巨悪に甘い日本の大メディア 米紙トランプ一斉批判で露呈
一方、このニュースを報じた日本の大メディアの姿勢は正反対。新聞やテレビ局の幹部がしょっちゅう、安倍首相と高級料理店で飲食を繰り返し、だからなのか、「総裁3選ほぼ確実」などとヨイショ報道ばかりしている。
最近のワイドショーは、キャラクターの際立ったアマチュアボクシング界の“ドン”山根明前日本ボクシング連盟会長を叩き続け、次の標的は接待漬けの“小悪人”の文科官僚だ。伝えることは大事だが、メディアの本分は「権力の監視」じゃないのか。
元共同通信記者でジャーナリストの浅野健一氏がこう言う。
「ここ最近、日本のメディアは山根前会長の不祥事や日大アメフト問題、山口で行方不明だった2歳の男の子が見つかった話や大阪・富田林の逃走犯などの話題でもちきりですが、大事なことは他にもあります。なぜ、マスコミはモリカケ問題の重要人物である加計孝太郎理事長や安倍昭恵夫人を取り囲まないのでしょうか。巨悪の不正について甘いと思います。小悪にたかるのではなく、米新聞がトランプ大統領に対抗したように、巨悪に対してメディアスクラムを組むべきです。口先でメディア批判を繰り返すトランプ大統領よりも、メディアを手なずけている安倍首相のほうが悪質ですよ」
11月に米中間選挙を控えるトランプはメディアの猛攻にあっているが、日本の首相は総裁選に向けて「英気を養う」ためゴルフと会食の夏休みを満喫中だ。
余裕シャクシャクの安倍首相を付け上がらせているメディアの責任は重い。