山崎G1初出場で優出!! 九州王国再興へ
■デビュー最速G1V更新も
山崎賢人が、G1初出場で優出した。2010年宮杯での脇本雄太以来。デビュー406日での優出は、グレード制移行後は、武田豊樹(387日)に次ぐスピード記録だ。
ただし、山崎の表情は明るくない。連係した山田英明の失格(2位入線)で繰り上がりの決勝進出だからだ。「まさかの決勝。実力じゃないので、何とも…」と、レース後に喜びを表すことはなかった。「先手を取ろうと思ったが、踏むのがワンテンポもツーテンポも遅れた」。それが原因で山田との連結が外れた。「反省です」と、まるで敗退選手のようにつぶやいた。
決勝戦へ向けては「自分より強い人ばかりなんで、勉強になります」と言うが、もちろん負けるつもりはない。大一番はデビュー初の単騎戦。気兼ねなく思い切って勝負できるはずだ。「『俺はここにいる』というくらいのレースはしたい。仕掛けどころを見極めて、力を出し切ります」。怖いもの知らずの若者が、G1常連の猛者たちに一人で戦いを挑む。
練習を共にする井上昌己は、前々に攻めた準決を「頼もしい」と評価。「失うものは何もないし、思い切って戦ってほしい」とエールを送った。優勝すれば、深谷知広(2011年宮杯)の持つデビュー最速G1優勝の684日を大幅に更新する。山崎が、競輪ファンに、歴史的瞬間を見せてくれるかもしれない。
=2018/08/19付 西日本スポーツ=