あなたは過去の失敗を引きずるタイプですか?
大きい失敗をしたあとは、気持ちを切り替えるのが難しいですよね。それこそ、次の日は会社や学校に行きたくないと思うのも普通だと思います。
ただ、世の中にはメンタルが強い人も存在することも確かです。失敗しても失敗から学び、上手に気持ちを切り替えて再挑戦する。
同じ人間なのに、この「打たれ強さ」の違いはどこにあるのでしょうか。
この秘密と「打たれ強い心になる6カ条」を教えてくれるメンタルトレーナーが岡本正善氏です。岡本氏は、プロ野球選手やプロゴルファーなどメンタル専属トレーナーの指導をされているスペシャリストです。
そんな著者に、逆境を生き抜く「タフなメンタル」について教えてもらいましょう!
【元ネタ本】
逆境を生き抜く「打たれ強さ」の秘密―タフな心をつくるメンタル・トレーニング (プレイブックス)
- 作者: 岡本正善
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2000/04/01
- メディア: 新書
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目次
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メンタルが弱い理由とは?
あなたはどんなときに充実感を感じますか?
ここ数日間で、自分が生き生きと輝いていた日を思い出してみてください。どんな雰囲気の場所で、何をしているときだったでしょうか。
充実感のもとを探っていくと、自分自身のリズムで生きていたことがわかると著者は語ります。つまり「飾らない自分」でいたときが、輝いていたときです。
ついつい、人前だと「失敗したくない」「バカにされたくない」との思いが先行してスイッチが入ってしまいます。すると、かっこつけたり、虚勢を張ったりして等身大の自分でない自分を演じてしまいます。
自分のリズムで生きるポイントは「普通」でいることです。
少し考えて見てください。周囲に「俺すごいんだぜ!」とか「みんなに笑わないように完璧に過ごしている人」にあなたは魅力を感じますか?
なぜか周囲に人が集まる人は、「俺ってバカだよなw」とか「失敗しちゃって怒られたちゃった!*・ω・)ノテヘペロ」みたいな人物のはずです。つまり、周囲は完璧なんて求めていないですし、完璧にこなす人に魅力も感じないのです。
まずは、自分のリズムで生きることがメンタルを強くするベースとなります。
「普通」で良いんです。
ーー過去の失敗や嫌なことを忘れたい
「もうすんだことだ、忘れよう」
必死で心に言い聞かせても忘れることができない「失敗」や「嫌なこと」って誰にでもありますよね。この理由は、実に単純なことでした。
それは、「失敗したこと」を認めていないからです。
このことについて著者はこのように語ります。
【本書抜粋】
「忘れよう」と繰り返しつぶやくのは忘れられないからだし、「気にしない、気にしない」とわざわざ自分に言うのも気になっているからに他ありません。
気になっているのを認めないで、忘れるんだ、気にしないようにしよう、と無理に意識すると、失敗のイメージをよけい潜在意識に深く刻み込んでしまうのです。(P59)
このように、失敗を認めないで「忘れよう」と思う気持ちが、失敗のイメージをより強めていることになります。失敗したとき「バカにされた」「否定された」「嫌われた」などの不安なイメージを強めることで、また同じ失敗を繰り返してしまいます。
その思い込みこそ「苦手意識」に繋がっていきます。失敗した出来事で嫌われたのではなく、自分が嫌われたと勝手に思い込んで、その人への態度が変わるから「本当に嫌われる」が真実です。
思い込みとは、ほんとうに怖いですね。
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打たれ強い心になる6カ条
クヨクヨとプレッシャーを跳ね返すには?
いざというときに、チカラが出せないときありませんか。
練習ならできていたはずなのに、試験になるとできなくなる。怒られたら、いつまでも引きずって気持ちの切り替えができないなど、メンタルが弱い人は、この6カ条を試すのも面白いと思います!
そもそも、メンタルトレーニングとは「新しい力」を身につけるわけではなく、自分の中にもともとあった力を引き出すきっかけをつくってあげることだと著者は語ります。そのポイントが「潜在意識」をどう活用するかということです。
「緊張」「集中力」「リズム」この3つをコントロールすることで、そこにイメージ力、適切な目標設定、呼吸法にて「できない自分」から「できる自分」にスイッチします。
よくプロのアスリート達が目を閉じて集中していますよね。あのやり方が、以下の方法です!
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ーーできる自分にスイッチ!
ー1.呼吸法
呼吸は潜在意識と顕在意識が交わっている唯一の場所です。「息を止めろ」は意識的にできますが、「心臓止めろ」と言っても止めることできないですよね。でも、普段は呼吸を無意識でしています。つまり、意識的にスイッチを入れる方法は呼吸法からとなります。
まず、口からたっぷりと息を吐いてください→そして鼻から吸う→ゆっくり吐き出す。これを腹式呼吸で2秒で吸ったら4秒で吐きます。
吐く時間の方が長いのがポイントですね!
まずは、これを一週間で良いので続けてくださいと著者は語ります。「これが何になるの?」と思ってしまいがちですが、プロのアスリートもこの練習からスタートします。
なにを始めるときでも一緒ですが、基礎とは地味なものです。しかし、最も重要なんですよね!
【腹式呼吸のやり方動画】
ー2.緊張とリラックス
まず「緊張」は悪いものではないことを知っておきたいポイントです。チカラを発揮するスタンバイが緊張です。
緊張をコントロールするには、リズム呼吸法を使います。
呼吸のリズムを保ちつつ、まずは息を吐きながら徐々に体の各パーツごとにチカラを抜きダラーんとリラックスします。
あご、肩、腕、腹、足のつま先と上から順番に、各30秒ぐらい息を吸いながら、グッと力を込めてゆっくり息を吐きながらストーンと力を抜いていきます。これを繰り返していきます。3セットもやれば十分に効果があると著者は語ります。
これを一週間続けると、実際の本番でも使えるようになっていますよ!
【過去記事】
ー3.集中力
これも簡単ですが、重要度が高いテーマです。
「集中力がなくて」とよく聞きますが、集中力がないのではなく、集中力を出せないでいるだけです。その集中力を取り戻すトレーニング方です。
その方法とは、手のひら又はどこか一点を5分間ジッと見つめる。
5分の長さにびっくりすると思います。途中で集中できていないことに気づいたらリズム呼吸法をします。
瞑想に近いかもしれませんね!
ー4.イメージ
イメージはとても大事だとよく聞きますよね。まずは、お風呂に入っているイメージなどで「イメージ力」を鍛えていく方法がいいと著者は語ります。
それが、難しい人は実際にお風呂に入った後にお風呂に入っているイメージをするとやりやすいと思います。
イメトレは現実化します。
【VRでイメトレ!?】
ー5.目標設定
目標は他人からではなく、自分で設定することが重要です。以前にも書きましたが、心理学でいう「外発動機付け」では、やる気は継続しません。目標設定するときのポイントは、その目標を考えたら「心から楽しくなれるか」がポイントです。
次に、目標実現のために「今何をすれば良いかを具体的に考えられる」目標が重要だと著者は語ります。目標を立てることは出来ますが、その目標に向かって努力が続かない理由は、目標設定がそもそも間違えているからです。
【過去記事】
ー6.リズム
目標設定したら、それを細分化していきます。
「年」「月」「日」のように1日にやることを明確化して、それを消化していくことで目標は達成できるのです。その細かい目標設定には、リズムが欠かせないと著者は語ります。
ルーティンと言えばわかりやすいですね!
まずルーティンを作るには、寝る前に「明日何時に起きるのか自分にしっかりと言い聞かせる」これからスタートします。スッキリ起きている自分をイメージして、リズム呼吸で気持ちを落ち着かせて眠りにつく。
リズムとは体内時計のリズムを調整していくということだと著者は語ります。
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がんばり・完璧主義は逆効果
メンタルトレーニングをしたために、かえって調子が悪くなる?
トレーニングをしたがゆえに、かえって調子が悪くなる人もなかにはいるそうです。その理由は2つあると著者は語ります。
1つ目が「頑張りすぎ」です。
必死に努力して長時間のトレーニングをする、これがもっとも悪いパターンです。呼吸法も1日5分を1週間続ける、これだけで十分です。次に、イメトレもやりすぎるとかえって意識過剰になってしまい、目標欲で終わってしまうと著者は語ります。
つまり、長時間や1日に何回もやったから結果がついてくると言うことではありません。これが1つ目の理由である頑張りすぎです。
もう1つは「完璧主義」です。
トレーニングを1日忘れてしまったから、一週間やり直しだとか、朝さわやかに起きるイメージを忘れてしまったから、今日はもうダメだなんて思うことです。完璧を求めると完璧でないところに目がいってしまうと著者は語ります。
完璧な人間なんていないので、出来ない自分を認めることが重要です。70点とれば合格の試験があるとして、70点の人も100点の人も「合格」はかわりありませんよね。
つまり、100点でなければダメなんてことはないのです!
まとめ
逆境を生き抜く「打たれ強さ」の秘密―タフな心をつくるメンタル・トレーニング (プレイブックス)
- 作者: 岡本正善
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2000/04/01
- メディア: 新書
- 購入: 16人 クリック: 109回
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・自分のリズムで生きることでラクに生きていける。
・打たれ強い心になるには6カ条がある
・頑張りすぎと完璧主義は逆の効果もある
いかがだったでしょうか?
緊張や不安はあって当たり前の感情です。それを無理に抑え込むのではなく、リズム呼吸で緊張を楽しむようになることが、成功のカギです。より詳しい内容は本書を手に取ってみて下さいね!