大切にします」とツイートしました。
邦博さんの訃報を受け、多くの同業者がお悔やみの言葉を続々とSNSに投稿。かねて親交があり「機動戦士Zガンダム」では邦博さんとともに仕事をしたアニメーターの仲盛文さんは「凄腕の作画マンでした。亡くなってしまいとても寂しいです」と悲しみをつづり、アニメーターの河野悦隆さんも「タク。楽しかったよ。ありがとう」と感謝の気持ちを投稿。アニメ監督の松尾衡さんは闘病中の邦洋さんと仕事をしたときのことを思い、「打ち合わせでお会いしたときは、ある程度回復したのかと思っていました。上がりも凄かったし」と振り返りました。
妻の美佐緒さんは、そういった邦博さんをたたえる声をリツイートしつつ、「体調が崩れ始めてから十数年、作打ちも電話だったり、打ち上げにも出れず、謎のアニメーターになってるだろうと…でも私が思ってた何十倍も愛され評価されてて、とても嬉しい」と胸中を吐露。一方で、「アニメーターだから早死にとか、そういうのはやめて欲しいね。好きに、自由に生きて、その結果そういう人生だった」と誤解が広まらないよう呼びかけています。
アニメファンだけではなく、多くのアニメーターやアニメ監督からも、その実力を認められていた邦博さん。「アップルシード」や「吸血鬼 美夕」「新機動戦記ガンダムW」「少女革命ウテナ」「アキハバラ電脳組」「ねこぢる草」「機動戦士ガンダムSEED」「スチームボーイ」「機動戦士Zガンダム」「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」「機動戦士ガンダムUC」「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」「龍の歯医者」など、名だたる名作を多数手掛けてきたこともあり、凄腕アニメーターの死にファンの間では悲しみが広がっています。
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